【ボランティアをしたい人へ】
◎服装
動きやすい・汚れてもいい服装、マスク、軍手、長靴が良いと思います。汗をかくし、泥と埃で汚れます。マスクもした方が良いです。あと、材木や瓦礫を撤去する際に手を切ったりすることがあるので軍手もした方が良いです。
◎食事
ありません。自分が食べる分を確保した状態で現地に行ってください。お湯は沸かせないのでカップ麺不可。また、物資は個数を数えて各避難所に分配してます。避難者の中には大食いの人もいますが、その人も「パン1個」「おにぎり1個」「1日1食」だったりします。自分が食べると誰かが1食抜くことになるので、どんなに勧められても避難所の食べ物は絶対に食べないで下さい。また、お店も全壊し、市内そのものが壊滅してる場所もあります。現地調達は不可能だと思ってください。
前回の記事に「祖父母の家に遊びに行ったような」という下りがあったと思いますが、その場合は持参したパンを一緒に食べるとか、「さっき食べたばかりなので大丈夫です」と言って傷付けないように断ってください。また、
避難所の水も絶対に飲まないでください。人数分の飲料水しか支給されていません。
◎寝る場所自分で探してください。地面に寝袋を敷いて寝るか車中泊になります。宿泊施設はありません。お風呂もありません。避難所も安全を維持できる限界まで人を詰め込んでいるので、次の災害が起きたときの避難を含めた安全面にも支障をきたします。避難所内では寝ないでください(避難所の環境によって異なる)。また、プライバシーの問題から、親族であっても入り口で面会させ、中への立ち入りを禁止して他の避難者へのプライバシー確保を考慮している場所もあります。自分が現地に行ったことによって、逆に避難者に負担をかけたり迷惑をかけたりする行為は避けてください。
◎仕事の内容
荷物運びや瓦礫の撤去作業など、力仕事がメインです。市町村に申し込んで要請をうけた人は地方自治体の指示に従って下さい。個人的に被災地に行った人は、瓦礫の撤去作業など、自衛隊員と協力しながら「自分が何をすべきか」を自分で考えて自主的に行動してください。誰も指示してくれないし、現場で見学していても意味がないし邪魔です。また、瓦礫の下から遺体が出てきた場合は、自分で勝手に動かさず、近くにいる自衛隊員を呼んで指示を仰いで下さい(掘り起こす、車に乗せる、安置所まで運ぶ等)。避難所に行った人は、掃除や救援物資の運搬など、自分にできることを申し出て率先して動いてください。必要な仕事は時間帯によって変わります。その時間に何もすることがなければ、場所を移動して瓦礫の撤去作業などにまわって下さい。
※どんなに汗をかいてもお風呂には入れません。
◎被災地はボランティア同士の交流の場ではありません
ボランティア同士で集まって盛り上がっている人たちがたまにいますが、そういう場所ではありません。きちんと仕事をしましょう。夜は電気がないので真っ暗になるし、お年寄りは早く寝るのでヒソヒソ話すのも迷惑になる場合もあります。場所柄をわきまえて迷惑にならないように行動しましょう。
汚い仕事や辛い仕事が当たり前、水も食料も持参、寝場所は自分で確保、物を現地調達するのは不可能、現地でのガソリン入手は不可能、誰からもお礼を言われず黙々と作業をして帰ってくるのが当たり前、往復の交通費や持参した食料代も全部自腹、経費の補助はどこからも出ない。「やってあげてる。感謝しろ」は一切捨ててください。同じ日本人として、困ってる人の助けになりたい、元気になってもらいたい、ただそれだけの想いで動いてください。
この文章を読んでためらった人は、多分無理です。文章で読む以上に大変です。かえって足手まといになってしまうので、義援金で協力するとか、支援物資を送ることで協力するとか、自分にできる範囲で協力してください。
【物資を送りたい人へ】
◎送る物
勝手に送らずに必要なものが分かったうえで送ったほうが良いと思います。「送りつけられても迷惑」という物もあるし、避難所の環境によって必要なものが変わってきます。
ちなみに、私に送ってくれる人は、
・新しい下着
・新しいパンツ
・新しい靴下
・ウェットティッシュ
・歯ブラシ
・歯磨き粉
・紙コップ
が今現在欲しいものです。
(避難所の人たちに聞きました。今後、状況により変わる可能性あり)。
送ってくださったものは、作業に行く際に一緒に持って行って届けます。
「生鮮食品(野菜など)も欲しい」と言ってましたが、食料品は賞味期限が短いので送らない方が良いと思います。『輸送時間+届いてから仕分けされるまで置きっぱなしになっている時間+分けられた後から運搬までの時間+避難所までの運搬時間+届いてから調理までの時間』を考えると、その間は冷蔵庫にも入っていないし腐る可能性が大きいです。
※注意:カップ麺は送らないで下さい。一部の人だけが食べて他の人が食べられないと不公平感が生まれ争いの原因になります。そのため、避難所では「全員平等」が大原則なので、1000人いる場所では1000人全員が食べられる状態にならないと配れません。1000人分のお湯を同時に沸かしている光景を想像してみてください。水の量・ガス・薪や焚き木・沸かすためのヤカンや鍋の数。不可能に近いです。。。
◎送り方
各地方自治体に質問してください。地方自治体で受け付けて、まとめて被災地に輸送してくれます。ただし、送るときは「1つの箱に1種類」にして、箱に何が入っているのか書くと嬉しいです(関係者の立場)。仕分け作業はものすごく大変です。1つのダンボールにいろんな種類のものをギュウギュウ詰めで送られると、箱を開けてから種類別・サイズ別に仕分け作業をしなければいけません。あなたの部屋にあるすべての物を「燃えるゴミ」「プラスチック」「資源ごみ」「金属」…に分別する作業を想像してみてください。まだ仕分けが終わってないのに、大量のダンボールがトラックに積まれて次々に届く光景を想像してみて下さい。へこみます。。。
Posted at 2011/03/23 20:17:05 | |
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