ウニの発生~受精卵の観察~(後編)
投稿日 : 2011年01月28日
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前編で卵と精子を取り出したので、後編ではそれらを顕微鏡で観察していきます。
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まずは卵を観察します。
駒込ピペットで卵を取り出しスライドガラスに乗せ、プレパラートを作成します。写真はプレパラートを接写したものです。肉眼でも粒々感がわかりますが、マクロモードで接写するとさらに粒々感がわかります。
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これをデジタル顕微鏡を使って観察します。
※写真の液晶画面に映っているのはウニの卵ではなくミジンコです。
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写真の液晶画面に映っているのがウニの卵です。
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次に精子を観察します。
精子は卵と比べると小さいので光学顕微鏡の一番倍率の高いレンズで観察します。
写真の黒い粒々が精子です。1匹1匹が激しく動いているので写真ではブレていますが、実際にはオタマジャクシのような形状の精子が観察できます。
卵とは違い、スライドガラスに1滴垂らすだけで相当な数の精子が観察できます。
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卵、精子をそれぞれ観察したら、次にスライドガラスに卵と精子を駒込ピペットで取り出し乗せ観察する。
すると受精の様子を観察することができる。
写真上部のノイズのような黒い点状のものが精子、茶色の丸いものが卵です。そして写真左と右上の膜(受精膜)ができている卵が受精した卵、それ以外の2つは未受精の卵です。
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受精卵を拡大した写真です。
ちなみにこの後の様子を観察するにはこの方法では乾燥してしまいます。新たに三角フラスコを用意し、そこで卵と精子の混濁液を作り、そこで受精させ、ある程度時間を置くと、卵が分裂していく様子(卵割)が観察できます。
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最後におまけの写真。
高級ウニであるバフンウニの気になる中身です。かなり濃いオレンジ色をしています。
実際に食用とするのは精巣と卵巣の部分です。精巣の方が濃厚で美味とされ、精巣のみを集めたものは高級寿司ネタとして卸されているそうです。パッと見で精巣と卵巣を見分けるのは難しいが、卵巣は切るとトロッと流れるような特徴があり、精巣は白っぽい半透明の精子が絡みついていることがあるそうです。
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