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当たり前ですがまずはジャッキアップして、リジッドラックを入れます。(本当ならね…。カングーの場合はよくわからないので、外したタイヤを車体下に置いて作業しています…。)
そしてタイヤを取り外すのですが、純正ホイールキャップは手で強引に引っ張ったり、ドライバーでコジったりしなくても、ちゃんと専用工具がありますので、それを使いましょう。
場所は車載工具一式の付いている樹脂製部品の裏側に画像のようにひっそりと存在します。
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専用工具をエアバルブ部の切りかきの内側に見える金属製のリングに引っ掛けて、ゆっくり手前に引っ張ると、簡単にハズレます。
工具で、ホイールキャップ裏側に巡らされた金属製のリングを引くと、ホイールに引っかかっているツメが一斉に円の中心方向に引っ張られて、噛み合わせが緩くなり、すんなり抜けてくるというわけです。
ホースリムーバー(
http://ktc.jp/catalog/html/ae45t.php )を持っている人はそっちを使ったほうが力も入れやすくて便利です。
あとは普通に車載工具でも十字レンチでもお好きな工具でホイールボルトを抜いて、タイヤを取り外すだけ。
3
タイヤを取り外したら、キャリパー下側のスライドピンと固定している13mmのボルトを抜きます。
スライドピン側に回り止め防止の機構がないので、共回りする場合は、こちらに15mmのスパナ(薄型が良いです)を掛けて作業しましょう。
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上側のスライドピンを軸にキャリパーをぐるりと回せば、ブレーキパッドにアクセスできます。
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早速新しいキャリパーに取り替えたいところですが、少しだけ細工します。
新しいパッドの短辺側を棒ヤスリで面取りするのは定番ですが…。
新型カングーの場合、単なるパッドの鳴きだけではなく、引きずりも発生しますので、画像赤丸のバックプレートの耳の部分、黄色い矢印で示す面を、塗装がまんべんなく落ちる程度にヤスリがけします。(よく見ると銀色になっていますが判りますでしょうか…。)
こうすることで、キャリパーに取り付けた際のパッドの動きが軽くなり、ブレーキを緩めた際のパッドの戻りが良くなるので、引きずらなくなります。
ブレーキを掛けた後、低速で走行するといつまでもキーキーと鳴き続けて困っている方はお試しあれ…。
特に4の工程で純正ブレーキパッドをキャリパーから取り外す際に固いと感じられた場合は、この細工が有効かと思います。
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新型カングーのパッドにはシムが無いので、そのままキャリパーに組み付けたら、ブレーキピストンを戻して、先程とは逆の手順でキャリパーを戻せば完了。
ブレーキピストンの戻し方はいろいろありますが、専用ツール(
http://ktc.jp/catalog/html/abx10.php )を使うのが一番安全でしょう。僕は古いパッドをピストンに宛てがって、ソケットレンチの柄を使ってテコの原理でパッドを押して戻しています。
ついでにディスクの錆びてみっともない部分に耐熱塗料でも塗っておくと良いですよ。特にアルミホイールに替えていて、ブレーキがよく見える場合は有効かと。
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リアブレーキも新型カングーはディスクなので同様に作業できます。
ただ、サイドブレーキと一体になっていますので、作業前にサイドブレーキを解除しておきましょう。(でないとキャリパーを開けることが出来ませんので…。)
こちらは今回。スライドピンが共回りしてボルトが抜けなかったので、こんな感じで自力で回り止めをしながら作業しました。(15mmのスパナが丁度いいのが無かったので、自転車用の工具を二枚重ねて使ってます(^^ゞ)
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こちらも鳴き止め(パッドの面取り)と、引きずり防止(耳の加工)をしたパッドを取り付け、錆びたディスクを塗装して、キャリパーのピストンを戻し、元通り組み付けたら完成です。
ただ、リアブレーキのピストンはサイドブレーキ一体のため、押しただけでは戻りません。このようなツール(
http://ktc.jp/catalog/html/atbx13.php )を使ってピストンを時計回りに回す必要があります。
しかも、普通の国産車のキャリパーなら大抵はこれで引っ込むんですけど、このキャリパーはさらに、力いっぱい押さえつけながら回さないと、ただクルクル回るだけなので注意しましょう。
最初、これがわからず、ディーラーに電話をして戻し方にコツがないか聞いたり試行錯誤して、大変苦労しました…。
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