お気楽な輪行をしたいと思って、ミニベロを購入したのは、8月初めのことだった。
しかし、それからは暑い日が続きお気楽に出かけるなどということは、自粛せざるをえなかった。
それから約1か月。やっと出かけても良さそうな気候になってきたので、意気揚々と輪行袋を担いで家を出た。
常磐線に1時間半揺られ友部で水戸線に乗り換える。
笠間に降り立つと曇り空から日が差してきた。またまた暑くなりそうだ。
いったん駅から北へ向かいお稲荷さんに参拝。今日一日の安全を祈った。
お参りを済ませ南へ。
刈り入れ中のたんぼや白い花が咲いたソバ畑の中を道祖神峠目指してじわっと登っていく。
北関東自動車道の下をくぐると、勾配はずっときつくなる。
9.5%の標識が現れた。フロントギアはとっくにインナー39Tに落ちている。
リアはまだ余裕があるが呼吸に余裕がない。汗ビッショリで、ほたるの里の分岐で足をついた。
ボトルの水を飲みながら前方を見ると。11%の標識が見えている。やれやれ。
走りだすとすぐリアのギアをチェンジする。
今時の変速システムは非常に優秀で感動的だ。ペダルを踏みこんでいても、変速レバーのワンプッシュで「カチャ」というだけで変速完了だ。
あっというまに、リア最大スプロケの28Tまで使い切ってしまった。
ハンドルのフラットレバーを握りしめ、ステムに顔がつくくらい前傾したり、逆に目いっぱい上体を起こしてみたり、楽なポジションを模索しながら登っていく。
やがて道祖神峠に到着した。左手に峠の名になったのかもしれない道祖神の石碑があった。展望は効かない。正面に下る道は八郷へ向かう道で、左右に尾根沿いの道がある。尾根沿いの道はダートだ。そのダート道から年配の方が急ぎ足で下りてこられた。トラレンをされているようだ。
下りてこられた方を覗くと暗い木立の中に道祖神峠の標識が見えたのでミニベロを押していった。
さあ、八郷へダイブしよう。そもそも下りは苦手な私である。
ブレーキは良く効くのでなんの不安もないが、車輪が小さいせいか若干安定しない気がする。
九十九折をひとつづくゆっくりクリアしていった。途中、ロードの集団とすれ違った。
傾斜が楽になったところで振り返るとこちら側からの登りも辛そうだ。
さあ、八郷を見て回ろう。
まずは、佐久の大杉。推定樹齢1300以上の堂々たる樹だ。
この木は佐久の鹿島神社の境内にそびえている。
境内にベンチがあったので、笠間で買ってきた、いなりずしを食べることにした。
写真でわかりにくいかもしれないが、このいなりずしは大きい。3個でお腹いっぱいである。
柿岡というところに、八坂神社があり鳥居の横に昔の道標があった。
左 つくば と読めるが、右は難しい。ま〇へ ??
ネットで調べると、右 まかべ らしい。
その先に、かまたやさんという茅葺のそば屋さんがある。
ここは、以前かみさんと茨城フラワーパークへドライブに来たときに寄ったお店である。
ざるそばを食べた。コシが強いというか、すごい歯ごたえだった。
ここから石岡駅に向かって行く。
常陸風土記の丘にも寄ってみた。
常陸風土記の丘といえば、この獅子頭が有名である。
獅子頭は街のシンボルになっているようだ。
マンホールにも獅子頭。気温が上がっていて汗だくだくである。
石岡駅の近くで看板建築を見て、ゆっくりソフトクリームでも食べて、のんびり輪行しようと思っていたが、常陸国総社宮を通りすぎ、R355に出ると、なんと例大祭の真っ最中!
R355が車両通行止めにされており、延々とつづく出店、法被を着た男女、浴衣の女性、人人人。
トラックの荷台のような山車が何台も何台も何台も石岡駅のロータリーに集まってくる、山車にはお囃子が乗っていて笛太鼓の音音音、交通整理の笛笛笛。
これはすごいにぎわいだ。看板建築もソフトクリームも吹っ飛んでしまった。
日陰を探すこともできず、人ごみがちょっときれたところでミニベロをばらしていたら頭がガンガンしてきた。帰りの常磐線は、なんとか座ることができて眠りこんでしまった。
八郷、良いところだった。看板建築は宿題にしておこう。
Posted at 2018/09/17 23:04:45 | |
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