2012年06月14日
行く末
最近、つくづく思う。。
私の従事する建設業はこの先どうなってしまうのか!?
人間には住む建物、働く為の施設が必要なので無くなる事は無い。
だが、人は減っている…
何故か?
答えは簡単。
安いからだ。
今はまだ職人がいるが、多くは40代より上。
若い職人はいないこともないが、ベテランに較べて少ないのが目に見える。
おまけに安いしキツイもんだから、すぐ辞めてしまう。
技術の伝承が成されない→いずれは質が落ちる。
昔はキツイ代わりに対価が得られたようだが、今はそうもいかないのだ。
昔のように雨が降ったら休みなんて言ってられない。
今の職人は下手したら仕事が無い日の方が多いのだ。
近頃は価格競争で単価は安くなる一方、
国の定める基準は地震やら一部の手抜き工事のせいで年々厳しくなり、
早く、安く、良い物をという世の中の悪しき風潮のおかげで、
末端の作業員はモロに煽りを喰らう。
早く、安く、良い物をなんていうのは、技術の革新により工業化が進み大幅な省力化、低コスト化、高品質化ができるという事。
はっきり言わせてもらう。
一番高いものは何ですか?
答えは人件費。
建築物は機械で全て作れません。
最近の住宅はユニット化などが進んでますが、
比較的大きな建物はそういった事があまりできません。
結局、人が造るのです。
それに、やってる事は何十年とほとんど変わってません。
人が造るという事は、人の手でしか造れないから。
良いものを造ろうと思ったら当たり前な話、お金もかかるし、時間もかかるということ。
建設業はそれが顕著な業種な筈だ。
建築物にとって、早く、安く、品質良くは夢物語に過ぎない。
だって、人の手で造るんだから。
だが、世間には理解されない。
どちらかというと煙たがられる。
本当に報われない仕事だ。
コンクリートから人へなどと国を牽引する政治家が言い出した時は、全てを否定された気分だった。
高齢化社会で、福祉を充実させる事は間違っていない。
だが、減っているとはいえ建設業に従事する国民が一体どれほどいるか考えた事があるのだろうか?
価格競争の激しい民間工事ばかりの中で、比較的利益の出やすい公共工事を無駄と切り捨てる事は一体、何人の労働者が潤う機会を無くした事か考えてもみてほしい。
悪いことしてないのに、何でもかんでもゼネコンが儲かるだけだとか、ゼネコンを良く思わない意見を聞いたりもするが、
儲けて何が悪い?
自分達の会社だって利益を得るために仕事してるだろ?
ゼネコンが儲かる=下請も儲かるはずだ。
なにも自分だけ儲けようとしてるわけではない。
談合はたしかにいけないことだ。
だがカルテルやら独占禁止法とかで取り沙汰されてる有名企業なんていくらでもあるじゃないか。
建設業だけ責められる筋合いは無い。
マンション建ててる時に裏のマンションの住人から、煩いだの日が当たらなくなっただのとクレームがつく。
自分の住んでる建物を建てる時は何事も無かったとでも?
本当に先が見えない暗闇の中にいるようで、
明るい光が差す日が来るのかもわからない。
だけど、頑張っている人達が沢山いる。
自分達はその人達が一生懸命造った建物に住み、働き、休日を楽しんだりしている。
このブログを読んでくれた人達だけにでもこれらの想いを汲み取り、理解してもらえれば幸いですo(^-^)o
ブログ一覧 |
仕事 | 日記
Posted at
2012/06/14 22:48:46
タグ
今、あなたにおすすめ