クラッチシャフトスリーブ交換~♪
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
それは数週間前のこと。。
走行中に突然、レヴに当ったかと思ったら、どこのギアに入れても空回りするばかりとなった。。。
昨年の悪夢(クラッチ寿命破損)の再来かと…。。
とにかく昨年同様に、師匠にバラしてもらうことに決定した。
2
ミッションが無事に下ろされ、破壊された?であろうクラッチを外したが、予想に反して??新品同様に綺麗で、ガタつきも一切なく、完璧な状態だった~!!
じゃあ、今回の空回りの原因は何処なんだ~???
恐る恐る、ミッションから突き出ているシャフトを握り、回してみると…。。
いとも簡単に回ってしまうではないか~!!!
しかも、カラカラと音を立てて…;;
これだ!!!と気づいた瞬間、目の前が真っ暗になった~;;
そう、「ミッションオーバーホール」だと~!!!
3
ミッションOH、いったい幾ら掛かるのか…;;
途方に暮れながらも、とにかく、このままではらちが明かないことは明白であったので、
一先ず、ミッションだけは自宅ガレージに運んで、次の手を考えることにした~^^;
で、非常に怖いが、意を決して、ベルハウジングを外して、中身を見ることにした~!!
ネットでベルハウジングの外し方を見て、更に詳しい人に実際に聞いて、ゴムハンマーで叩いて外すことに成功した~^^;
で、26年ぶりにミッションの中に光が差し込む…。。
4
そして、グラグラしているシャフトを掴むと、スルっと抜けた~!!!
そして、恐る恐る覗き込むと…。。
うわ~~~~~!!!!!!!!
何じゃこりゃ~~!!!!!!!!
無い!!無い!!無い!!!!!
溝(スプライン)が、無くなっている~!!!!!
5
で、ミッション側のシャフトの方は、大丈夫なのか~???
う~ん、先端の角は少しだけ削れてはいるが、先端以外の大部分はスプラインの角が立っていて、大丈夫そうだ~^^;♪
でもでも、なぜこんな事に…;;;
6
クラッチシャフトとミッションシャフトを繋いでいるのが、「φ28mm,長さ70mm程度のスプラインが切れている短いスリーブ」なのである~!!
このスリーブによって、エンジン(クラッチ)からのパワーをミッションへ伝達している。
言い換えれば、こんな短いスリーブ(両側にシャフトが入るので、有効長さはそれぞれ35mm程度になる!!)で300馬力近いパワーを伝えているのである~!!!
峠走行などでは、急激なアクセルオン/オフによる
急激な正逆回転のトルクを受け止めなくてはならないのである~!!!!!
素人のオレから見ても、こんな短いスリーブでは非常にヤバイんじゃないかと…。。
で、実際にも…;;;
7
そして、先ずは専門店(3店)に電話して、状況を伝えると、どの専門店でも同様の過去事例を経験しており、修理をしてきたとのこと~!!
発生率は多くはないが、以外と有る不具合だということである~!!!
特に、スポーツ300などパワーがあるモデルや峠やサーキットなどを頻繁に走行する個体には出易い事例とのこと。。
で、部品手配だが、一番有名な専門店で在庫を3個も保有していた。
聞くと、このトラブルはたまに出るので、在庫してあるとのことである~!!!
値段はなんと、5万もする~!!!!!
作った方が安いかも??
それでも背に腹は変えられないので、お買い上げである~^^;;
そして、写真のとおり新旧を比べてみると、スプラインの山の有無がよく分かるのである~!!
それに少しだけだが新しい方が長いし端までしっかりスプラインが切ってある~♪
但し、新しくても基本的に同じ材質の同じ性格のもの~!!
つまり、シャフトのスプラインより強度をわざと弱くしてあるのだ~;;;
必ずスリーブの方が先に壊れるようにしてあるのだ~!!!
なるほど…。。
なんでまたこんな風にしちゃったのか。。
もっと他に手段があったはず…;;
まぁ、取り合えず組付けることにする(自分で)
8
そして組付けるのだが、通常ならミッション本体を割らなければ、ロールピンをさせないが、今回はオレの無い頭を使って何とか割らずに組付けることができた~^^♪(オレにしては上出来!)
割ったら色々と面倒だしね…。。OHになるし。。。
その方がイイということも言えるが、素人には所詮ムリということで、割らずに正解~!!
そして完成したので、めでたしと言いたいところだが…、
やっぱり腑に落ちない…。。
そこで、再度専門店に確認したところ、結局、専用設計ではない社外品である「ルノーミッション」を繋げる為に、選んだ苦肉の策であろうと…。。
(普通に専用ミッションなら、こんな繋ぎ込みはしないはず…)
オレ個人的な見解としては、設計ミスであると思う~;;;
実際に少なからず、同じトラブルを起こしているエスプリが結構居るしね~。。
そして更にググッて見ると、写真のようにミッションシャフトをそのまま伸ばして、クラッチシャフトを使わない一体シャフトになっているミッションを発見した~!!!!!
説明文を読むと、今回のトラブル事例の対策及び、エスプリのパワーアップには絶対に必須の対策であると書いてあった~!!
当然、オレもこのミッションが欲しいと思ったのだが、非常に高い~!!(100万超)
まぁ、「ミッションアッシー」だから高いのであって、もしこのミッションシャフトだけの部品なら、10万円くらいではないかと、勝手に思っている。。。
是非欲しい~!!!
今後安心だし、ブーストアップやタービン交換でパワー増強にも全く問題が無くなるものである~♪♪
とりあえず、これで一安心だが、、、
まぁ、既に四半世紀を経た、クラシックの領域につま先を入れた車ということもあるが、それ以上に今回の判った欠陥的構造では、思い切り走ればまた再発するのは時間の問題である~;;
もちろん、ホントに流す程度に乗るのなら、また永年は大丈夫であろう~!!!
皆さんのエスプリも同様であることは間違いなく。。
前オーナーや自分の乗り方で、どこまでスリーブのスプラインにストレスが掛かって、亀裂や破壊が進行しているのか?!
ですが、それは実際に開けて外して見てみなければ判りません。。
但し、実際の事実として、どのエスプリも絶対的に新車時の状態を維持していることはまず有り得ないでしょう~!!
この20年間の加減速のストレスは確実に掛かってきたことに間違いありません。。
※それに、この繋ぎスリーブを含むクラッチシャフトはミッションの中で大きなスリーブで覆うように隔離されている為、ミッションオイルが全く掛からない構造になっており、
既に油切れの状態であることは、間違いありません。
なので、錆びが発生し、脆くなっていることでしょう~;;;
◆同事例がネットに有ったので、関連情報URLに載せますのでご覧ください(冒頭最初はディアブロの整備が出てますが、そのすぐ下に今回の同事例の整備紹介があります)
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