市販OBD2アダプタとスマホアプリを利用したメータ【内容改訂】
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
【概要】
市販OBD2アダプタとスマホを利用したエンジン作動状況を表示できるメータの紹介です。写真はAndroidタブレット上で『Torque Pro』というアプリを利用したものになります。
以下に順に一通り説明します。
【注意(重要)】
1)OBD2アダプタは車両のコンピュータユニット(CU)と通信をするので、不具合が生じないとも限りません。あくまで実際の使用は自己責任でお願いいたします。また使用方法のご質問もお受けすることはできません。
2)写真もあくまで見本です。
タブレット自体をこの位置に取り付けるのは前方視野確保の点で違反状態かもしれません。さらに、運転中にこのメータを表示させていると前方の交通状態把握への集中力がどうしても、おろそかになるのではっきり言って危ないです。なので、私も今はこの状態では使用しておりません。
【補足】
1)他車種では市販OBD2アダプタを利用されている方も多いのですが、レヴォーグではあまり一般的でないのでその普及も兼ねます。
またVN5系ではOBD2を利用したレーダ探知機や外部メータがそのままでは利用できないものがほとんどなので、こういうメータをお望みの方も多いかと思います。
2)私自身はVN5のリーン運転中の把握とOBD2データの採取を行いたかったので、関連情報URLに示す「Open TS」さんが作成された「ワンボードマイコンによるOBD2データ利用の空燃比メータ」と同じものを作成しようと思って始めましたが、このワンボードマイコンを実際に動かすのはプログラミング(C++)を専門としない私のような一般人には非常にハードルが高かったので方針を変更しました。
2
【①使用デバイスの選定】
メータを表示するデバイス(OS)を決定します。
簡単に言うとAndroid携帯かIPhoneか(AndroidかiOSか)ということですね。もちろんタブレットでも構いません。
今回は、どちらでも対応できるように説明しますので、まずは既にお持ちの方で構いません。
ただし、iOSで使えるアプリは少ないです。工程1の写真に示したアプリの『Torque Pro』もAndorid版にしかありません。
作業工程2の写真に示すアプリ『Car Scanner ELM OBD2』は両方のOS版があります。
デバイスのスペックは高くなくても構いません。
iOSは9.3以降、Androidは5.1.1でも動きましたが、逆に最新版だと動かない可能性もあります。
次項で示すOBD2アダプターとの接続には、USB,Wi-Fi,Bluetoothが利用できるはずですが、無線のBluetoothを使用するのが便利なので今回もBluetooth
で説明しますので、Bluetooth接続が使えることが必要です。
アプリインストールなどのネットワーク接続にはWi-Fiを使用すれば良いので、電話回線は特に必要ありません。
3
【②OBD2アダプタの選択、入手(1)】
自動車のECUとの通信にはOBD2アダプタを使用します。自動車側にあるOBD2コネクタに差して使用します。
実際にOBD2アダプタに何を使用するかは非常に重要です。
特に公道を走っている自動車のコンピュータと通信するのですから、十分な信頼性が必要で、怪しいものは避けるべきです。
今回の選択条件で重要なことは、iOSでの使用の場合は、BluetoothはBluetoothでも「Bluetooth4.0対応」のものを選ぶ必要があるということです。
私の口からの使用すべき具体的なメーカ、アダプタの品名についての明言は避けますが、選択基準は下記のようになります。
まず、値段だけでは判断できませんが、極端に安いもの(概ね2000円以下のもの)は避けた方が無難でしょう。
4000円以下のものは、ほぼ何らかのパチモンと言ってもよいかと思います。(忠実にまじめにコピーしてちゃんと動くものもあるようなのでそれだけでは判断できませんが…)
ただし、逆に販売価格が高いからと言ってそれだけでは安心してはいけないので注意が必要です。(外観そっくりで中身は適当コピーの粗悪品も出回っているようです)
なので、信頼できる販売者、できれば正規代理店からの購入をお勧めします。
次項に今回使用するアプリのサイトが書いたアダプタ選択方法を載せておきます
*補足:ちなみに私が購入したアダプタは写真のものです。「CARISTA」というもので、某外国車メーカのコーディング(走行中TV受信、デイライト点灯、ドア自動ロックなど)変更ができるので人気です。使えないなら再び売ってしまえばいいと思って、某不要品販売サイトで正規品と書かれているものを安価で購入しました。
なお、どちらのOS上でも、レヴォーグVN5で、ちゃんと動いています。
4
5
【③アプリの紹介 A.Car Scanner(1)】
まずは『Car Scanner ELM OBD2』の方の紹介です。
無償ですが、アップデートすると『Car Scanner Pro』になって、宣伝が消えます。またできることが少し増えます。最初は無償版を使用して有償版にするのはあとで良いかと思います。費用は永久500円ぐらいだったと思います。
6
【③アプリの紹介 A.Car Scanner(2)】
『Car Scanner 』の一番の特徴は、特に何もしなくても、VN5系でのOBD2機器使用では通常表示されない「エンジン水温」が表示されるのと、おかしな値になる「吸気圧」、「空燃比」が正しく表示されることです。(写真参照:Android無償版、エンジン停止時の値、上から「エンジン水温」、「吸気圧」、「空燃比」になります)
IPhoneではこのアプリ一択になりますが、メータの外観は単調で、OBD2データ採取機能も十分ではなく、特に採取データはエキスポートできず他では利用できないのでお勧めはしません。
7
【③アプリの紹介 B.Torque Pro(1)】
もう一つのアプリ『Torque Pro』を紹介します。
無償版の『Torque Lite』の有償版です。永久ライセンスも480円ほどだったと思います。
こちらも最初は無償版を使用して、使用できることが確認され、気に入った場合は有償版にすることで良いかと思います。
このアプリでは、何もしない場合は、先ほどから言っているVN5系でのOBD2機器使用では通常表示されない「エンジン水温」、「吸気圧」、「空燃比」は正しい値は出ません。(写真参照:エンジン停止時の値、左から「エンジン水温」、「吸気圧」、「空気過剰率λ(∝空燃比)」になります。no data、85kPa、0.67と表示されていますが、後の2つの正しい値は、100,1.0です)
次項以降でこれらの値を正しく表示させる方法を説明します。
8
9
【③アプリの紹介 B.Torque Pro(3)】
具体的な方法ですが、設定メニューにある「カスタムOBD2 PIDの管理」を選びます。
そうすると写真のメニューが立ち上がります。(写真は既に3つ入っていますが、最初は何もありません)
さらにこの画面の右上にある縦に3つ並んだ・のところを押すと「OBD2PID Editor」が立ち上がって、追加できますので、表示させたいPID、名前、計算式などを入力してあげれば良いです。
10
【③アプリの紹介 B.Torque Pro(4)】
「OBD2PID Editor」の空気過剰率λの設定の画面です。
空気過剰率λの標準PIDと同じアドレス「0124」の値に換算式(255*A+B)/65535*3で計算します。(Aは上位1Byte、Bは下位1Byteの値)
※「エンジン水温」はアドレス「0167」の上位1Byteを除くいずれかの1Byteに変更
「吸気圧」は300/255倍
「空気過剰率(空燃比)」は3/2倍
になります。通常が(255*A+B)/65535*2の計算式なので、(255*A+B)/65535*3に変更
11
[PR]Yahoo!ショッピング
入札多数の人気商品!
[PR]Yahoo!オークション
関連コンテンツ
関連整備ピックアップ
関連リンク