すべてのネジ山を念入りにさらう。
張り付いている古いシーラントをはがす。
ヘッドを載せ、慎重にマニュアル通り3ステップで順に絞める。
片バンク16本、絞める順番に加え、ボルトの長さで締め付けトルクが変わるのでちょっとややこしい。
そしていよいよ最後の本締め1番目のボルト。ここで事件発生。
規定トルクで折れるはずのないボルトが、
折 れ た ~ !!!
・・・ 絶 句 。
最近、めっきり老眼が進み、従来のグリップ根元をカリカリ回すプリセットタイプでは目盛りが見づらくストレスが溜まる、そこで今回は電気式のデジタルトルクアダプターを使用。デジタル表示でどれだけトルクがかかっているか目視で確認できるうえ、既定のトルクに近づくとブザー音とLEDで警告してくれる。なのですが・・・以下。
いよいよ本締めというところで突然電池切れる → しかたなく新品の電池に交換 → ところが交換した電池が不良品。(電圧不足、まれにある) → もう一度交換して再開 → そしたらボルトがポッキンコ♪
いざ使おうとすると突然使えなくなる、作業前に何度もやり直しになる。
フラグととらえるべきだったのかもしれません。
その後の復旧作業。
ボルトはずし、エキストラクタを差し込んで回す・・・。
言うほど簡単ではなく、まず下穴をあけようにも硬いボルトにドリルの刃が入っていきません。
↓ドリルの刃2本ダメにしてどうにか開けた穴。1本は喰い込んで中折れ、最悪です。しかも刃が横に逃げ中心からずれてる。
マイナスドライバーの刃先を突起にあて、ハンマーで衝撃を与える。
少し動いたものの状況変わらず。
頼みのエキストラクタも空振りに終わる。
いよいよホントに最後、頼みの綱の地元のエンジン加工屋に相談。
しばらく電話でやりとりしたあと「やっぱり、ウチではやれない」と。
完全に詰みました。
明日やってみてダメならもうあきらめよう。
・・・が、その前にあがくだけあがいてやる。
ポンコツにも五分の魂じゃ、ファイヤァァァ~~ッ!!
ヤケクソで潤滑浸透剤をたっぷりかけておいた。
翌朝。
ダメもとでチャレンジすると・・・
あれ、あれれ?
呆 然 。
神は乗り越えられる試練しか与えない。どこかで聞いた言葉。
この場合、神ではなくタイムマシンから与えられた試練ともとれるが・・・
一連の出来事を思い返してみる。
トルクレンチの度重なる電池切れ、作業の中断。
「このボルトは使うべきではない」
そういうメッセージだったと考えればどうだろう?
結果オーライ。
思えば、これがひとつのターニングポイントだったような気がする。
そして問題のボルト。
選んだ理由がまさに値段が安かったから。
少し迷ったもののARPなどのハイブランドの約半分値だったのが決め手。
今さらながらモノよりも 値 段 で 判 断 したことを後悔。
それと締め付け順で1番目のボルトが折れたこともなんだか意味深い。
はれて公道を走れる日がきたら、それは「導き」があったということなのでしょう。
希望は捨てずにいよう。
Posted at 2024/03/22 10:58:15 | |
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