世の中に
絶えて桜の
なかりせば
春の心は
のどけからまし
どうもkcです。
もうすぐ桜の季節ですね。
昔の日本人はほんと、心を詠むのが上手やったと思います。
そして読む側もそこに隠された本当の想いを読むのが上手だったんだと思います。
誰も本当に桜が無けりゃなんて思ってないんですよ。
本当は好きで好きでしょうがない。
でもいつか散ってしまうことを知っている。
だから辛い。
だから一生懸命その時を楽しもうとする。
でも最初からそんなもの無ければよかったのになんて言ってしまう。
でもやっぱり本音はただただ好きなんですよ。
そんな想いの巡りをたった三十一文字に込められる日本人、
やっぱこの国に生まれてきてよかったと思います。
さて、うちのグラですが、
この3月10日でボクのところに来てくれて6年になりました。
早いもんです。
思い返せばなんかいろいろやった6年間でした。
どうでもいいけど、6年間ってちょうど小学校の教育年数と一緒ですね。
前の相棒、180SXとお別れして、
ドリフトもうしません、ドアも4枚にします、・・・でも時々回しますw
そんな浅はかな考えで見つけたのがTypeRシリーズ。
この時は正直「FFなんて・・・」
って思ってましたすいませんハイすいません。
DB8はネットで見て一目惚れしただけ。
なんか惹かれるものがあったんですよ。
でもさすがにネットで見るだけじゃあってので、
翌日現車確認に行きました。
新幹線で奈良から栃木までw
現車みてますます惚れました。
お店には隣にDC5も並んでたんですが、僕の目にはかすりもしませんでした。
もちろんDC5もエエ車ですよ。
でもこりゃもう好みとか相性とかだからしょうがないです。
で、
その場で契約して餃子食って帰りました。
宇都宮餃子、うまかったれす。
でウチに来たのがちょうど6年前の3月10日。
まだ独身で実家に住んでた時です。
今でも覚えてます、雨の日やったなあ。
さっそく近くのスーパーまで走ってみようと思い、
乗り込んでエンジンかけて、ドアミラーを確認したら開いてない。
開こうと思ってスイッチ探すが見つからない。
マヂですか・・・手動ですやん。
初めて直面した、TypeRのTypeRたる所以でした。
走り出すとまず感動したのが純正とは思えない脚でした。
「純正の足=とにかくフニャフニャ、
それはスポーツカーでも例に漏れず」
・・・という思い込みを一瞬でぶち壊してくれました。
初めて乗るFFスポーツ、最初はトルクステアにもビビりました。
めっちゃジャジャ馬やん。
でも乗ってるうちに、クセがわかってきて、
クセがわかってくると楽しくなってきて、
その内もうそれじゃないとダメになってくる。
そんな魅力があるのもやっぱりTypeRが
立派なスポーツカーだからじゃないかと今では思います。
先に書いたドアミラースイッチのことも然り、
徹底的に省かれた走りに不要な物、
フロントガラスもTypeRは専用で薄くされている。
断熱材も省かれている。
その一方で必要とあらばバカでかい羽根まで純正で着けてしまう。
語りだしたらきりがないけど、
極めつけはやはりその心臓、
“B18C”
MAXピストンスピードは当時のF1をも凌ぐ24.4m/sec、
NAでリッター100hpオーバー、
踏めば一瞬で、
そう、本当に一瞬で8000回転オーバーまでぶん回る、
いやもう数字なんかどうでもいい、
本当に気持ちいいエンジン、
煩いマフラーに換えたとしても、
運転する僕に本当に響いてくるのはそのエンジン音、
官能的な車とはまさにこういう車なんだと感じました。
知れば知るほど、乗れば乗るほど、
インテグラTypeRがとんでもない車なんだと感じるようになってきました。
ストリート仕様と割り切ってきたグラですが、
それでも十分にその楽しさを感じることができました。
グラと一緒に過ごすようになって、
クルマ仲間も増えました。
とんでもない人(良い意味でw)とも出会えたし、
今まで知らなかったジャンルの仲間もできました。
嫁さんと初めてデートに行ったのもグラとです。
遠いとこだと御殿場まで行きました。東名楽しかったなあ。
結婚して、家建てて、ガレージも建ててしまいました!
夢のガレージ・・・正直自分の中では家より盛り上がってましたw
結婚してもいつも付き合ってくれるクルマ仲間がいて、
グラと出かけたい場所があって、
写真撮って、時々いじって、洗車して、駄弁って。
で、息子が産まれて、ベビーシートも乗っけて、
息子を初めてグラに乗せたときは、
なんか嬉しかったです。
煩いわ脚硬いわで息子にしちゃエライ車かもですが。
それでもうちの息子、
グラに乗せるとそれまで大泣きしててもすぐに泣き止むし、
走ってるとスヤスヤよく寝るもんなんです。
んで時々はやっぱり一人でぶん回して走りに行って。
ほんまに、ほんまにいいクルマなんですよ。
本当に語り尽せない。
そんなインテグラTypeR、グラですが、
僕はこの春、降りることにしました。
もちろん降りたくて降りるわけではありません。
できることなら死ぬまで乗っていたい。
でも僕はいま一家の主になりました。
妻の夫であり、息子の父親になりました。
うちの親父も実は車好きで、
若いころはバイク転がして、クルマはフェアレディZ、
この辺で有名な峠も走り回ってたらしいです。
でもそれを知ったのは僕が車を乗るようになってから。
僕が子供のころはそんな素振りは全然見せず、
ファミリーカーに大人しく乗って、
散々いろんなところに連れて行ってくれました。
それでも今思えばクルマを本当に大切にしていたように思います。
どんな車でもいつもキレイにしてました。
だからせめて、自分も自分の息子に、
自分が親父にしてもらったことぐらいはしてやりたいと思うのです。
長男として体が不自由な母親の面倒も見てやりたい。
家族で、皆と皆が楽しく楽に出かけたい。
家族には笑っていてもらいたい。
親父も僕もクルマバカやし、
きっと放っておいても息子はいつかクルマ好きになり、
きっとイイクルマを、イイ相棒を見つけるでしょう。
その頃には僕もまた、
自分勝手でぶん回せる相棒を見つけたいと思います。
だから、本当に辛いけどグラとはお別れです。
絶えて桜のなかりせば。
インテグラTypeRがこんなにイイクルマでなければ、
こんなに悲しくなることもなかったのかもしれませんが、
それでもこの限られた時間、
いつかお別れがくることは最初からわかっていたかもしれないけど、
この6年間はほんまに楽しかった。
DB8インテグラTypeRを生み出してくれたホンダの方々、
そしてグラを通して仲良くなってくれた皆さん、
グラにイイねをくれたみんカラの方々、
ありがとうございました。
そしてグラ、
6年間ほんまにありがとう。
僕は本当に幸せでした。
またいつか会いましょう。
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Posted at
2016/03/13 02:47:12