2日目
ふと目が覚めると、朝だった。
広縁のカーテンを開き、眩しさを我慢して見上げると、雲ひとつない快晴~っ♪
時刻は7時半、朝食前にひと風呂浴びる。
鳥の囀りと山々に囲まれた露天風呂は、ホント気分爽快だ。
ホテル・角神近くの阿賀野川・鹿瀬ダム
今日のコースは、R459で津川ICへ向かい磐越道で昨日行った会津若松まで時短で戻ることから始まる。
なぜ?と思われるかもしれませんが、実は一日遅れで行かなければならない理由があるからなのです。
その答えは、馬刺しです。
この方面を訪れると必ずと言っていいほど立寄ります。
会津若松駅のひとつ隣り只見線・七日町駅近くに、この専門店があります。
会津の馬刺しって言えば、鈴静の馬刺しでしょ!
もちろん、クーラーボックス持参で店内に入ります。
毎回定番のロースなんですが、今回は店主の薦めもありヘラ(肩肉の柔らかい部位で、一頭で少ししか取れない希少部位)も購入する。
この他、ショーケース上にあった『会津のソ-スカツ丼の極上ソース』も併せて購入、これは昨日喜多方のまこと食堂で食べたソースカツ丼の独特なソース味を思い出したからなのである。
鈴静を後にし、R252、R49越後街道経由で会津坂下(ばんげ)を左折、再びR252で赤べこ発祥の地でも知られる会津柳津へと入る。
柳津の虚空蔵さまと地元民から親しまれ、約1200年もの長い歴史のある名刹・福満虚空蔵菩薩圓蔵寺に立寄った。
福満虚空蔵菩薩圓蔵寺
ここ圓蔵寺は日本三大虚空藏尊のひとつで、毎年1月に催される七日堂裸参りでも有名な所です。
たくさんのアキアカネ(赤とんぼ)が舞う境内をゆっくりとしていたら、時は既に昼過ぎなので、この柳津で昼食を摂ることにした。
鄙びた参道に似つかわしくないこ洒落たキッチン・柳が目に留まり、ここに決定!
日替わりランチを注文する。
シェフは川崎で修行をし、2年前地元に戻ってこの店をオープンしたとのことで、美味しくいただきました。
日替わりランチのミートコロッケ
先を急ぐことにする。
再び信号が殆ど無いR252沼田街道を快調なペースで南下し、金山町、三島町を通過し、只見町を目指す。
途中、本名ダムのダムサイドから只見線の橋脚流失現場を目に収める。
捥ぎ取られ痛々しい姿の只見線・本名橋梁
2011年7月の新潟・福島豪雨災害で幾つもの橋梁が流失し、今もなお会津川口駅・只見駅間が不通区間で復旧の見通しさえなく代行バスで運行されているが、JRとしては赤字ローカル線なので復旧せずに廃止にしたい模様である。
もちろん、地元では存続運動が起きている。
風光明媚で鉄ちゃんにも絶大な人気がある只見線は、豪雪地帯を貫く唯一の生活路線でもあるので、是が非でも復活を願いたいものだ。
只見の町を過ぎると正面左手に大きなダムが見えてきた。田子倉ダムだ。
短い九十九折れを駆け上がると、満々と水を湛えた田子倉湖が迎えてくれる。
前を行く地元ナンバーの走り屋と思えるロードスターに、登りの九十九折れでチギられはしたものの、コーナー出口からのターボパワーを炸裂させ間を詰め、自分なりにもある程度善戦出来たが、工事による片側通行の信号で一気に離されてしまった。(車重と重心が高くタイトコーナーは不利だし、ロドスタは信号が青に変わる前の赤信号をズルして突っ込んでいった・危)
全国屈指の規模を持つ田子倉ダムサイドにある駐車場に入れ、このダム湖を眺める。
幾度となく訪れているが、9月は例年より降雨量が多かったので湖面はほぼ満水状態だった。
田子倉湖をバックに
いよいよ福島県から新潟県へ、
別名雪割り街道とも呼ばれるR252は、昔に比べたら道は拡幅されたり、幾つかの細かなカーブも新たにトンネルや大きく回り込むように変更され、狭い急カーブも随分と減って走りやすくはなっているが、今もなお険しい山岳ルートを保っている。
山肌を縫うような長~いスノーシェルターもコンクリート製に更新され、独特な雰囲気を持つ鉄骨製の狭いスノーシェルターは殆ど無くなってしまい、当時難所だった六十里越えは過去のものとなりつつある。
余談ではあるが、この六十里越トンネルは若かりし頃にサイクリングで通ったが、この時代(30年ほど前)のトンネルは交通量が殆ど無かったからなのか、照明が一つもなく真っ暗闇だった。
スパイクタイヤで荒れて穴だらけの濡れた路面は、自転車のライトでは全く歯が立たず転倒の恐怖さえ感じたものだ。
仕方なく、僅かな明かりを頼りに側壁を照らしながら徒歩で通過した記憶が蘇る。
いよいよ新潟県に入る。
田子倉湖をでてから、ずっと前を走る新型プリウスは相変わらず元気に山道を走っている。
モーターアシストも手伝ってか立ち上がりはそこそこ速いが、コッチは300psと足回りの確りとした山道が楽しいレヴォーグだから、相手がタイヤを軋ませ必死にコーナーをクリアしていても、S#を駆使して絶えず涼しい顔で余裕綽々クリアー♪
フレキシブルサポートサブフレームリヤ装着でしなやかになったリアは、抜群の乗り心地である。
ドリルドディスクローター、前後ブレーキパッドセットは見違えるほど強力な制動力として、下りのコーナー直前でも安心してブレーキペダルを踏め、すぐさま減速出来るように変化した。
ただ、この強力になったブレーキで一つ気に入らない点がある。
それは、完全停止直前にショックなくスムーズに止めることが難しいのだ。
特にACC使用時、前車に続き完全停止する直前にブレーキショックがある。
ACCのプログラム上、ノーマルのパッドでのセッティングなので仕方のないことだと思うのだが、このオツリとも思えるショックは褒められたものではない。
長い下りの山道が終わり里に下りて来たので、ここからペースダウンし安全運転に切り換える。
プリウスは山から駆け下りてきたそのままの速いペースで、前方の視界から消えていった・・・・。
途中、前述のロードスターが反対車線から上がってきた。
小出の町に入り、関越道へ。
時刻は5時を回っている。
途中、大和パーキングで小休憩後、石打塩沢ICから夕闇迫るR17を走り、今宵の宿である石打丸山スキー場ハッカ石ゲレンデ脇にある〝あざみ亭”へと向かう。
あざみ亭は、前身であったロッジ・たんぽぽ発足当時(学生時代)からの付き合いだ。
ボリュームあって手の込んだ美味しいフルコース料理、そして下町人情ある心のこもったおもてなしが自慢で、この湯沢・塩沢の界隈では超有名な宿でもある。
故に、スキーシーズンは、なかなか予約が取れない人気宿なのだ。
お互い歳はとってしまったが、江戸っ子の女将の心意気は今もなお健在で居心地が良い。
残念ながら温泉はないものの24時間利用可の展望風呂があるので、湯沢の町を眺めながらのんびりと入浴するのもまた一興である。
興味のある方は、ネットをクグッてみてください。
お腹一杯にご馳走を戴き、夢の中へ・・・・Zzzz