古本屋にメルセデスの古いマニュアル類があったので漁っていたら、なんと450SEL6.9のものが混じっていた。W116には特に興味はない、というか歴代Sクラスってそんなに好きというわけでもないものの、450SEL6.9や300SEL6.3はモンスター・メルセデスの系譜として、やはりそれなりに気になる存在である。
値段も6.9グッズとしてはほとんど捨て値といえる程度だったので購入。まあバカバカしいのは、ついつい魔が差して普通のW116マニュアル(日本語版)も買っちゃったことだが……
帰宅してからパラパラ読んでみると、まず興味深かったのはインターフェイスが1970年代前半にして、W124とほとんど同じこと。これならいきなり運転しろ、といわれても問題ないであろう。なにせクルーズコントロールの操作までまったく同じだ。特に後年登場した6.9では、ワイパー/ウィンカーのコンビネーションレバー操作もW124と同じである(日本版マニュアルは登場初期のせいか、または6.9とは仕様が異なるのか、ワイパー操作が違っている)。使い方がわからないとすればハイドロの車高調整スイッチだが、なに、これもマニュアル読んだから大丈夫だ(笑)
しかしまあ、マニュアルってのはそんなに面白いこと、役立つことが書いてあるわけでもなく、やはりコレクターグッズでしかないな……などと考えながら巻末のテクニカルデータを見ていたら、とても面白いことに気が付いた。
いきなり話が飛ぶが、500E/E500はW124ファミリーの一員である。この124ファミリーは国内に導入されなかったグレードも含めれば相当の大所帯で、その中から500を特定すると、形式名で指すときは124036となる。
なぜ124036なんだろう?
これはずっと疑問に感じていたことだ。たとえば自分が以前乗っていた260Eの形式名は124026なのである。124の260だから、つまり末尾3桁が排気量を表しているのだろう、とてもわかりやすい。同様に230Eは124023、300Eは124030だ。じゃあ500Eは124050になるのが自然なはず。
まあ、この答えは実は単純なことで、124050は500Eが登場するよりも前に、他のクルマに割り振り済みだからだ(124050=300CE)。それに末尾3桁=排気量というのも、実際には同じエンジン(=排気量)でボディ形状違いもあるわけで、そこまでキレイに割り振られているわけではない(300TE=124090、300E-24=124031等)。番号が空いていればそこに割り当てて、既に他グレードで使われていれば他の空いてる数字を適当に選んだ、ってのが真実だと思われる。
しかしなぜ036なのか……
そこで450SEL6.9のマニュアルに話が戻る。巻末のテクニカルデータに表記されている450SEL6.9の形式名は……116036なんですな。
http://et.mercedes-benz-clubs.com/mediawiki/index.php/Kategorie:W116/en#450_SEL_6.9_sedan_.2F_V_116_E_69.2C_1975_-_1980
これは偶然なんだろうか?
いやいや、確率的にはそうそう一致するものではないから、当時500Eに形式名を割り当てようとして”036”が空いてることに気づき、わざわざこの数字を選んだ、というほうがお話としては面白いだろう。
いやー、そうか、036ってのはモンスター・メルセデス伝統の数字だったのか、などと考え始めると、気になるのは……当然300SEL6.3ですよ。
http://et.mercedes-benz-clubs.com/mediawiki/index.php/Kategorie:W108/W109/en#300_SE_long_wheelbase_6.3_.2F_W_109_E_63.2C_1967_-_1972
なんだ、違うじゃん(笑)
109018か。
これが109036だったら、すげー面白かったんだけどなぁ。いやちょっと待てよ、18を2倍すると36か……でも上のリンクでは116018は埋まってないけど、特装車かなにかで116018が使用済みで116036にしたとか?
……数字ひとつでこんなに妄想できるってのも、我ながらちょっと呆れるな。
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ひとりごと | クルマ
Posted at
2010/01/21 03:18:38