サイドブレーキを使わない坂道発進とスロットルワイヤーの遊び調整

車を運転して40年以上になりますが、
"GAZOOのYou Tube　MT車の運転テクニック!坂道発進"を見て発進時のテクニックを変える練習をしています。
30年位前、篠塚健次郎氏の著書を見て、坂道発進は、ヒールアンドトウ方式を使い、サイドブレーキを使う方法は使っていませんでした。
どうしてかと言うと、サイドブレーキを使う方法がリベロGTでは役立たずだったからです。
リベロGTは、4輪デスクブレーキで、サイドブレーキは、ワイヤーで締め付ける方法なので効きが甘く、急坂道では、力いっぱい引っ張らないと、ずり落ちます。女子では無理な力です。
雪道で、前輪だけチェーンを巻いた車も同じ様にズリ落ちます。
また、2WD車が全てスタックしているアイスバーンの急坂道で、フットブレーキを踏んで、4輪にブレーキが効いた状態では静止出来ていたので、サイドブレーキを掛けて車を離れ、スタックしている車の救助に行こうとしたら、車がズリ落ち出して慌て車に戻ってフットブレーキを掛けて難を逃れた事があります。

この様な困難な状況でも、リベロGTの純機械式フルタイム4 WDは難なく発進出来ます。
でも、ヒールアンドトゥ坂道発進を常時使うのは、ちょっと面倒くさいです。
GAZOO流では、
1⇣ クラッチとブレーキを踏んだ状態から、クラッチ板が掠る程度の半クラッチにし、(エンジンが電子制御の車はアイドリング制御が付いているのでクラッチが掠る程度では回転数は落ちません)オートマ車のクリープ現象と同じ状態にします。
2 ⇣次にブレーキから素早くアクセルに踏み変えエンジンを吹かしクラッチを調整して発進します。
平地と通常の坂道発進ではこのテクニックを使い、急坂道発進だけヒールアンドトゥ坂道発進を使います。
教習所で習う平地の発進方法ではエンジン回転が上ってからクラッチを合わせるので、タイムラグがありますが、この方法では半クラッチで待機しているので素早く発進出来ます。
平地でも普段から、この方法を練習しておくと坂道でも焦らずに済みます。
この練習で気になったのがアクセルを踏み込んだ時のタイムラグです。

そこで、スロットルワイヤーをチェックすると、アイドリング時のワイヤーがユルユルでした。
調整はこの2本のボルトを緩め、スロットルワイヤーをピンと張り直してから、ボルトを締め直します。
貼りすぎはいけません。
調整でタイムラグは少なくなりました。
通常のアクセルレスポンスが良くなったような気になりました。

その後、
長年のクセを直すには時間が掛りましたが、ほぼ習得しました。
GAZOO流をマスターすると、ヒールアンドトウ坂道発進がさらに進歩します。
1. 坂道では、ずり落ちない程度にブレーキを踏んで置きます。
2 . ブレーキを踏んだまま、クラッチ板が掠る程度の半クラにし、その位置を保持します。
3. ヒールアンドトウの踵でアクセルをあおると、引力と、半クラの前進力と、ブレーキの後退阻止の、バランスが変わって勝手に前進します。
3. エンジンの回転数と半クラを調整して発進します。
最近のMT車はヒールアシスト機能が付いていますが、それを両足で行っている事になります。
これで、どんな急坂道でも1ミリも下がらない完璧な坂道発進が出来ます。
これが完璧無比な坂道発進です。
どのYouTubeでも紹介されていません。
以上の方法を使うと、リベロGTは、平地発進時のクラッチ合わせのエンジン回転数が1200rpm程度、坂道でも2000rpm以下に抑えられるので、クラッチの消耗も減ります。
これらの技法に慣れればサイドブレーキを使うより楽で素早く簡単。

これらの手法をマスターしてから、坂道発進が楽しくなりました。
最近、免許を取った私の娘の話を聞くと、教習所の教え方は変わっていないそうです。
40年前より優れた方法が有るので、教習所でもこの技法を教えればいいのに