風神ミヤビのブログ一覧

かつての国産乗用、上級小型車〜中型車クラスに存在した、6気筒が入る車の4気筒仕様。
マークIIのGSS、スカイラインのRSといった花形モデルも一部ありますが、クラウンやセドグロのタクシー仕様、チェイサーのラフィーネ、スカイラインのTI・・・どちらかと言えば、高速有鉛デラックスに取り上げられるような、ちょっと悲しい廉価版のイメージが強いと思います。
ワタクシも所有するまではそうでした（笑）





これがね、乗ると結構良いトコあるんですよ！！
今回、主にメカ面にクローズアップして魅力を力説します（汗）

・ハナが軽い！
走り出した瞬間、これを感じました。
コーナーに差し掛ると、軽快で素直な操舵感。
本来もっと重いエンジンを載せる骨格なので、エンジンのウェイト、パワーに対して足廻りが完全に勝っていて、弱アンダーステアでとてもコントロールしやすいんです。
このお陰で危険回避できたことも何回かあります。
とにかくバランスが良くて、フワフワのサスなのに、峠道をアクセルワーク次第でロールさせずに走らせられます。

一般的な実用FR車が前後重量配分55:45という所、エンジンがコンパクトになった結果、クラウンコンフォートで53:47、マークIIバンでは52:48と、かなり優秀！
(ちなみにYXS10クラウンコンフォートは、後席乗車時に50:50になる設計です)
エンジンルームを見れば一目瞭然、2気筒分の余裕がある為、バッテリー以外の重量物が前軸の内側にほぼ収まっているんです。カッコつけて言えば、フロントミッドシップって奴です（笑）

結果、雪道やぬかるみに意外と強く、タイヤの減りも均等、ブレーキパッドや足廻りのブッシュも長持ちします。だからタクシーはこれなんですよ。

見たり乗ったりしたことがないんですが、ひょっとすると、エンジンが短くて軽いロータリー車でも同じ結果になるのかもしれません。


・エンジンルームがスッカスカ
地面見えます（笑）
整備も点検も楽で、不具合を上から容易に見つけられるんですよ。
3Yなんか、スターターの脱着が上からすぐにできます。ラジエーターやベルトもかなりやりやすい。
営業車の場合、整備性が良いって理由でこの造りになっていると思います。
それだけじゃなくて、エンジンルームの通気が抜群に良い為、ハーネスやホースの劣化が少ないのも見逃せません。



難点を申すと
・やはりアンダーパワー
まあ、これは・・・
でも、SX80とGX81のハイメカ辺りをノーマル同士で比較すると、実用域では想像ほどは差がないのも事実。しかし、高速、高回転で違いが出ます。
3Yだと、低速のトルクと坂道での粘りは抜群なんですが、何せレッドが4800回転(！)。何これ？って位回りません。

・リアサスがリジット
これは利点と言えば利点でもありますが、やはり、独立懸架の動きの良さには敵いません。
あと、悲しくなるのが狭いリアトレッド。GXと並ぶと内股が際立ちます。ほっそいノーマルタイヤ、ノーマル車高で真後ろから見た時の貧弱さったらありません。
イジる向きから見ても、シャコタンにしてもハの字を切らないのはイタい！！笑笑

過去には、マークII、チェイサーのGSLとかGT、スカイラインのTI-ESといった、4気筒で4輪独立懸架のスポーティ仕様もありましたが・・・
また、90-100系の4気筒は、4輪ダブルウィッシュボーン、4輪ディスクブレーキです。これはたまらん！
1JZターボや2JZでも成立するプラットフォームに4Sハイメカですから、曲がる、止まるは余裕充分に違いありません。
SX100、一度運転してみたいなあ。


あと、ごくごく新しい車なんですが、AWS210クラウンハイブリッド。
これもまた、V6が収まる場所に直4、ミッションにモーター、後軸真上にバッテリーとなった結果、前後配分52:48と素晴らしい数値。乗ってもやっぱり、ハナの軽さを感じましたねー！