デュアルクラッチトランスミッション(以下DCT)について調べてみました。
覚え書きとしてまとめを記しておきます。簡単にまとめすぎかもしれませんが、
あまりいろいろ書くと整理にならないんでご容赦くださいm(_ _)m
DCTは1・3・5(7)速と2・4・6速と二系統のクラッチ・ギアのセットを持ち、
選択されたギアの次にシフトアップされるべきギアがリンケージ(準備)しており、
変速時は瞬時にクラッチを切り替える仕組み。
得られるメリット
1.MTより速い(ことが多い)
2.燃費がいい
3.AT同様に扱え、操作が簡単
4.制御によりシフトショックを減少できる
5.マニュアルシフトが可能でMTより変速スピードが速い
デメリット
1.重い
2.構造が複雑
3.意図しない変速、シフトショックが起こりうる
4.耐久性の問題
☆タイム
ポルシェ911カレラ(997型)での比較
最高速 マニュアル289km/h DCT(PDK)287 km/h
0-100km マニュアル4.9秒 DCT(PDK)4.7 秒
0-100kmはPDKで0.2秒短縮、最高速は逆に2km/hダウン(重量増のため?)
☆燃費
BMWM3クーペ2011年モデルの比較
10・15モード マニュアル9.3km/l M DCT Drivelogic(DCT)9.5km/l
JC08モード マニュアル8.2km/l DCT9.3km/l
MT・DCT以外に装備・仕様に大きな違いはない模様。
2~13パーセントの燃費向上。
☆重量
ランサーエボリューションX GSR MTの車重 1530kg
ランサーエボリューションX GSR SSTの車重 1550kg
SST搭載車の方が20kg重い
歴史
DCTがはじめて採用されたのは1985年のポルシェ962というグループCカーから
ポルシェのDCTの呼称はPDK(Porsche Doppelkupplung、ポルシェ・ドッペルクップリング)
ターボラグを減らす目的があった。
以降、ボルグワーナー社で開発が進み、
2003年、市販車ではじめてフォルクスワーゲン ゴルフR32にDCTが採用される。
VWでのDCTの呼称はDSG(Direct-Shift Gearbox、ダイレクトシフト・ギアボックス)
以降、VWでは搭載車種を拡大し、ほぼ全ラインナップに採用
2007年 ランサーエボリューションXにゲトラグ社製ツインクラッチSST(スポーツ・シフト・トランスミッション)採用
2007年 ニッサン GT-R発表。ボルグワーナー社製DCT(ニッサンの呼称もデュアルクラッチトランスミッション)搭載
2008年 ポルシェ 新型911にPDKを搭載
2008年 BMW M3 7速M-DCTドライブロジック搭載
2009年 アウディ 縦置用7速DSGをアウディA4に搭載
2010年 アルファロメオ ミトにDST搭載
アルファロメオでのDCTの呼称、Alfa TCT(Twin Clutch Technology、トゥウィン・クラッチ・テクノロジー)
2010年 メルセデス・ベンツ SLS AMGに7速DCT(AMGスピードシフトDCT-7)を搭載
2010年7月 三菱ふそうトラック・バス 商用車用DCT、6速DSG「DUONIC(デュオニック)」を自社開発、発表、
2010年11月11キャンターに搭載(世界初)
ボルグワーナーとゲトラグ
ボルグワーナー→VWアウディ、GT-R、アルファロメオ
ゲトラグ→エボ10、BMW、AMG
湿式と乾式
一般のMTは乾式ドライクラッチ。エボ10のSSTはオイルで潤滑する湿式
湿式の利点 クラッチの摩耗が少ない
湿式ならばクラッチの厚みの変化に応じて繋ぎ方を変化させたり温度管理をすることが可能
欠点 乾式に比べて複雑
乾式に比べて重い
VWのDSGの一部(ポロなど)、アルファTCTは乾式
ウチのヨメはマニュアルが運転できません。したがって、マニュアル車で出かけた場合、
ずっと一人で運転しないといけなくなります。
また、家に車をおいて出かけた場合も、
まったく動かすことのできないでかい鉄の固まりがあるだけという状態になります。
これでは不便ということで、新しく買う車はオートマチックにしようということになりました。
しかし、ずっとマニュアルを乗って来た身としてはトルコンATはなんともかったるく、
選ぶのであればデュアルクラッチトランスミッション(以下DCT)だろうと思いました。
Posted at 2011/02/25 00:16:24 | |
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