つい先日、新年恒例の福袋で「HOMTOM HT7」という中華スマホを入手しました。
到着を待つ間に用途を考えていたのですが、前々からやりたかった車載スマホを構築してみようかなと思い立ちました。
というわけで、今回は車載スマホを構築するまでの一部始終を紹介してみようと思います。
なお、スマホの細かい設定などは別途ブログなどで紹介する予定です。
目標と方針
とりあえずの目標としては、
・ハイドラ
・Twitter(読み上げ)
・位置情報(盗難防止)
の三点を実行できるようにすることです。
ハイドラだけでなくTwitterを読み上げさせることでドライブを賑やかにしようという魂胆です。
Twitterの読み上げには読み上げ機能を持つクライアントと、TTSアプリが必要になります。
また、位置情報はAndroidデバイスマネージャーというアプリを使用します。
Google公式のこのアプリは、スマホの位置を特定できるだけでなく、遠隔でロックやデータの消去もできるすぐれものです。
万が一車が盗難されても役に立つかも…?という期待。
そして、出来る限り手間をかけず、自動化を試みます。
カーナビのように勝手に起動して勝手にシャットダウンされるのが理想的ですね。
ついでに維持費も出来る限り削っていきたいと思います。
機材
私は福袋を買うのが趣味なのですが、今年買った福袋の中にスマホ福袋がありました。
機種はわからなかったのですが、値段的にもHT7かなと思っていたら案の定でした。
おもったよりしっかりした外観で、画面も綺麗でした。(安っぽさは隠せないけど。
スペックは
4コアCPU、メモリー1GB、5.5インチ1280x720、バッテリー3000mAhって感じ。
用途的に性能や画質はどうでもいいですが、大きめのバッテリーがうれしいですね。
操作感としては、
とにかくタッチの感度が悪い。これに尽きます。
通常のスマホとしての使用はかなり厳しいと思います。
アプリの選定
機材が判明したところで、どのアプリを使うか実際に試しながら検討していきます。
Twitterの読み上げは「はむーん」というクライアントと、KDDIのTTSアプリである「N2」に決定しました。
この組み合わせは過去にも使ったことのある最強タッグです。
Twitter読み上げクライアントは他にも幾つかあるのですが、
・アプリを起動すると同時に読み上げを開始する
・バックグラウンドでも読み上げを続ける
という車載ならではの要件を満たすものを見つけることができませんでした。
ちなみにN2には複数の追加音声があり、一番かわいい声に設定しておきました。
これだけ決まれば実際に起動するアプリは3つ出揃っているのですが、これらをどうやって自動で起動するかという問題が発生します。
いちいち手動でぽちぽちするのはスマートではありません。
当初はTaskerという定番自動化アプリの使用を検討していたのですが、Taskerで検索した時に「MacroDroid」というグラフィカルなアプリを見つけたのでこちらに決定しました。
こんなとてもシンプルで分かりやすい画面構成です。
MacroDroidで自動化するに当たって、root化が必要になる場面が出てきます。
というわけで、KingRootを使用してサクッとrootを取得しておきました。
こういうroot化ツールも賛否両論ありますが、今回はどうせ中華スマホなのでなんでも良いです。
また、MacroDroidはTasker用のアドオンが使えるということなので、「AutoInput」を使ってタップも自動化します。
アプリ操作自動化
機材もアプリも揃ったので、後はどこまで自動化できるか、ですね。
MacroDroidの詳しい設定方法は省きますが、ざっと挙動を紹介しておきます。
充電開始・電源ON
スバルのロゴを表示、はむーん起動、ハイドラ起動
ハイドラはドライブ開始(もしくは休憩から復帰)するところまで自動でタップします。
また、変数(下記参照)を0に戻します。
※端末の設定で充電中はスリープ無効にしてあります。
充電オフ
ハイドラ休憩、スバルロゴ表示
自動で休憩に入りますが、休憩状態だとスリープに入ってくれないようだったので、スバルロゴ(画像)を表示することで回避しています。
※端末の設定で15秒無操作で画面オフです。
画面オフ
ハイドラ、はむーん停止、ハイドラ停止
自動電源オフ
変数機能を利用して、画面がオフであれば一時間ごとに1足していきます。
3になると(3時間経過すると)ハイドラを起動して自動でドライブを終了し、スマホの電源を落とします。
こんな感じの設定をすることで、自動でハイドラを起動し、エンジンオフで休憩に入り、そのまま無操作であればドライブ終了にすることが出来ます。
休憩中は運転時間なども加算されませんから、電源オフと同時にドライブ終了で問題ありません。
これで基本的にはスマホに触ること無くハイドラが実行可能になります。やったね。
ハイドラの自動操作は遅延などがあったりして結構不安定です。
端末起動自動化
アプリの操作と電源オフまで自動でできるようになりました。
後は電源オンを自動化するだけです。
カーナビ同様エンジン連動する場合、電源の通電に連動させる方法が一般的だと思います。
スマホによってはデフォルトで充電開始と同時に電源が入るものもあるかと思いますが、HT7はそうではありませんでした。
これは、「オフモード充電」という機能が有効になっているためです。
オフモード充電とは、電源オフの状態でも充電ができるようにする、というめちゃくちゃ当たり前の機能なのですが、今回ばかりは邪魔になってしまいます。
ざっと無効化の手順を紹介しておくと、
AndroidSDKの準備→USBデバッグモードで接続→fastbootモードで起動→fastboot oem off-mode-charge 0→再起動
以上の手順で電源に連動した起動が可能になります。
ちなみにこの方法はNexus7用として紹介されていることが多く、どの端末でもできるかどうかはわかりません。
HT7では普通に行けました。感動しました。
0simの契約
起動もアプリ操作も自動化できました。後はネットワーク環境を整えて終了です。
今時月500円も払えば格安simで契約できる気がしますが、私はどうしても無料でやりたいのです。
というわけで、前から気になっていた0simを契約してきました。
0simはSo-netの運営しているサービスで、データ専用simで月500MBまでの通信なら0円で運用できるというものです。
車載にして短時間Twitterとハイドラをやるだけなら、月500MBも使い切らないと思います。多分。
今回の用途にピッタリのサービスではないでしょうか。
ちなみに昨日契約してまだ届いてないです。早くきて。
8日追記
0sim届きました。
木曜日の夜中に契約して土曜の朝に発送連絡、その日の昼頃には到着していました。
めっちゃ早い。すごい。
速度が超遅いですが、Twitterとハイドラだけなら問題なさそうです。
ハイドラは定期的に「ネットワークに接続出来ません」エラーを出してきますが…。
最後に
ちょっと長くなりましたが、これにて車載スマホの構築は完了です。
後は0simの到着を待ちつつ、車に配線とスタンドを取り付けるだけですね。
マクロを組むのが結構めんどくさかったですが、自動でハイドラが動く姿は結構感動するので皆さんも是非チャレンジしてみてください。
なお、中華スマホの購入やroot化などはすべて自己責任でお願い致します。
それではまた!