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  • ☆ジェット オン ドリーム ~夢幻飛行~  第2部
    elyming♂ 2006/11/23 22:35:55



        【 ジェット オン ドリーム 】

          ~ 夢幻飛行 第2部 ~  

            <第15幕>



  • elyming♂ 2007/01/04 23:45:43










       ~ 遠きにありて ~



    故機長夫人「・・・雄山さん、胸がつまりますわ・・・」

    雄山参二 「ですね。・・・あの彼女、JALのCA訓練生に内定していましてね・・・
           いずれ、われわれのJANA機にも乗務するんじゃないかと・・・」


    そばで二人の会話を聞いていた遺族らしき人が、声をかけてきた。
    同伴しているのは実の娘だろうか。小さな赤ん坊を背負っていた。


    遺 族  「あのう、航空会社の方で・・・?」

    雄山参二 「ええ、そうですが・・・ご遺族の方ですね。」

    故機長夫人も、伏せ目がちに挨拶をした。    


    遺 族  「妻とこいつ(娘)の兄が事故機に乗ってましてね・・・」

    雄山参二 「・・・」

    遺 族  「仲のいい兄妹でしたから・・・亡くなった二人は、比較的きれいな体だったんで
           すぐにわかりましたけどね・・・こいつ(娘)のショックは相当だったでしょう。」

    故機長夫人「・・・」

    遺 族  「おにいちゃん、おにいちゃん って夜中じゅう泣きじゃくっていましてね。そんな
           こいつも、もうご覧の通り1児の母ですわ。(苦笑)」

    故機長夫人「・・・ほんとに申し訳ありません・・・」深々と頭を下げる婦人・・・

    遺 族  「・・・!?・・・何も、あなたが謝らなくても?・・・ええ、まさか!?」

    雄山参二 「・・・実はですね、この方、その便でキャプテンだった機長の奥さんなんですよ。」

    遺 族  「え! やっぱり、そうなんですか!」

    雄山参二 「あ、余計なこと言ってしまいましたか・・・」

    故機長夫人「はじめまして・・・娘さん、ほんとにごめんなさい・・・」



    しばらく、無言の時間が過ぎていた。
    近くで小鳥のさえずりがしている。遠く沢の流れる音も、かすかに聞こえる。
    木々が風にふるえる音も聞こえてくる。

    静かにしていると、山は一見何の変化のないようで、生きとし生けるものの
    気配が感じられるものである。

    重い口を開いたのは遺族の方であった。



    遺 族  「そうでしたか。そういえば、ボイスレコーダー 以前テレビ局にスクープされましたね。」

    雄山参二 「ええ、運輸省の方針だったと思いますが、レコーダーの破棄が決まったあとのことでして
           ・・・その音声レコーダーがですね・・・この婦人宅に匿名で送られてきましてね・・・」


    遺 族  「じゃ、最初にそれを聞いたのは、こちらの奥さんが?」

    故機長夫人「はい・・・丁寧な手紙が同封されておりました。事故を風化させずに、これを役立たせて
           広く伝えてくださいと書いてありました。」



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