メルセデス純正ナビHDDをSSDに換装
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
壊れると高額な修理となるメルセデス純正ナビのHDDをSSDに換装していきます。
私の車のナビはNTG5.1で、この次の代のナビからはより簡単になるのですが、この5.1まではHDDにATAロックがかかっており、解除しなければクローンが作成出来ないという年式になります。
現在、対応してくれるショップもあるようなので、プロにお金を払ってお願いするほうが何かあった時の保険にもなります。
DIYによるSSD換装を推奨するものではありませんので、ご注意ください。
なおYouTubeの参考動画も貼りますが、この方法を隠すことなく公開して頂いた投稿者さんには感謝しかありません。
2
まずはナビ裏にアクセスするために、エアコンダクトを外します。
中央に3つあるエアコンダクトのうち、中央を残し、左右を外します。
エアコンダクト外しはSSTが売っていますので、素直にそれを使いましょう。
皆さん言われてますが、壊れるんじゃないかというほどの力で引っ張らないと外れません。
ドイツ車の内装は外すことを想定していないのか、ガチガチについているケースが多いので、むしろ壊すくらいの勢いで瞬間的に力を入れることが大事です。
そして勢い余って壊れた時は、DIYで挑んだことを素直に後悔しましょうw
3
外したエアコンダクトの裏。
このようにダクトの下にはSSTをかけるための穴が開いているので、ここにSSTを引っかけて外します。
4
左右のダクトを外したところ。
5
外した左右のダクトの穴を覗くと、奥にトルクスネジが見えるので、これを緩めます。
このネジがついている部分はレバーになっており、緩めてから手前側に倒すとナビが前に迫り出す仕組みです。
なお、ネジは緩めるだけで完全に外す必要はありません。
6
ちなみにトルクスのサイズはT15です。
そもそもT15というサイズは車イジり用のサイズにはないことが多いので、事前に用意しておきましょう。
ネジが結構奥にあるため、長めのドライバーが必要です。
写真は自作パソコンを組むときに使ってる精密ドライバーになります。
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左右のネジを緩めて、両方のダクトの穴に手を突っ込んで、先ほどネジを緩めたレバーを手前側に倒すとナビがこのように前に出てきます。
ちなみにダクトに手を突っ込むとき、とにかく手を切りますので、薄手の手袋などをつけるとよいかもしれません。
手の大きさによりけりですが、厚手の手袋では手が入らない可能性もあります。
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ナビが前に出てきたら、運転席側のこのコネクターを外します。
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コネクターを外すと、このようにナビを引き出せるようになります。
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引き出したら裏返して、HDDを外していきます。
3箇所のプラスネジを緩めると外せます。
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HDDが外れました。
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HDDの入っているケースは左右4箇所でネジ止めされているため、ネジを全部外すとHDD本体にアクセスできるようになります。
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取り出したHDD本体。
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HDDについている基盤を外し、この三角の出っ張りをカットします。
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それから基盤とSATAケーブル(※コネクター形状がメス-オスのタイプ)をつなげます。
ちなみにこのSATAケーブル側も加工が必要です。
この基盤に挿せるように、SATAケーブル側の出っ張りをカットする必要があります。
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SATAケーブルをつないだ基盤をナビに戻し、SATAケーブルのもう一方を取り外したHDDにつなぎ、さらにHDDに別ケーブル(
https://timely.ne.jp/groovy/usbset/ud-500sa/)から給電します。
HDDに給電を開始してから、キーオンで ナビを起動させ、ナビの現在地が表示されるまでしばらく待ちます。
こうすることでナビは、HDDがいつもの場所に収まっている状態であると勘違いし、クローンを阻害するATAロックが解除されます。
しばらく待ってナビの表示が落ち着いたら、ナビについている基盤を外します。
コレがこの作業の中で一番怖いところで、電源が入ったまま、基盤をナビから取り外すことになります。
ここで「HDDのデータが飛ぶ」とかいろいろ言われてますが、通信していない状況で外す分には多分大丈夫だし、仮に通信していたとしても、復帰出来ないくらいに深刻なダメージを受けることはそうそうありません。
テレビの録画用のHDDを例にとると、録画中だったり、再生中に突然停電になることがあると思いますが、アレでHDDが故障したって話は聞かないですよね。
今回の作業もやっていることはコレと同じで、仮に失敗しても復帰は出来ると信じ切れたので、DIYで作業しました。
それから、HDDに「給電がされている状態」で室内に持ち込みます。
これは電源の長さとかもあるので、このまま作業を車の中で継続せざるを得ない場合もあると思います。
どちらにしてもやることは一緒です。
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部屋に移動してからクローン作業に移ります。
ナビから外した基盤からSATAケーブルを外し、クローンスタンドの元データ側(※写真ではHDD1側)にSATAケーブルを差し込みます。
私が使用しているクローンスタンドは相当古いのでURLは書きませんが、自作パソコンをする方は一家に一台という感じで持っているものですね。
で、HDD2側にクローン先となるSSDを差し込みます。
どちらに元となるHDDを差し込むか、きちんと説明書を読んでください。
クローンスタンドは無慈悲なので、逆に挿してもクローンが作れます。
逆に差し込むと、何のデータも入っていないSSD→データのあるHDDにクローンするため、すべてが水泡に帰します。
この後はクローンスタンドの説明書に従って操作し、クローンが出来上がるのを待ちます。
私の場合、だいたい1時間程度でした。
余談ですが、私のクローンスタンドは古く、エラースキップ機能がありません。
つまりエラーがあった場合、クローン作業が途中で止まってしまいますが、最後まで止まることなく進捗しました。
これにより、元のHDDにエラーがないことも分かり、安心できました。
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100%になったらクローン完了です。
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クローンの完了したSSDに基盤をつけます。
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ここからは逆手順で戻していきます。
SSDをケースに戻しネジ4本で固定。
それからナビに戻してネジ3本で固定。
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ナビに運転席側のコネクターを戻してから、ここでひとまず動作確認。
きちんとナビが立ち上がるのを確認してから、ナビを押し込み、レバーのボルト2本を固定。
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それから外したエアコンダクトを戻します。
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最後にもう一度、動作確認。
写真では説明書を開いています。
まず、ナビの立ち上がりから速いです。
サクサク動くという言葉がぴったりですね。
この後に車を走らせて、GPSが問題ないか、ルート検索は出来るかなども確認しました。
なによりこれで高額修理から逃れられたと思うと、精神衛生的にも安心ですw
マスターデータのHDDも手元に残るため、今後このSSDに何かあっても、またクローンを作ればよいだけです。
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このマスターHDDには、しばらく眠りについてもらいますw
7年間、お疲れ様でした。
しかし実際に作業してみて、DIYでの作業はリスクも高いと感じるため、お勧めは出来ません。
自作パソコンを組んだ経験のある人ならばこの投稿を見て、この作業が何のために行われているものなのか意味が分かると思うので、簡単だと感じると思います。
逆に意味が分からないという場合は、手を出さないほうが無難です。
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