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もっふんの"RNステラ" [スバル ステラ]

整備手帳

作業日:2020年6月13日

プラグ掃除、抵抗と磨耗、R1/R2の人も必見 (EN07X)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 30分以内
1
ご自身でプラグ掃除・交換をしない方や、自分は早めに交換してるから関係ねーって方はどうぞスルーして下さい。

プラグの抵抗値はどう変わるの? 電極の磨耗は気筒ごとに違うの? もしかして S はプラグのローテーションが必要なの? これらに興味のある方はお立ち寄りください。

以下、3年で5万キロ使用した後の状態です。(使いすぎってのは十分理解してます)
2
[プラグの抵抗値変化]
番号 新品時 使用後
No.1 4.50kΩ → 3.28kΩ
No.2 4.59kΩ → 3.30kΩ
No.3 4.65kΩ → 3.14kΩ
No.4 4.66kΩ → 3.12kΩ

新品取り付け時は抵抗の少ない順に No.1 から取り付けています。
※プーリー側 (運転席側) が No.1 です。

[考察]
抵抗値は経年で減少しています。興味深いのは抵抗値の大小順が逆転した事です。これはプラグコードが短い程放電エネルギーが大くなり、経年に伴う抵抗値の減少率が大きいのではないかと思われます。

こうした抵抗値の変化は同社の IRIDIUM MAX でも見られましたが、他の製品や他社の相当品も同様であるのかは分かりません。 逆に抵抗値が増えて不調になってしまう場合もあるようです。

※電源と負荷の関係として、負荷側の抵抗が小さければ大きな電力が得られるという訳ではありません、詳しくは『最大電力供給条件』を調べてみてください。 抵抗入りプラグが指定されている点火回路に抵抗なしプラグを使っては駄目ですよ。
3
[プラグの磨耗]
左から No.1 No.2 No.3 No.4 です。
No.1 < No.2 < No.3 < No.4 の順で特に接地電極が消耗しています。

[考察]
右側の気筒の物ほどコードが短く抵抗値低いため、放電が強く磨耗が激しいのではないかと思われます。
純正ケーブルと低抵抗ケーブルは抵抗値が 10 倍程度異なるため、純正ケーブルであればこうした気筒間のアンバランスは目立たない可能性があります。
4
No.1 のアップ

十分に磨耗していますが、自分的にはまだ修正可能な感覚です。

2 の写真のみ新品ですが、それ以外はワイヤーブラシで掃除したものです。 みな異様に綺麗に見えるのは単なる気のせいてす。
5
No.4 のアップ

さすがにこれはもう修正は難しいです。
火花放電は角(エッジ)が鋭く多いほど発生しやすい為、修正とは角を立てるようヤスリで削る作業となります。

中心電極が太い物が大多数だった昔しの頃は、電極をクロスカットしたり、斜めに削ったりして角部分を増やして遊んでいました。
6
[結論]
低抵抗ケーブルを使用しているなら、プラグの抵抗値の低下と磨耗の関係から、ある時期でプラグをローテーションしたほうが良いかもしれません。

具体的には、交換したいサイクルの中間くらいの時期に
No.1 → No.4
No.2 → No.3
No.3 → No.2
No.4 → No.1
の入れ替えを行うと劣化が均等に進行して良いと思われます。

写真は組み付け時の物で、プラグの締め付けトルクは NGK の指定では 15N/m ~ 20N/m となります。 ステラの場合 I.C.裏のホースバンド向きを上下変えておくとこのようにドライバーで上から届きます。
7
[参考]
取扱説明書より。
プラグの交換時期の指定。どれも 20.000 キロとなっています。

F(i) と S は同時点火なので R と同じ交換時期指定はどうかと感じますがメーカー指定は同じです。
自分としては F(i) は NA なので回す分 S よりプラグには過酷ではないかと感じます。もちろん交換時期は乗り方とオーナーの考え方次第でしょうが。

プラグは慣らし期間のようなものが無く新品時が最高の性能で、後は劣化していくばかりと思っていましたが、もしかすると抵抗値が下がって来たあたりで最高の性能が出てるのかもしれません。もちろん定期的な掃除が前提です。

今回の No.4 の抵抗値が低下した量は、換算すると、NGK パワーケーブルの 1.7メートル分の抵抗値に相当します。 低下率が一定と仮定すると 1,000 キロ走行毎にケーブルが 3.4センチ短くなるのと同じです。

参考: パワーケーブルの抵抗は 0.9kΩ/m です。
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こういう記事を書いていると 『自分はこうしている』 的なことを直接メッセージで頂く場合があります。 記事を読んで貰えていると言う事で嬉しいのですが、記事内容への指摘も含めて出来ればコメントで頂くのが良いと思います。 もったいないので沢山の方が読めるようにお願いいたします。

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この記事へのコメント

2020年6月15日 1:19
プラグ抵抗って、陽極コード端子から陽極放電電極までの抵抗値ですよね?(まさかこの低い値で絶縁抵抗と言う事は無いと思うので)

ピストン位置の適切なタイミングで発火スパークを飛ばす訳ですが、バッテリーでは放電させるには電圧が低過ぎるので、何らかの高圧昇圧回路が存在しますね。で、この高圧昇圧回路でエンジン回転数に見合ったタイミングで高圧を発生させる。

