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新聞を読んでいたらこんな記事が載っていました。


持病原因の事故 厳罰化
棄権運転致死傷罪 懲役15年以下に（※以上紙面での見出し）

・危険運転で死傷事故、厳罰化…法案を閣議決定（Web版での見出し）
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政府は１２日午前、車やバイクの危険な運転で死傷事故を起こした場合、刑罰を重くする自動車運転致死傷処罰法案を閣議決定した。

飲酒や薬物使用、持病の影響で安全運転が出来ない恐れのある状態での事故に危険運転致死傷罪を適用し、懲役１５年以下とすることなどが柱だ。対象とする持病は政令で定める。政府は同法案を同日午後にも国会に提出し、今国会中の成立を目指す。
(略)
また、事故後に飲酒や薬物摂取を隠すため逃走する行為を処罰する「発覚免脱罪」を新設し、懲役１２年以下とした。無免許の場合に罪をより重くする規定も設けた。
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（読売新聞 2013年4月12日13時07分）


この記事を読んでいて、危険運転致死傷は刑法の規定なのに
自動車運転致死傷処罰法で危険運転致死傷罪ってどういうことだ？
と不思議に思ったので、ちょっと調べてみると他の記事をみつけました。


・＜悪質運転＞事故に新法案　「病気」影響、最高懲役１５年
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悪質運転に対して新たな罰則を設けることを柱とする政府の新法案の全容が判明した。危険運転致死傷罪と自動車運転過失致死傷罪を刑法から削除して新法に移し、病気の影響などで正常な運転に支障が生じる恐れのある状態で起こした死傷事故を処罰する新規定を盛り込む。近く、閣議決定する方針。

新法の名称は「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」。
(略)
また、てんかんなどを念頭に、「運転に支障を及ぼす恐れがある病気」の影響で正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた場合にも同罪を適用し、最高刑を懲役１５年とする。さらに、アルコールや薬物の影響で起こした死傷事故を隠すために現場から逃走する行為などを処罰する「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」を新設し、最高刑を懲役１２年とする。

最高刑が懲役７年の自動車運転過失致死傷罪も刑法から新法に移し、罪名を「過失運転致死傷罪」に変更する。

いずれのケースも、無免許運転だった場合に罪をより重くする規定を新設する。

病気の影響などによる死傷事故の罰則について法務省は、危険運転致死傷罪と自動車運転過失致死傷罪の「中間罪」とする方向で検討してきたが、危険運転致死傷罪に含めることにした。

悪質運転を巡っては、事故の遺族らが「危険運転致死傷罪の適用要件が狭すぎる」と訴え、法改正を求めてきた。

＜新法案の骨子＞
・危険運転致死傷罪と自動車運転過失致死傷罪を刑法から削除し、新法に移す
・危険運転致死傷罪の要件に「通行禁止道路の高速走行」を追加＝最高刑は懲役２０年
・病気の影響で死傷事故を起こした場合などの新罪も危険運転致死傷罪に追加＝最高刑は懲役１５年
・アルコールや薬物による事故を隠すために逃走する行為を処罰＝最高刑は懲役１２年
・自動車運転過失致死傷罪は「過失運転致死傷罪」に名称変更
・無免許の場合は刑を加重
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（毎日新聞 4月5日(金)2時31分配信）


毎日の記事を読んで全貌が判りました。
危険運転致死傷罪や自動車運転過失致死傷罪を刑法から切り離して
特別刑法にするワケです。

飲酒した状態で事故を起こしてその場で捕まって
危険運転致死傷を適用されるより、
一旦逃げて飲酒状態から脱してからから出頭し
轢き逃げ(救護義務違反)に問われた方が刑が軽いという問題は
発覚免脱罪で解消されると思いたいです。


刑法の危険運転致死傷罪は要件が厳格で、
前後不覚になっているような状態で無い限り
なかなか適用できませんでした。

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刑法(危険運転致死傷）
第二百八条の二 　アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。(略)
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これが問題視されて自動車運転過失致死傷ができたワケですが
それでも刑が軽いのではないかと言われていました。

ということで、従来の危険運転致死傷は最高で懲役20年へ厳罰化、
従来の危険運転致死傷が適用できないような
「アルコールや薬物摂取、病気の影響で
「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」で起こした事故」は
懲役15年以下とすることになったようです。

「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」ってどの程度なんだろう？
という疑問もありますが、酒気帯びで検挙されるような状態で事故をおこせば
危険運転致死傷を適用できるのは想像に難く有りません。

ということで、飲酒運転しちゃイケマセンよ。