2017年05月27日
私の生家の家業は、原材料の輸入。
原材料といえども範囲が広いですけど、うちの得意なのは鉄、非鉄の素材、シリコンの原石、炭素等だったので、自動車系の会社との取引がありました。
ことに関東ということもあり、日産自動車系列の仕事をしていました。
ですから、子供の頃からウチのオヤジのクルマは、系列会社ということで、日産車ばかり乗っていました。
オヤジは、
「長く使えるモノを短く使うのが、贅沢だ。」
というのが口癖の人だったので、当時オヤジのクルマは、2年を待たずして取り替えられていたので、好き嫌いはともかく常に最新型の日産車ばかりありました。
子供の頃は、さすがにスカイラインは、神格化されていたのでうちにあるとワクワクしましたが、それ以外だとなんだかがっかりしたものです。
新車の発表されるタイミングとウチの入れ替えが合うとその車が購入されるため、同じペットネームの車が続くことがないのと、車格にとらわれないオヤジは、大きい車から小さい車までいろいろ購入していました。
ですから、自分のウチで買った車の後の型は、試乗会に行って確認するのです。
私は、910から自動車を乗り始めましたが、これがモデルが変わりU11になりました。
もう30年も前ですから、ご存知ない方も多いと思いますが、当時大衆紙からは、「B・C戦争再燃」などと言われた大ヒットとなっていました。
乗っていても910もまずまずの出来の車で、殊にシートの出来は秀逸で、欧州車好きのオヤジも
「これ、ルーズ風のシートいいなぁ」
といっていて次の車もルーズークッションになりましたが、これは、大失敗で、
「前の車は、良かったのにこの車のルーズ風のシートは全然だめだな。同じメーカーのクルマとはおもえん。」
と酷評してました。
まあこの場合は、車種は別ですから、全く別の評価とは思いますが、肝心なU11ですが、試乗車に乗るとなんだか、煮えきれていません。
この当時日産は、「全車FF化」という大号令が掛かっていて、ブルーバードもその餌食となってしまったのです。
そのためか、乗る車種によりかなりの印象が違うのです。
しかも、前の型で我が家で絶賛されたルーズシートがあれあれ?
というくらい妙に硬くなってしまい、よくなくなっていました。
当然次の購入候補のリストから、脱落しました。
ウチのオヤジは、初代レパードが大好きで、
「NSUみたい」
と言っていて、次候補者の一つだったのですが、
「中身910だよ。」
と言ったら、購入意欲がそがれ、次は、まんまとスカイラインを購入させたのです。
それはさておき、いつも思うのですが、日産のモデルチェンジのコンセプトはぶれまくっている感じが否めないのです。
昔、プレーリーという車種があって、最初はコンセプトが、
「次世代型セダン」
という触れ込みでした。
日本の5ナンバーに着目した多用途ミニバンみたいな車でしたが、クルマの作りとアイデア倒れのの部分が目についていました。
特に低く設計されていたプラットホームは、真っ平らになっていて自動車として手本になるようなデザインでしたが、技術が追いつかずまた、四躯化されてメリットがなくなってしまい、評価を落とす結果にもなったのでした。
二世代目のプレーリーは、かなり上手く進化を遂げて、近未来的デザインとなり、初代の安物イメージを払拭してかなりの台数を売りました。
先代での、評判の悪かったボディーに対する評判も、フラットな床を捨て、通常の床にしたおかげで、アテーサシリーズが結構売れていました。
三世代目は、5ナンバーコンセプトを提唱しつつ作られましたが、先代程の人気はなかったのですが
そこそこ売れていました。
やはり、日本のインフラに適している5ナンバーの需要は高いものと思われます。
4代目は、ラフェスタになりました。
コンセプトは、5ナンバーの7人乗りというのが良かったのですが、あまり人気は出ず、今となってはディスコンになってしまいました。
発想はいいのですが、商品育てるということが非常に日産は下手だと思うのです。
実際、この手の車は、トヨタにはいっぱいあるというのに、日産では一車種のみ、もっともウイッシュもアイシスもイプサムもガイアみんな5ナンバー枠を出てしまいましたが、モデルチェンジを期に3ナンバーサイズになってしまいました。
しかし、新車種追加でそのレンジを埋め始めました。
世の中にはアンチ派が必ず存在するので、トヨタ嫌いは絶対いるはずなので、日産には頑張ってもらいたいものです。
おそらくですが、日産は、新型の車をコンセプト検討するとき、またこの車を買うユーザーの調査を重視しているのではないかと思われます。
”もう少し広いほうが・・・・”
”もう少しパワーが・・・・”
それを着実反映しているんでしょうけど、以前書いたベテラン日産セールスが、エルグランドのサードシートが折り畳めなくなった点を指摘して、
「結構旧型ユーザーさんが望んでいる機構なんですがね。なんで止めちゃったんですかね。」
って言わせてしまうのもユーザー調査で指摘がなくて、折りたたみ機構を外せばコストダウンに繋がるからやめちまえってことになるのが容易に想像できます。
それと最近のエクストレイルも最初は小型の四駆ってことでうっていたはずなのになんであんなにボディーを大きくしてしまったのか?
ただ、このケースは、代替え車として、ジュークが出ているので、トヨタ型のモデルチェンジができているように思えます。
日本で見れば、トヨタがいる限り、一番にはなれなくてもまだまだ台数が伸びる可能性はあると思うので、是非とも商品企画を頑張って欲しいと思っているのです。
アンチ派のためにも、子供の頃育ててもらった私のためにも・・・・
Posted at 2017/05/27 02:01:40 | |
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