MiniCar|西部警察 -スーパーマシンスペシャル-
投稿日 : 2007年10月20日
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今回ご紹介するコレクションは今から10年くらい前に発売されたトミカのセット商品。
「西部警察 -スーパーマシンスペシャル-」はその名の通り、1979年から1984年にかけてテレビ朝日系列で放送されたドラマ「西部警察」シリーズに登場した特殊車両をトミカで再現したものです。
パッケージにはシリーズを通じて変わらなかった番組タイトルロゴがあしらわれ、出演していた石原裕次郎氏、渡哲也氏、そして舘ひろし氏の写真が掲載されており、ミニカーコレクターならずとも興味を惹くものとなっています。
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パッケージはブックスタイル。
"表紙"を開くと"表2"にあたる部分には番組放映当時の写真があしらわれています。
全体的な背景に爆破炎上の火炎が用いられているあたりは、ド派手なアクションと爆破などの演出が売り物だった「西部警察」シリーズを象徴していると言えるでしょう。
そして左側には6台の"スーパーマシン"がおさめらており、特殊装備が紹介されています。
また"裏表紙"には各実車の写真が掲載されています。
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まずご紹介するのは「西部警察」を象徴する存在といっても過言ではない「SUPER-Z」。
Part-IIの第45話「ニューフェイス!!西部機動軍団」で登場しました。
ゴールド基調のカラーリングにガルウィングドア。ルーフ中央部には反転式回転灯を備えていますが、やや高めの独特のサイレン音を響かせます。
ボンネット上には催涙弾発射装置を備えますが、ここから催涙弾を打ち出すことは余りなかった様に思います。
むしろガルウィングを開けて半身を乗り出した渡哲也氏演じる"大門部長刑事"がショットガンを撃つシーンを覚えてる方の方が圧倒的に多いでしょう。
ベース車両はS130型の日産フェアレディZ。2by2という4シーターの2800ccエンジン搭載車でミッションは3速オートマチック。
但し、2000ccターボエンジンと5速マニュアルという組み合わせの車両も製作されたという話もあります。
Part-IIIの第14話「マシンZ・白昼の対決!!」では偽物のSUPER-Zが登場、当時の富士スピードウェイを舞台に対決するというストーリーもありました。
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SUPER-Zと同時に登場したのがDR30日産スカイラインをベースにした「MACHINE-RSシリーズ」。
3台体制が構築されたのはPart-IIIの第16話「大門軍団フォーメーション」からでした。
「RS-1」はフォーメーション走行の指揮車両であると同時に、追跡に特化した特殊装備を有しています。
排気量2000ccのインタークーラーターボエンジン"FJ20ET改"を搭載。
市販されていたFJ20ETは190psでしたが、このRS-1は280psという設定でした。
更にアフターバーナーを装備し、フル加速時には最高速度265km/hに達するという設定になっています。
この他ではルーフに格納式の二連装機銃、敵味方識別装置、レーダーホーミング警戒装置などを備えています。
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「RS-2」はRS-1と同じく、インタークーラーターボエンジンを搭載したモデルをベースとしていますが、その用途は異なるものが設定されています。
曰く「情報収集車両」。運転席後部にマイクロコンピューターを備え、助手席後部に乗車した刑事が横向きに座って操作する室内レイアウトを採用しています。
また音や振動、各種電波などに対するセンサーやパルスドップラーシステムなどを備えているという設定。
外観上、他のRSシリーズがルーフに大型の赤色警光灯を装備しているのに対して、RS-2はボディサイドに反転式の回転灯とフロントバンパー開口部に前面警光光を備えるのみ。
情報収集のための隠密行動を想定して、ということなのでしょうか。
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「RS-3」は、元々はSUPER-Zが登場したPart-II第45話で一緒にデビューした「MACHINE-RS」。
これを改良してPart-IIIの第16話からは「RS-3」として活用されました。
ゆえに他のRSシリーズがターボエンジン車であるのに対して、「RS-3」はノンターボエンジンを搭載しています。
この「RS-3」の任務は「情報分析車」。
RS-2が収集した情報を受けてコンピューター解析などを行います。
また助手席部には可動式のサーチライトとビデオカメラを装備。助手席ドアの窓を開放して、車外に装置を張り出して撮影などを行えます。
ドラマの中では実際にはRSシリーズの役割分担はそれほど厳密ではなかったという印象があります。
こうして記してみても、特にRS-2とRS-3の任務の境目は曖昧な感じもするものです。
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第45話「大激走!スーパーマシン」で初登場した捜査専用の初代特殊車両が「MACHINE-X」。
ベースは"ジャパン"ことC210型日産スカイライン。2000ccのターボエンジンを搭載したモデルで、黒いボディに金色のストライプというイメージカラーをまとっています。
一部のファンにとってはフロントバンパーに装備された"TURBO"の鏡文字ステッカーを思い出す車種かもしれません。
52種類の特殊装置を備えると謳われていますが、主なものとしては警視庁と直結しているコンピューターシステム端末や、可動式サーチライト&ビデオカメラといったところでしょうか。
ちなみにミニカーではルーフに流線型のマグネット式回転灯を備えた状態が再現されていますが、このようにルーフに備えたことは劇中では数えるほどの回数。
多くの場合、助手席部に設置されたコンピューターなどの機材の上に置かれたまま、つまり室内で点灯させていたものです。
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最後にご紹介するのは、西部警察の第1話から登場した特殊車両。捜査専用という意味では「MACHINE-X」が初代特殊車両ですが、登場歴という面ではこちらの方が古い存在です。
「ガゼール・オープン」。
当時、シルビアのバッジエンジニアリングモデルとして販売されていたスペシャリティクーペがガゼール。
S110型をベースにルーフを取り払ったオープンモデルですが、幌はテントのように支柱を組んで張るタイプのものだったということです。このような幌を有するオープンカーは、パレード用などに特製された車両では見かけられるものです。
他の特殊車両の様な激しい装備はありませんが、自動車電話をセンターコンソールに備えていました。
ちなみに実際の自動車電話サービスが東京都区内で開始されたのは1979年12月。西部警察の放映開始は同年10月でしたから、一足先にドラマの世界で自動車電話はデビューしたということになります。
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