アメフラシのフォグは純正ハロゲン→IPFの高効率ハロゲン(イエロー)→高輝度LED(イエロー)へと変貌を遂げたのですが、どうも実用性に欠けることが最近分かってきました。
まずは画像をご覧頂くとしましょう。
左(運転席)側がIPFのハロゲンバルブ。
右(助手席)側がJunackのLEDバルブ。
※光軸は納車時の状態(D点検済)です。
色合いがより黄色いのはLEDですね。
一方、光が遠くまでムラなく届いているのはハロゲンです。
LEDはハロゲン以上に手前を強く照らせてはいるのですが、車内から見ると「良く分からん」状態でして、装着後暫くしてやむなく光軸を若干上げてみました。すると、今度は光が散りすぎて「良く分からん」のです。あぁ、二重苦…。ハロゲンなら、はっきり分かるんですけれどね…。
※フィットシャトルのフォグは下部に調整用のネジがあり、締めると光軸が上がり、緩めると下がります。調整時は90度ずつ締め緩めをして調整するといいでしょう。
そもそも20W(10W+10W)クラスのLEDと、55Wのハロゲン(明るさ感は115W相当)を単純比較するんじゃないよ、って話なのですが…。ただ、写真の通り「光量」そのものはLEDもハロゲンも大差ないように見えます。
じゃあ何でこうなる?
その原因ですが、考えた仮説は以下の通りです。
①発光面の問題。
Junack LEDISTは、直方体形状のアルミヒートシンク上下面にボード型チップ(COB)が1つずつ実装されています(下の写真をご参照下さい)。このLEDバルブをフォグのソケットに取り付けると、(車種によるものの、フィットシャトルの場合は)発光面が灯体の上下に向きます。
つまり、バルブの上下に向かって光が放射されるわけです(発光角は公にされておりませんが、180度まではいかないようです)。
一方のハロゲンバルブは、皆さんご存知のとおり前方以外のほぼ全方向に向かって光が放射されます。
②リフレクターの問題。
フィットシャトルのフォグは、正面から見るとほぼ楕円形です。そして、灯体内のリフレクターは左右に広がって設計されており、上下にはリフレクターらしいリフレクターがありません。
②の特徴を持つフォグに、今回のような「光の向きがある程度制限される」LEDバルブを使用すると、せっかくの強い光がリフレクターで上手く反射されず、前へ飛ばせないのでしょう。それゆえに、ハロゲンと比べて車両手前を強く照らす結果になっていると推測されます。
これがハロゲンであれば、前述のとおりバルブからほぼ全方向に向かって光が放射されるため、リフレクターを上手く活用して配光出来ることから、照射される光にムラがないのでしょう。元々ハロゲンを使用することを前提としたものですから、そらー当たり前なんですけれどね。
仮にフォグが丸型で、灯体全体にリフレクターが配されているのであれば、LEDでも十分な光量を確保出来るのだと思われます(実際、店頭ディスプレイも丸型ですし)。
ということで、現状ではまだまだハロゲンに一日の長があるのでしょう。
絶対的な光量を求めるのであればHIDですが、灯体へのダメージも怖いですし、省電力を求めて選んだバルブですが、思いもよらず効果が得られない結果となっています。
晴れた日の夜でコレですから、さて悪天候時は一体どうなのだろうか…ちゃんと働いてくれるのだろうか…というのが現在までに感じた印象です。
いや、ドレスアップとしてはいいと思いますよ。色も綺麗ですし。
しかし、フォグは街灯の全くない山間部や、大雨・吹雪等の悪天候時に使うのが大前提ですから、いざという時に使えないのでは困ります。
なお、ハロゲンに近い光の放射をするLEDは、現状においてベロフのSirius Boldrayしかありません。しかし…値段がなぁ。うーん、ハロゲンに戻すかなぁ。
Posted at 2013/06/18 16:55:57 | |
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