前回のブログでRSワタナベがすんなりと装着出来なかった事に
ついて書きました。
どのような理由で装着出来なかったかをご説明します。
この記述はあくまで僕の3.2カレラでの場合で、選んだホイルの種類、
や外径インチ数及びオフセットの関係の説明となります。
一部推測の部分や実際の状況と異なる可能性も有り、またすべての
車種や他のポルシェに当てはまるものでは無い事をご了承下さい。
また最近はインセット、オフセットと区別しているようですが、
+オフセット-オフセットと書かせて頂きます。
17インチのF8シリーズを選択した場合基本的な寸法として
図のAのスポーク部のサイズと⑥のセンター経は決まっているようです。
また8Jから9Jまでのサイズ変更はB部を変える事で対応しているとの事です。
最初の鋳造の段階でA+③の寸法も決まっているようです。
今回問題になった箇所は⑥の直経に対してポルシェのPCD130mmが
外周側に寄っている事です。
またオフセットの調整を行うのが③の厚みを削って調整しています。
③部分は内側に向けてテーパーになっているので⑥の直経が内側に向かい
小さくなって行きます。
+オフセットを少なくするには鋳造時の厚みのままで設定するのですが、
PCD130にした場合⑤の厚みが薄くなるのですね、110や114.3だと問題に
ならない箇所が130だと強度的に問題になってしまいます。
ナット部分の座堀をするに当たり③の部分でディスク面から奥に
向かって座堀をした時に⑤の厚みを極力残すとディスク面の表面側に
近い部分でしか座堀が出来なくなってしまいます。
そこが今回問題になった部分でして、ハブの接触面から30mm位の位置が
ナット接触面のテーパー底部になりハブボルトが出て来なかった理由です。
+オフセットを大きくすると③の厚みが減りますので⑤の厚みも大きくなる
訳で、それに伴いディスク面から深い部分での座堀が出来る様になります。
フロントは+オフセットを大きくしていたので、リヤよりは③の厚みが減っていて
深い部分で座堀が出来た様で、ナット接触面底部からハブボルトが出たのですが、
それでもそのまま装着出来る長さは出ていませんでした。
2回目のフィッティングの時に計った位置ですと、ボルトが前後共15mm位出る
位置で座堀を出来るとの事だったのが、加工時の工場判断で⑤の厚みを残す
様になりディスク面から浅い部分での座堀になってしまったとの事でした。
964以降のオフセットが大きいモデルの場合は③の厚みが減り⑤の厚みも大きい
部分で座堀が出来ますので今まで問題にならなかったとの事でした。
また16インチの場合はA+③の寸法が違うので+オフセットが少なくても対応出来た
そうですし、17インチでもRタイプの場合は⑥の直径が大きので対応出来るとの
事でしたが、-オフセットのモデルで最初のフィッティングの時にフェンダーから
はみ出してしまい諦めたのです。そのフィッティングもただジャッキアップして
はめただけだったのでした。
ハラレーシングさんで改めてフィッティングしてきちんと1Gを掛けて測定すると
リヤに関してはフェンダーからかなり内側になり、+24mmオフセットのホイルに31mmの
スペーサーを入れてツライチになる様に合せてもらいました。
そのあたりを考慮すると、最初のフィッティングの時にきちんと1Gを掛けてくれていれば
タイヤは内側に入って行くので、-オフセットのRタイプも装着出来た可能性が有った
と思われ、ハブボルトの延長やスペーサーを入れなくても済んだかもしれないです。
フロントもPCDとハブ面のデーターをきちんと把握してくれていれば+オフセットを
大きくする事でハブボルトの延長をしないで済みました。
また今回一番驚いたのがオフセットの調整をするにあたり、リムに対して
ディスク面を移動するのでは無いという事でした。
という事で、3.2カレラにRSワタナベの17インチを履く場合は、僕が今回行った
ハブボルト延長とスペーサーという方法か、+40以上のオフセットにし
ワイドトレッドスペーサーを使用するしか手段は無いと思われます。
もしくはターボボディにして-オフセットのRタイプにするかですね。
ただ、はたしてそこまでしてRSワタナベにこだわるかどうかですが・・・
汚い絵と解りにくい文章で申し訳ありませんでした。