佐世保市内で、昼食を済ませる。
これまたとある友人から聞いていたハンバーバーショップに行こうかとも思ったが、
肉系を口にする気分ではなかったので、それは夜に回すことに。
居酒屋風のお店で刺身やてんぷらがセットになったランチを食べる。
なかなかのお味。綺麗に平らげる。
店の名前は忘れてしまった。
記録の写真も撮り忘れる。
気持ちは、本土最西端の海岸線に向いていた。
夕焼けまではまだ時間がある。
九十九島をこの目で見たいこともあり、そっちの方へ向かう。
その先に、いくつか有料の橋を渡っていくとたどり着ける先っぽがあるよーなので、そこを暫定的な目的地に設定した。
生月島。
瓦屋根の典型的な田舎の家が立ち並ぶ。
意外と住人が多いよーな感じを受ける。
赤い橋に続き、青い橋をわたる。
どちらも橋からの風景は目を見張るものが合った。
その頃は風は強いものの、多少晴れ間が顔を見せる程度の回復は見せてくれていた。
行き着く先には、「塩俵の断崖」と白い灯台「大バエ灯台」が待ち受けているはずだ。
徐々に立ち並ぶ家屋が少なくなり、道路も細くなってきた。
地面と空の面積も、空の方が多くなってきた。
そこに、海に面した断崖に設けられた、パーキングエリアが現れる。
見渡せる海は果てしなく、その海と陸との設置面は切り立った絶壁になっている。
深い紫色の海が絶壁の岩に出会うときに生じる白い波が、遠めに見ても荒れているのが分かる。
空気がかなり冷たい
端っこにきったっていう感覚に、拍車がかかる。
道は更に先に伸びていた。
素直に先に進む。
しばらくして、道は途切れる。
車を止めるスペースが用意され、その先のは自らの足で行くことになる。
ほかに人気の無い、なだらかな岬への道。
一応訪れる人を意識した、看板が建てられている。
人間が立つことが許されるぎりぎりのところに立ち、海に身を乗り出す。
視界の全てが海に遮られる。
波の音よりは風の音の方が強い。
灯台の上に登る階段が開放されていた。
登り口に「強風に注意」という張り紙があったが、どのように注意すべきか疑問を感じ
た。
とりあえず、いつでも手すりにつかまれる距離を保ちつつ、上に登る。
高さにすればほんの数メートル高いだけのはずなのに、風の強さは数倍になった感じがし
た。
遮るものが何も無いからなのだろうか。
ささやかな羽でも生えていれば、思いっきり空に舞い上がれそうな勢いである。
この寒風に耐えられる時間は限られていた。
本能的にやばくなってきたので、急いで車に戻る。
灯台を降りただけで、体感温度がかなり上がった。
潜り込んだ車の中は更に天国に感じられた。
来た道を単純に元に戻る。
見知らぬ場所へ至るときよりも、帰るときのほうが
時間が短く感じられるのは、いつも不思議に思う。
時間の長さは、人の心の状態で変化するものなのだろう。
Posted at 2006/04/01 02:33:07 | |
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