「幸福の黄色いハンカチ」 ロケ地巡り ロケ地マップ 「念願の北の大地へ・番外編！！」②

(この旅は2020年6月の自粛規制解除直後～7月の前半の旅のものです)
さて、続きです。


翌日 帯広に付いた３人が駐車場でチンピラ(たこ八郎)といざこざに

今でも駐車場です(times 駐車場 帯広西1南10)
当時と駐車方向が90°違います。映画の後ろの駐輪場の屋根が撮影場所の奥の屋根ですね。



慌てて車に乗った勇さんが運転してると

検問が(検問の警官役は笠井一彦)

刑務所に入っていたので免許を失効していたと・・・

背後の建物が残ってました





新得警察署(外観は当時の本物らしい)に連れていかれた勇さんを２人は待って

事件当時に担当し、
今は新得警察の渡辺係長(渥美清)の恩情で・・・
(ええんか？時代がね!!)

今は道の様子もすっかり・・・

２人に素性が(殺人で服役設定だが、事件からすると傷害致死)知られた勇さんは汽車で行くと伝え

新得警察署の背後に写る家は当時の面影のままです




新得駅に向かう勇さんを見つめる欽ちゃんが(何故か一筋東側)

「俺・乗っけてやっても良いぞ」って

朱美が走って勇さんに伝えます(コンクリの擁壁が残ってました)





また３人旅になり、車の中で勇さんがこれまでの半生の回想シーンで

妻と成る 光枝(倍賞千恵子)が働いていた


このシーンで勇さんが「俺は"不器用"な男だから」のセリフがCMでも使われ、後の高倉健のイメージになった。(実は健さんは、冗談が好きだったり、ロケ先でも自分でコーヒーを点てる程、結構器用で・・・だったそうです)


光枝を追いかけた



バス停の有った所は、もう石垣だけ




富良野のGSで語る勇さん

今も営業されてます(立ち寄った日は定休日)




光江の過去の流産を知った勇作(水原医院の先生と看護士は本当の先生達)

水原医院跡は市役所の駐車場に




ショックで荒れた勇さんは

はずみで街のチンピラ(殺され役は若かりし頃の河原さぶ)を殺めてしまいます

夕張の荒廃が・・・




砂川で泊まった旅館(オーナーはタコ社長こと太宰 久雄)は実在せず(スタジオセット)


銀座カンカン娘を歌うグループの向こうに見える鯉のぼりを勇さんは見つめて(いや、その角度では見えんやろっ!)

" 昨日、悲別で " でも使われましたね。因みにルートとしては戻るのですが、そこは山田洋二が使いたかったんでしょうね。　(なを悲別って町は架空です)




勇さんは別れた光枝に「もし今でも待っていてくれるのなら黄色いハンカチを」との はがきを出していた事を告げ、２人と別れて汽車で夕張に行くと言い・・・

ドライブインいしかりの横の出光は営業中でした



話を聞いた欽ちゃんと朱美は突き進みます

朱美「ほら左夕張よ」

妻「ほら左夕張よ の標識よ」(札幌トヨタ自動車 栗山店の角)



ハンカチが上がって無い事を恐れた勇さんは車を止めさせ

ここでUターン 欽ちゃん「ガソリン代 損こいた」




戻りだした車を朱美が止めさせて勇さんを説得します

水門小屋は屋根の色こそ変われど、当時のままで


またもやUターンをし、一路夕張へ
夕張の街並みは変わり過ぎて、写真屋さんもラーメン屋さんも、踏切も無いのですっ飛ばして


たどり着いた風呂屋の前ですが、
以前に訪れた時には残っていた煙突は既に無く


クライマックスの大量の黄色いハンカチのたなびく

炭鉱夫住宅は
" 幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば "
になってます。実はロケを行った住宅とは異なります。写っている外観は今の建物の端に90°奥に向いて立ってた家屋です。
そして、つい最近知ったのですが内部は筋違いの家で撮影されたそうです。勿論今は面影すらありませんが・・・
(また、これはクライマックスクシーンでラストシーンでは有りません。映画評論や観光・旅行等プロのサイトでも勘違いをしてラストってなってますが・・・)

光枝が鞄を抱えおもわず・・・


(このクライマックスでの光枝のアップ等は脚本には無く、後年にインタビューで倍賞千恵子が「妻が待っている姿が無いのは変」との意見で、後日二人だけ招集し撮影したと。バンプのロケ日記とは違いますが・・・)

感極まり・・・
たんにお辞儀をしてるみたいになっちゃいました・・・

中のファミリアAPはロケ車との事ですが、
サイドデカールが無い・CピラーのMAZDAステッカーが無い
極めつけは

牧草の中に突っ込んだ時にグリルが割れたのとバンパーコーナーラバーが、
キレイなまま!!





ラストシーンで欽ちゃんこと武田鉄矢のジジイが、
朱美こと桃井かおりお姉さまと チュー しやがった

この場所へ(釧路で買った帽子を窓から捨てる事で、若者の成長を表現している模様です)

妻にチューって・・・軽くあしらわれました・・・


で、予想ですが

映画上走った設定はこの様になるのではないかと・・・
釧路⇒網走間は走行映像に露骨に鶴居村と標茶の景色が有るのと、欽ちゃんのセリフに「知床のほうを回って」と有るのでウトロ迄行ったかな？こんな感じです。標津ルートは当時は知床横断道は開通して無かったですし、当時の野付半島は汽車やバスで来る観光地では無かったので、行って無いのでは。と、なると摩周湖ルートが妥当かな？まっ、欽ちゃんの元々の目的は "ナンパ"でしたから・・・
番外編は
これまで!!

しかし、あらためて映画を見直すと、
歳と共に色々なストーリーの背骨が見えてきますね

夫婦の情や愛・若者が垣間見る大人・・・って触れ込みでしたが
その大人と関わって行く事で、短い旅の過程で成長していく若者の姿が・・・
山田洋二も、黒澤明も、根幹に有る物は
ヒューマニズム　
なんでしょうねぇ。