アバルト 124スパイダー

ユーザー評価: 4.67

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蠍のエンブレムは伊達じゃない - 124スパイダー

試乗

蠍のエンブレムは伊達じゃない

おすすめ度: 4

満足している点

・エンジンサウンド、エキゾーストノート
エンジン始動の瞬間から、マフラーを揺らす低音が聞こえてくる。
アイドリング領域は静かだが、街乗り程度の速度域でも調律された中低音の排気音が耳へと届く。
そして高回転まで回すと、一層賑やかしくなる中低音とは別に、マフラー管が共鳴して乾いた高音も聴かせてくれ、否が応でも高揚と官能を煽ってくる。
純正でもこれだけ聴かせてくれるのに、ディーラーオプションのレコルトモンツァマフラー(162000円)を装着するとより一層刺激的なエキゾーストを奏でてくれるそうな。
不満な点

・メーカーセットオプションのレザーシート
シートの座り心地自体は良好だが、サイドサポートが柔らかめでホールド性も普通のシートよりちょっと良い程度。
最初に乗り込んだ際にまず「あれ?」と思い、そして帰路に付くべく自分のS660に乗り込んだ際、再度の違和感。
S660が純正シートでも充分なホールド性を持っている事を差し引いても、124スパイダーの純正シートはホールド性をあまり褒められない。

・CD/DVDプレイヤーが単独で選べない
何故かナビ用SDカード・CD/DVDプレイヤー・フルセグTVチューナーとレザーシートがセットオプションにされており、そのお値段216000円と高価。
標準でも7インチタッチパネルディスプレー・AM/FM・Bluetooth・USB・AUX・ナビゲーション用SDカード専用スロット(マツダコネクト)は付いている。
NDロードスターの場合、ナビ用SDカード・CD/DVDプレイヤー・フルセグTVチューナーをセットでつけた場合48600円+32400円=81000円だから、レザーシートは差し引き135000円の計算。
マツダ側にこれ以上作り分ける余力がないのかもしれないが、その抱き合わせはどうなんだろうか。それに標準でもレザー&アルカンターラシートなのに勿体ない…。
ナビ用SDカード単体でディーラーオプションとして頼めるのが救いか。

・クラッチペダル周辺の狭さ
NDロードスターと同じくクラッチペダル背後のフロアに出っ張りがあるため、ソールの高い靴だと引っかかりやすくペダルの離れが悪い。
総評
NDロードスターのハイパワー版というだけでは片付けられない、様々な魅力が付加されたアバルト124スパイダー。
素材のNDロードスターを殺さず、スパイシーなイタリア料理を日本で作ってしまう事ができたことに、フィアット・マツダ両社の綿密な連携と協業が伺えます。
ただアバルトにありがちな荒削りの旨味ではなく、現状完成度の高い刺激のある味と言えるので、多分に蠍の毒までは入ってませんね。蠍のエキスくらいかな。

私が最初に124スパイダーの値段を耳にした時、単純に「高い!迂闊に手が出せない!」と思いました。
しかしアバルト124スパイダーが本体388.8万、NDロードスターRSが本体314.3万(Boseレス&アルミペダル装着)なので、実は装備を揃えると両車の価格差は74.5万まで縮まります。
当然124スパイダーはフィアット製1.4Lマルチエアターボエンジン以外にも数多くの専用部品・専用外板で作り分けられており、専用チューニングも施されていることから、メーカー謹製チューニングカーと考えれば寧ろお買い得車にも思えます。
ただ総額で450万円近く出すと考えたとき、この価格帯には国内外問わず数多くの魅力的な車が存在する訳ですから、やはり蠍にコロッとヤられた人向けでしょう。
試乗に時間と手間を割くだけの魅力は有していると断言できますので、少しでも気になったら体感することをオススメします。

走行性能
無評価

アイドリングから充分なトルクが立ち上がっているのでらくらく発進。
最近流行りの低中速トルク重視型ターボなので、街中ではシフトダウンをさぼっていても難なく走り、発進から中速まで気楽に加速していきます。
しかしスポーツモードにして4000回転以上回すと一転し、一気にパワーが立ち上がり澱みなく高回転へ回っていこうとする二面性の持ち主。
この特性と、回転数に比例してますます官能的になっていくエキゾーストノートのせいで、ついつい上まで回したくなりました。
わざとアクセルとハンドルをラフに操作すれば、容易くテールスライドさせられます。
スロットルレスポンスは適度に敏感で、反応や吹けも良いです。
ステアリングは軽くもなく重くもなく丁度良い塩梅で、ステアした通り曲がっていく素直なハンドリング。
最初のうちは、NDロードスター比で若干鼻先の長さと重さを感じたものの、そのうち違和感はなくなりました。その代わりNDのような軽快さはありません。
乗り心地
無評価
角こそなく、不快感も少ないものの、路面からの突き上げをはっきり伝える硬質な足回り。ロール量も少なめですが、その分どっしりとした安定感のあるコーナリング。
オープンにしているとカーオーディオを聴く気にならないほど賑やかなエンジンと排気のオーケストラが楽しめます。
クローズでもそこそこ聞こえてきますが、ちゃんとカーオーディオや会話を出来る静粛性は保たれます。
シフトフィールはスッと抵抗少なく入っていきますが、シフトレバーから伝わる振動はNDロードスターよりも強めだったような。
エンジンルームがギチギチで熱が篭もりやすい。短距離走行なので特に問題はなかったものの、油温管理がシビアそうです。

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