異音が聞こえる #2
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
この波形は最大風量より1ステップダウンしたときのモーターの端子電圧波形である。周期は0.42m秒でDutyは90%程。
ネガティブ方向のスパイクが3.5V程生じているが、3の最弱風量時は1.5Vしかないのはリーケージインダクタンスの影響か?
2
これは最大風量のときで、Dutyは100%であり、約13.5Vの直流になっている。このため、磁歪振動は起きず、ピー音はしない。
3
これは前にも紹介した最低風量のときで、風斬り音が弱い分、ピー音は聞こえやすいが、1の写真のときに比べて、スペクトルが異なり、同じピー音でも、角がやや取れたような音がする。最も私の耳では、助手席足元に首を突っ込まないとよく聞こえないが、若い人だと、運転席でも聞こえると言うため、何とかしないといけない。歳であれこれ衰えてきたことが耳からも実感する今日この頃である。
4
これが風量を決めている、昔で言うレジスターであるが、発熱を抑えるため、中身は半導体とCR類だけで構成されており、上の波形のように、スイッチングのDutyでモータースピードを制御している。モーターの巻線にはこのパルスが直流化されず、そのまま加わるので、2.4KHzの高調波を多量に含む磁歪振動が起きることになる。
波形の立ち上がりと立ち下がりにそれぞれ、0.1m秒と0.07m秒程を要しており、スイッチングロスやFETのオン抵抗のために、発熱はそれなりにあり、手を触れると温かいを通り越して熱い。
左上の赤黒線が出力ラインで、手持ちのインダクターとコンデンサーを使い、フィルタリングを試みたが、25Aの大電流に耐えるインダクターは無く、磁気飽和を起こしてしまった。鉄芯はあれこれ手持ちがあるので、それに太いポリウレタン線を巻いてみようと思っている。今日は時間切れでここまでしかできなかった。
5
(追記 2021.06.15)
エアコンフィルターを外して見てみたら、木の葉が一杯乗っていて、この際、新調した。そうしたら、ピー音が軽減してしまって、私の耳には注意しないと聞こえないレベルになってしまった。波形のための電子回路によるフィルターを作るより、エアコンフィルターを交換する方が簡単で早いということが分かってしまった。
木の葉でエアーフローが悪くなったことで、ブロアーモーターの負荷が増え、消費電流も増えて、磁歪振動が起き易くなっていたようだ。私のような電気系に偏向した人間はパルス波形を見て、直流化してみようと考えがちだが、異音対処はフィルターを交換する方が早かった。
PWMで風量制御している車でモーターが異音を発するのはフィルター詰まりぎみのサインと本日やっと分かった。フィルター交換後、最大風量時のエアーフローの凄まじさにも驚いた日だった。
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