昔のとある漫画の美人にそっくりな女は、愛車のポルシェを静かに停め、かけているサングラスをずらした。
「あー、やっぱりここでさぼってるか…」
女の視線の先には1台の紺色のスカイラインと、サングラスをかけた1人の男。男は刑事であり彼女の同僚。そう、彼女も刑事なのだ。彼女は、警部補の階級を持つこの男が、3月になるとよく物思いにふけることを知っていた。
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「はい、どうぞ」
それは、俺の好きな生チョコだった。
デートと言えばデートなのか。まだまだ寒い3月。俺と彼女は、二人きりで出掛けていた。
あるデパートのレストランに入り食事を待っている時だった。唐突に、女が俺に一つの箱を差し出した。それは橙色の紙に包装され、リボンがつけられていた。
「特に意味はありません。ただ、確か前に生チョコ好きだったって聞いたので」
と差し出された。特に意味はないと言っても、しかし今は3月。何かしら含みがあるのではないかと思ってしまう。この日よりも前のある日、俺を元気付けるメールに
「元気な警部補さんが好きです。笑ってる警部補さんが好きです」
それは親愛の感情だなどと言いつつ、随分思わせ振りな内容のメールだった。
それが3月。唐変木な俺が彼女に、少なからず好意を寄せられていることに気がつき、迷った時だった。一時は離れようとした。それは俺がろくでもない男だからだ。そして、彼女の言った通り好意は親愛の意味と無理やり納得した。
しかし、結局はお互いの気持ちが溢れたことで、仲は進み。
しかし、末路はご存知。
最後に、夜の摩天楼。人混みの中で再会したのも、3月だった。
バレンタインには何も貰わず、しかしホワイトデーも過ぎた頃に女から貰ったのは、俺の好みのチョコ。
もっと俺が疎ければ、そんな感情も抱かなかったかな…。
いや、彼女が興味ありそうなことに誘ってる時点で、こっちから脈持ってたんだな。
やれやれ。
ららら(無人君♪)
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女は男が思っていることを手に取る様に分かった。いや分かっている。
「まったくもう…」
女はため息をつくと、携帯電話を取りだし男を呼び出した。
「俺だ」
男は携帯に直ぐ出た。
「アタシ。ちょっと、いつまでそこでさぼってるの?車が錆びるわよ?」
「あん?近くにいるのか?」
「いなくたって、あなたがこの月にどこでさぼってるかなんて、アタシには分かるわよ」
「ふっふ。そうか」
「あんまり思い出に浮気してると、今度のデートすっぽかすわよ?」
「おーーーおいおい、いやなにも俺は」
男が本気で狼狽した時、車の無線が喚いた。2人の目と鼻の先で事件が起きた。
「…続きは、仕事を片付けてからね」
「い、いや他の連中に任せ」
女は、男が話終える前に一方的に電話を切った。しかしその顔は微笑していた。
「…任せるワケにもいかんわな…」
男もうんざりしながらも、女にどう上手いことを言おうかと考えつつドライバーシートに潜り込むと同時にシートベルトを締め、回転灯をルーフに放る。景気よくアクセスを吹かす。
「行くぜぇ!」
EDはTMNで「Dive into your body」。いつものYouTubeからどうぞ。
やはりOPが小比類巻かほるなら、EDはTMNでしょ(笑)。
はい、どーもすみません(笑)。真ん中の話はいつも通りのお話でございます(笑)。ただし色々混ぜてるのでカテゴリーは「その他複合」。(5/7、新たに追加した「17th PCT」に変更)
まなんでまたこんな話かと申しますと、確かに今が3月なのもあるんですが、久方ぶりに夢に出てきてくれちゃいまして(笑)。
それがまたあなた、仲良しこよしで行き着く先は大人の時間(笑)の良い所で目覚まし時計の盛大な昔ながらのベルに起こされまして…。
いやーもーまったく!!(笑)
あと、後日見た夢は、なんとまぁスカGのタイヤが盗難に遭うとゆー夢でした…(笑)。ましかし、まさしく現行犯で逮捕した夢でしたけどね。
なんでこんな夢見たんかねぇ~?(笑)
Posted at 2012/03/16 21:35:26 | |
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