VITOUR FORMULA SPEC Z  

zestino ACROVA はそこそこグリップして限界も分かりやすく、山で遊ぶには面白いタイヤでした。一方でタイヤバランスが悪く、高速走行時にはタイヤの微振動が感じられロードノイズも相当なものでした。クルージング性とグリップをいい案配で両立したタイヤはないものか。Michelin pilot Sportsかダンロップsp Sportあたりが候補でしたが、また面白そうなアジアンタイヤを見つけたので試してみます。
レビューはあまりありませんでしたが、その中でも高速安定性とロードノイズの少なさが目立ちました。またTREADWEARは380とかなり硬めのようです。これだけ聞くとグリップは少し落ちるのでは？と思ってしまいますが、コンセプトがサーキットでも良いタイムを出せるタイヤとのこと。
タイヤパターンは最近のプレミアムスポーツに多く採用されている太い縦溝3本と、左右非対称パターンのライン。外側は一つ前のピレリ P-ZEROのようです。サイドにはリムガードも付いており、ホイール保護にも一役買います。個人的にはあまり好きではありませんが…
タイヤバランスは良好なようで、ウエイトも少なめでした。
交換して走り出してまず感じたのがロードノイズの少なさ。前タイヤがうるさかったというのもありますがほとんど気にならなくなりました。
高速、山道と一通り走った感想ですが、まず高速走行時顕著だったタイヤから伝わる微振動はなくなり、明らかに安定性が向上しました。特に直進安定性は良く、少しアブナイ速度でも安心感がありました。
ワインディングで感じたのは、切り始めに対する応答性が少し遅く感じたものの、車高調の減衰を硬めにすれば気にならなくなりました。タイヤの鳴き始めが早いので、絶対的なグリップは前タイヤのほうが上だと思いますが、懐が深いようでまだ攻める余地がありました。サイドウォールも硬いようで、アジアンタイヤにありがちなグニャリとする感触はありませんでした。
ウェットはまだ試せていませんが、太い縦溝による排水性に期待大です。
総じてこれまでより良いタイヤだと思います。タイヤの性能限界で走る機会なんて滅多にあるわけではありませんし、街乗り+ワインディング程度なら申し分ないと思います。何よりノイズが減って安定感も増したので満足です。この性能で12000円/本はお買い得です。
あとはTREADWEARの数値が高いので、耐久性にも期待ですね。