高齢者運転免許更新

今度の誕生日で満71歳になる。

免許更新の案内が警察からきた。
事前に指定の教習所で高齢者の教習を受けることが更新に必要とある。

68歳の時ネズミ捕りで不覚にも御用になり、何十年も続いたゴルードから青い線入りの免許になった。
この時も予行演習と称して、安全協会の高齢者教習の模擬試験を受けた。

今回は本番だ。
指定時間の30分以上前に教習所着。

一人だけランニング姿の中年の係員が声をかけてきた。
「9時からですよ」

「老人は早起きなんでね」と答える。

亡妻も通った教習所だ。
外周から見たことがあるが中からは初めてである。

紫煙をくゆらせて所内を歩く。
老人の足取りになっているのに気づく。

ゴルフ場の芝と違って違和感を感じる。
定刻になって集合、6名だ。

みな高齢者講習は初体験、一人は女性、ペーパードライバーだと心配気である。
住所氏名を所定の用紙に記入し、5800円講習代を払う。

隊を組んで構内の真ん中にある建物に移動。
シミュレーターと視力検査機と判るものが三台ある。

噛んで含めるように初老の教官が小一時間説明。
トップにシミュレーターで試験。

アクセルとブレーキ、画面に標識が乱数発生器により出る。
道も曲がる、脱輪しないようにハンドル操作。

目からの情報で脚へのペダル操作の反応を試験されているようだ。

次に視野検査と視力検査。

小一時間かかる。

三人乗車で実車運転試験。
標識、信号、停止線順守、車庫入れ、クランク・S字などトルコン車で実施。

自分でも一旦停車の時間が短かったなと思う。
車庫入れでも安全に一度切り返した。

試験されていると思うと年甲斐もなく緊張するものだ。
後部座席でご婦人の運転で同乗した。

緊張ぶりがこちらにも伝わる。

昼前に教官の与太話で採点結果を手交された。
年並に劣化している視力。

一時停止も指摘されていた。
年々高齢化が進み、この講習も予約が取れないのだそうだ。

次回は認知症の検査が加わるそうだ。
やれやれ。

講習終了の紙をもらって最寄りの警察署へ、手数料2500円なり。
合計8300円、ぼったくりである。