皆さん、あけまて(愛嬌)おめでとうございます。
新年の冒頭にあたって、人生において
いや、人間にとっていちばん大事な問題を考えてみたいと思う。
自分なんぞが、とやかく、見通しの悪い視野で考えなくても
世の人は十分ご存知かもしれないが、それでも、理解の遅い、納得の不得意な我は
のろのろしながらも、年の初めはそんなことを考えてみたい。
新年会の誘いのメールを出すと、2/3からは、用事があって行けないと言うものだった。
風邪をひいてしまってとか、調子が悪くてとか、そんな、少し考えれば
まったく嘘以外にとれない薄っぺらな返信も少数あった。
かくいう自分も、久しぶりに会う友人たちと何を話そうか
一瞬、考えていた。話題が途切れたときのために
いくつか話を考えようかとも思ったが、それも面倒臭いのでやめた。
約束の時間に、20分、30分、遅れながら、みんなが集まってくる。
飲めない奴に、飲める奴。
子供をたくさん産んだ女、独身の男、一児の父。
時間差で到着する面子の登場のたびに、「明けましておめでとう」と乾杯が繰り返される。
半年or一年ぶりに会う友人達はあまり変わっていなかった。
コミュニケーションてなんだらう?
自分の話したことが相手に伝わり、
相手の話したことが、自分に浸透してくる。
相手が教えてくれたことには、相手の知らないことで返す。
自分が伝えられる分だけを、目の前の人が自分に語りかけてくれるのだろうか?
自分が放った思いの分量以上のものが、相手から帰ってきたとき
そのコミュニケーションは、成功したのだろうか?それとも、それは
そもそも相互理解と意思の伝達などというものではなかったのだろうか?
食事の前、中学生になった娘の口の利き方が悪いと注意すると
その娘は、アキッチの事を「テメェ」呼ばわりしたそうだ。
頭に来た彼は、母親に、冷静に「あの子が、俺に対してこんな話し方をしてるぞ」
と伝えた。当然、「わたしから娘によく分かるように言っておきます」の言葉が返ってくるだろうと
思っていたアキッチに、嫁は、はぁ?という態度。「あんたが娘にそう言わせてるんじゃないの?」
的な返事にヤツはこれ以上、結婚生活を継続するのは難しいと考えたそうだ。
そして、半年前に離婚。
もともと、連れ子の娘さんとは上手くいくのか未知数だったが
離婚のきっかけは、直接的には、その中学生の娘になってしまったようだ。
初婚なのに、他の男が作った子供をを育てるなんて大変だよなぁって
俺たちは、実感もなく見ていただけだが、それでもその結婚生活は10年は続いた。
「坊ちゃん」の登場人物。
赤シャツは誰がいいかな?キムタク?
ヤマアラシは?嵐の誰かだよなぁ・・・
うらなりは、吉本のお笑いか?
マドンナは、やっぱり長澤まさみ?
最近の学生は面白いことやってるんだと話すドスやんは、ストリンガーなんていう
アメリカ人の社長が来た自分の会社を嘆いていた。
「最初にカットする人数が決まっていて、容赦なくその数を合わせていく」のだそうだ。
俺たちの歳でも、既にリストラの対象らしい。簡単に首は切られないが
社内がギスギスして、とても雰囲気の悪い会社になってしまったそうな。
その彼が話すのが、ガールフレンドの宿題の手伝いの話。
教授の指示は、「坊ちゃん」の登場人物を現代の芸能人でフルキャストして
話の展開を変えてみる試みなのだそうだ。
理系のヤツが夏目漱石の「坊ちゃん」を、40歳を越えて読んでいる。
しかも、若者が好きそうな俳優を登場させたり、入れ替えたりしながら。
笑える。
しかし、この男までも、こんな若い女と付き合いおって。
一昨年の年末は、旦那の会社が無くなるかもしれないと
真っ青だったアキエは、4人子供を産んで、今は一戸建ての家に住んでる。
外資系の旦那は、どうやらリストラは免れた様子で、ほっとした様子の彼女は
少し太って、なんだか貫禄が出ていた。しかし、子供自慢はしないし
いつも、自分の話ばかりで突っ走るのに、今日は人の話を聞きよく笑っている。
年賀状に夏のカナダ旅行の写真を使っていたので、セレブ自慢はやめろと
焼酎の酔いにまかせて、やんわりいたぶってやると、しかしそれは
かなり安い旅行だった。良く聞いてみれば石垣島に行くより安い。
勝手にこっちが、外資に勤めてる旦那に劣等感を持っていただけだった。
6人でテーブルを囲むと、話が洪水のように溢れ出した。
酔いも手伝っていたが、これは何なのだろう?
コミュニケーションの問題は、ひとまず、置いておく事にしよう。
いや、この問題は依然そのまま存在しているが、
年齢を重ねたときに、増えてくる、予想も出来なかった身の回りの問題が
話を勝手に増やして、事態をよりいっそう複雑化させているようだ。
気がつくとしゃべりマラソンの様相を呈していた。
あっという間に5時間が過ぎ、カラオケに直行した。