バッテリーの直流から高圧を発生させる昇圧回路には、機械接点式であろうとトランジスタ式でろうとIC式であろうと、必ずインダクタンス成分Lとコンデンサ成分Cが有る筈です。このLとCを利用してバッテリーの直流低圧から断続する高圧パルスを発生させている。

L成分に直流電流を流しておき、それを急に遮断すると、Lの両端に高電圧vlが発生します。このLがトランス構造で二次側の巻き数が多ければその巻き数比N分昇圧され、二次側にはN×vlの高電圧が隆起します。

このパルス状の高電圧をコンデンサ成分Cで多少平滑してvlcとして貯め(Cが大きいほどピーク電圧は低くなる)、点火プラグに印加する事で陽極電極と陰極電極の間にスパークが起こりスパーク電流isが流れます。

ただこのvlcは長くは続きません。Lに直流電流が流れていた時の電流IlとインダクタンスLの積に比例するエネルギーが、vlcにIsを乗じ更にIsの継続時間tsを掛けた電力量になります。(尚、Cが大きいほどvlsとIsは小さくなりtsは長くなる。)

と言う事はL、C、Ilが一定とすれば・・・・点火プラグ抵抗+プラグコード抵抗の値が低いとIsは確かに大きくなり「強力なスパーク」が飛びますが、その継続時間はIsの大きさに反比例する事になります。

・点火プラグ系の抵抗値が低い:強力なスパークが短期間飛ぶ
・点火プラグ系の抵抗値が高い:強力ではないスパークが長期間飛ぶ

エンジンにとってどちらが良いかはエンジンの設計次第でしょうね。

本当に「発火期間の初めから最後まで継続する強力なスパーク」が欲しければ、インダクタンスLとその直流電流Ilを大きくするしか無い訳です。極太低抵抗の線材で一次巻線を沢山、ボリュームの有る高い透磁率を持つ磁気コアに巻く形です。こうすればプラグコードや点火プラグの抵抗なんか気にせず、素晴らしいスパークが得られます。

・・・但し・・・1気筒当たり質量30kgの高圧昇圧回路・・・とかになっちゃいますね・・・4気筒のEN07なら120kg・・・クルマがそんなに重くなっては本末転倒!

と言う事で、高圧昇圧化路・高圧コード・点火プラグ・プラグコードは、エンジンの設計を含めた全体のバランスが大切と言う、当たり前のお話でした(^^;
コメントへの返答
2020年6月15日 19:43
こんにちは、詳しい長大なコメントありがとうございます!
これは相当な返信をいたさねば...
寂夜onBP3.0R さんの難しいお話をビジュアル化できる回路シミュレータがこちらです。
https://www.falstad.com/circuit/circuitjs.html
開くと LCR + 電源の回路になっていてマウスでスイッチを開閉できます。話が難しい!、と思われる方もこれで遊んで納得ですね。 実際の点火コイルはトランスなので二次側でさらに昇圧されます。
娘が大学の課題でこのサイトを使っているのを知って『おぉ、最近は便利な物があるのぉ~』と感心して紹介した次第です。ご指摘の抵抗値は絶縁抵抗ではなく中心電極のセラミック抵抗体の抵抗値です。『プラグの抵抗値』でググると NGK の本家のサイトの次に自分のプログが出てくるのでそちらもご覧下さい。(2番目に出てくるとは自分でもびっくり(笑))

放電は強く長く...が、弱く短く、よりはプラグの寿命は別としてもエンジン性能的には良いはずなのですが、ただ最近の沢山 ECU を搭載したクルマはちょっと難しくて、EMC の基準がかなり厳しいのです。ちょっと勘定したら R2 も ECU 6 個が通信して動いています、ちゃんと調べればもっと数があるのかもしれません、最近の車は優に10個を越えます。 なのでノイズは厳しく規制されています。 残念ながら点火系をやった設計者が回りには居ないので想像なのですが、モータやプランジャを駆動する ECU の場合は、ちょっと回路定数を変えただけで EMC の要求を満足できなくなって大変な目にあう事があります。 だから大ノイズ発生源である点火系統は、出来れば無くすか完全にシールドして埋め込んでしまいたい。駄目なら徹底的にノイズを減らす! というのが設計上重要になりそうです。 盛大に点火してやりたいと思うのは皆山々なのでしょうが、プラグやケーブルの抵抗は EMC 対策上どうしてもあの程度は必要で変えられない、という事情もあるのかもしれません。 現在 DI が主流になっているのもそうした事情も絡んでいそうです。

放電時間と強さのがドライバビリティにどう関係するかは、ディストリビュータ付きの頃のクルマで CDI やマルチスパーク系(昔の事なので名前が出てこない(笑))で遊んていた方ならお分かりだと思いますが、若い方にお話しても『??』な反応が多いですね。会社の若者にフルトラ・セミトラと言っても牽引種別だと思われますし...
CDI のプシュゥゥゥゥゥ音は今のEV車みたいだったですね、もちろんエンジンが始動してしまえばかき消されてしまいますが...(笑)

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