インテとオデシィのブログ一覧

オヤジから買ってもらったインテグラを失って、かなり意気消沈していた。
しかしながら、この地で生活するにはクルマが不可欠だ。販売店に事故車の引き取りのお礼とこれからのクルマについて相談に行った。
店舗の入口に展示され、ワタシを待っていたのは、インテグラのマイナーチェンジの際に追加されたローザンヌグリーンパールのEsiだった。この時初めてみたEsiは、失ったインテグラの生まれ変わりだと思った。営業担当と、クルマの替わりができるだけ早く要ること、４Ｄハードトップのインテグラに未練があること、オートマチックにしたいことを伝えて、ベルノで買える機種から選ぶと、まさにEsiしかないと直感した。
しかし、あまりにも突発的な商談だったので準備金がない。頼りの保険金にも裏切られた。販売店に精一杯の値引きと、オプションパーツを事故車から移植できるものは移してもらうことをお願いして、費用削減と亡きインテグラの思い出を引き継ぐことにした。
かなりの出費は確かに痛かったが、クルマが全損することで私を無傷に守ってくれたと、改めて反省し、クルマに感謝し、いさぎよく一括で契約することにした。親父に返すつもりだった貯金を使うことを親父に伝えると、あれはお前に買ってやったものだから返さなくていい、それよりケガがなかったことが一番良かったと言ってくれた。社会人になったといっても、いくつになっても親父の手の上から独り立ちできていないことを痛感し、多いに反省することになった。
ゴメンな父さん。
もう二度と心配かけんけんね。生きとううちにもう一度、伝えておきたかった。
(￣ﾛ￣；)

息を止めてしまったインテグラをJAFが深夜の交差点から運び出してくれたのは２時間後だった。友人に部屋まで送ってもらって、翌日の朝に販売店に連絡して、動かなくなったインテグラを引き取りに来てくれるようにお願いした。同時に保険会社にもその旨を伝え、処理をお願いした。
結果、全損扱いとなって、車両保険の支払いは、わずか６０万だと言われた。
車両保険は、２００万で契約し、二年経って１６０万で更新していたのに、なのでこうなるんだ。

インテグラと付き合い始めて丸二年経った頃だった。友人たちとカラオケに行って、翌日のテニスの試合のために一足先に帰ることにした。真っ暗な田んぼ道を一人で帰路を急いでいた。ふっと目の前にＹ字路に近づいてとっさに左にハンドルを切った。確かに切った。しかし、インテグラはその意志に応えず鼻先をやや左に向けただけでそのまま真っ直ぐ、Ｙ字の真ん中をめがけて突っ込んでいった。瞬時にヤバイと感じた身体は硬直し、両腕はハンドルをグッと握りしめ、目をつぶってしまった。
最後にフロントガラスから見たものは交通標識の白い柱だった。
次の瞬間、大きな音と共に強い衝撃が顔と胸を襲った。
おそるおそる、目を明けてみると目の前にはクモの巣状のヒビが入ったフロントガラスが広がり、その向こうには白い煙が上がっているのが見えた。。
ダッシュボードに飛んだ眼鏡を拾い、身体の痛みを確かめると鼻の下に強い痛みを感じた。歯医者で歯茎に麻酔をしたときのように指で触っても感触がないような感覚だった。クルマからゆっくりと降りて、状況を確かめてみると、突っ込んだ標識は折れ曲がり、フロントガラスを叩いたようだ。柱の根っこ側は、ボンネットにＶ字に食い込んで、その下には緑色のラジエーター液が流れていた。一人で状況を確認し途方に暮れながら、これからの行動を考えていると、先ほど別れた友人が追い付いてきた。異変に気付いた友人はクルマから降りて声をかけてきてくれた。

これまでインテグラで九州と栃木を２回往復した。一回目は、往復路とも一人旅だった。中央道を東京まで戻って来るときが、一番しんどい。疲れと飽きで(ρ_-)ノ眠くなるし、静岡から続く渋滞はニュースで見たことはあったが実際の一人旅の渋滞は苦痛だった。CDもラジオもつまらないし、景色も流れないし、何もする事がない。実は、博多を出たのが午後二時でノンストップで関東に戻ってくるのが明け方だったので、渋滞はたいしたことなかった。これが昼間だったと思うと、クワバラ、クワバラ。
翌年の二回目は大学時代の友人と三人で乗り合いで帰ってきた。二人は神奈川で途中下車だったが割り勘で二万五千円づつの負担を合意してくれたため、すごく助かった。長旅も渋滞も三人で交代だったので、負担も軽く楽チンだった。静岡からの渋滞のときは、後部座席で横になって惰眠を貪っていたが、運転していた友人の発進時のクラッチミートがヘタで、不快な振動や、前後への揺さ振りでおちおち寝ることもできなくなった。今度、乗り合い割り勘の時には、オートマがいいなぁと、痛感したことが次のインテグラEsｉの購入動機となった。。
友人達をそれぞれ神奈川で下ろしてからはまた一人旅だ。前回のときは最後まで一人旅だったが、この時は友人達への感謝の気持ちでいっばいで心も軽く、最後まで楽しく家路に着くことができた。
しかしながら、着いた家は誰もいない寂しいアパートだ。