2021年05月20日
マツダ3 いつか見たデザイン
僕にとって美しい車って、お尻がセクシーな車です。
マツダ3を初めて見たときにキュンとしたのはお尻で、すごく欲しい!と思いました。
自分のどこにこの憧れがあったのか思い出してみると、
BMWのMクーペでした。
あの形は単にフォルムも大好きですが、FR直6を積んでFR駆動するにはあの形しかない、と思える機能から導き出されたデザインと感じるものがあります。
90年代だったでしょうか、Mクーペが発売されてすごく欲しいと思ったものの、手を出さずにいつの間にか忘れていたあの形への憧れが、今目の前に再現された気がして、これは手に入れないといけない、と強く思ったのです。
マツダ3は、直4横置きでFFファミリーカーという出自ですが、この形になる必然性を感じます。それは、ドライバーがハンドルの中心に座り、足を左右対称に置けるシートポジションを作ったこと。そのために前輪を前に出し、そこにウーファースピーカーを設置してビビらない設計としたこと。
エンジンをオーバーハングさせて設置することが、GVCプラスを使ったオートクルーズでの滑らかな挙動に貢献していること。
自分と向き合う空間にするために、キャビンを黒一色で宇宙空間のようにしたこと。
普遍的な車の美しさを表現するためにタイヤを前後左右の端に置くこと。
有機的で鼓動を感じるフォルムにしたこと。
逆に、デザイナーの理想の形が先にあって、そのデザインに意味を持たせようとしたら各機能が適所に入ってきたのかもとも思いますが、どっちが先にしても、機能的な意味のあるデザイン、ポルシェ博士の「デザインは機能に従う」を具体化したと感じるその手法に惹かれます。
ファストバックを買う顧客イメージが「ありのままに生きる自由人」ということを買ってから知って、「まさに自分のことだ、見事にはまったわ(笑)」と声が出てしまいました。
乗る前は、後ろの見切りが悪くて怖いとも思いましたが、走行中はブラインドスポットモニター、駐車時はバックソナーとバックモニターがあることで安心することができました。
18インチのアルミホイールが標準装備になっている時代にはついていけそうにないと思ってましたが、これもドラポジを決めるととても滑らかでビックリします。
ずっと見ていると、リアドアの窓の下端ラインが最後キュッと上がってるのに気づきます。ここは古風な感じがして、どこで見たんだろう?と思い出してみると、僕が小さいころ父が乗っていた初代スターレットの記憶でした。
父の田舎へ行くロングドライブで度々見ていたライン。そりゃとても懐かしい気持ちがするわけです。
ネットで調べてみると、ファストバックと呼ばれた初代スターレットのデビューは1973年、デザイナーはジウジアーロでした。
50年近く経って、現代のデザイナーによってマツダ3ファストバックに受け継がれているものは、僕の中にある記憶ともシンクロしていたのです。
大好きなデザインのマツダ3を見ていると、ずっと見ていたくなります。
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Posted at
2021/05/20 12:44:55
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