時は今から2年前の2015年6月。
二人の男の語り合う姿が、そこにあった。
「ねぇ孝ちゃん、僕たちも知り合って40年近くになるんだね」
「ホントに早いもんだね晋クン。カリフォルニアの青い空が今でも忘れられないよ」
「思えば留学中からお互いゴルフざんまいだったけど、その割には上達しないんだよなぁ~」
「でも晋クン、そのうちにアメリカの大統領と二人でコースを回る・・・なんてこともあるかもよ。練習は決して怠らないようにな」
「まぁ確かに日米同盟は安全保障の基軸だから、ゴルフ外交も大事だね。ところで今日は孝ちゃんに大切な話があるんだ」
「何だい晋クン、改まって・・・?」
「うん、孝ちゃん国家戦略特区って知ってるよね」
「もちろんだよ。地域を限定して規制緩和や税制優遇を行う制度のことだろ。それまでの特区と違って『特区諮問会議』が強い権限を持ち、晋クン主導で上から決める仕組みになってるアレね」
「実は今度、今治市を国家戦略特区に指定して大学の獣医学部を新設したいと考えているんだけど、その時は孝ちゃんの学校、立候補するの遠慮してもらえないだろうか・・・」
「晋クン、僕は元々キミから申請しろと言われても、辞退するつもりでいたよ。『民信無くば立たず』の例えもある。40年来の友達である僕がもし申請したら、国民は一体どう思うだろうか。僕はそんな無神経な男じゃないよ」
「孝ちゃん、済まない。本当にありがとう!」
「何を水くさいこと言ってるんだ。そんなことより国民の幸せと『美しい日本』の実現を頼んだぞ晋クン!!」
ひしと見交わす顔と顔。
固く握った手の中に通う血潮の温かさ。
二人の男の麗しき絆は、永遠(とわ)に語り継がれるのでありました。
ああ、これぞ「平成男の友情物語」。
一巻の終わりでございます。
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男の友情といえば、小生のようないい加減で取り柄のない人間でも、年に一度、忙しい合間をぬってわざわざ遊んでくれる二人の男がいる。昭和57年に同期入社したS氏とT氏だ。
いつもなら年末か正月に会うのだが、いろいろあってゴールデンウィークの5月3日と相成った。
小田急線沿線のT氏邸の前に12:30に集合するも、そのT氏は猛烈な歯痛でダウン状態。
還暦も近くなると、まず歯がやられ、次に目、そして男の大切なところ・・・と言う順番でガタが来るものである。
というわけで、S氏と二人でこれまたお馴染みの世田谷美術館へ。
「はらぺこあおむし」で有名な絵本作家のエリック・カール展が開催されていた。
エリック・カール展をひと通り観た後に、館内レストランのル・ジャルダンで情報交換。
何でも息子さんがパリの大学院に留学し、娘さんの結婚が決まったとか。実におめでたい。
来年はT氏に歯痛を治してもらって、二子玉川を案内してもらおうと勝手に決めている。
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5月7日は、久しぶりに埼玉県立近代美術館に行ってみた。
2階展示室では、川原慶賀 (かわはらけいが、1786-1860?)の企画展が開催されていた。
長崎の絵師、川原慶賀は江戸時代後期、日本人の立ち入りが厳しく制限されていた出島の出入りを許され、オランダ商館の求めに応じて、日本の様々な文物を描いた膨大な数の絵画を制作する。
とりわけ、慶賀は出島のオランダ商館の医師として来日したドイツ人の医師・博物学者、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト (1796-1866) と交流を深める。
日本の自然や生活文化、特に植物に対して強い関心を持ったシーボルトの要求に応えて西洋画法を習得した慶賀は、彼に随行し、長崎や江戸参府の途上で、植物の姿かたちを正確にうつした写生図を数多く描くことになる。
シーボルトがヨーロッパに持ち帰った慶賀や他の絵師による植物図譜のうちおよそ1,000点はシーボルトの死後ロシアに渡り、現在ロシア科学アカデミー図書館に収められている由。
慶賀の人物像を明らかにする資料は少なく、その多くの部分は謎に包まれているとのこと。
しかし植物図譜をはじめ、長崎の風景や人々の暮らしを描いた作品は、慶賀が鋭い観察眼と、見たものを生き生きとうつしとる高い技量を持っていたことを物語っている。
一方、1階の常設展は、お馴染みのMOMAS展。
モネの「積みわら」やピカソの「静物」といった有名どころが顔を揃えている。
個人的に「そっと家に持って帰りたい」作品は、ピサロの「エラニーの牛を追う娘」。
世田谷美術館、そして埼玉県立近代美術館に行き、体内の血液がほんの少しきれいになったような気がした。
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さて、お話変わって・・・
5月16日には、伊奈町制施行記念公園バラ園のバラ祭りに行ってみた。
大昔、1~8歳までを目黒の某バラ園の中にある小さな借家で過ごしたので、あの頃を思い出し、何回も深呼吸した。
品種は格段に増えたのだろうが、香りは大して変わっていない気がする。
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たまには戦闘機も操縦したいので、6月2日にAudi S4号を出動させた。
出動場所はいつもの「いろは坂」。
最近は9:1の割合で輸送機エスクァイア号に乗る機会が圧倒的に多い。
その理由は電動車いすごと乗車できて、しかも運転できるから・・・。
ということは、電動車いすが乗せられず、松葉杖を使用しなければならない戦闘機Audi S4号はちょっとしんどい・・・しかし、操縦していて100倍楽しいのは当然戦闘機のほう。
したがって、戦闘機を走らせるときは副産物として、松葉杖による歩行訓練リハビリテーションが漏れなく付いてくる・・・という次第(苦笑)。
さて、そんな状況の中、11時過ぎにいろは坂の標高1173メートル黒髪平に「とうちゃこ」
相も変わらず下手な写真を撮ろうと戦闘機を降りるや否や、空は一転にわかに掻き曇り、突風が吹き荒れ、あられのような大粒の雨。
猛烈な風と雨のため、もう松葉杖で立っているのがやっと・・・。
体感温度は大袈裟ではなく2~3℃という感じである。
それでも意地で写真撮影していると、私のクルマの隣に駐車していた妙齢の女性のかたが、雨と突風の中をわざわざ降りて
「大丈夫ですか・・・?」
と声を掛けて下さる。
きっと松葉杖でヨタヨタしている私の姿をご覧になって、心配になったのだろう。
そうこうしているうちに、風雨も少し落ち着いてきた。
その女性のかたは荒川区からお見えになったとか。
お姉様と娘さんと3人でご旅行中とのことに、娘さんの自撮り棒つきのスマホで記念撮影。
私もチャッカリ仲間入れさせていただく。
そして別れ際に頂戴したのが、おやつの蒸したジャガイモと柿の種。
感謝。
家に帰ってから、下宿のオバサンと一緒に美味しくいただく。
こういう見知らぬ人との出会いがあるので、「小さな旅」はやめられない。
銀座で寿司をおごってもらうより、あるいは新宿のホテルの高級レストランでフランス料理をご馳走になるより、小生には心のこもった蒸したジャガイモのほうが何百倍も美味しいのである。
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