H脂のブログ一覧

最近めっきり涼しくなりましたね～。

もう10月。

ふと思い出した。

初めて買ったバイク。

ちょうど今頃やったかな～、涼しくなり出した頃に買った。

高校３年の夏に初めてスクーターに乗って（無免許でした…時効？）すっかりハマってしまい、すぐに原付免許所得。

同級生より少し遅れてバイクデビュー。



そしてバイク購入。



そこまでは良かったった…。



免許を取るきっかけを作った連れと２人で何がええかなぁ～と話していると、彼曰わく「絶対CB50」と物凄い勢いで譲らない。

僕は手っ取り早くスクーターでも何でも良かった。

しかし熱心な営業活動はその後何日も続き、しまいには「ホンダストーリー」ってな本も貸してくれ、毎日奴から話を聞かされた。

マン島の話、RCレーサー軍、カムギヤトレイン、50cc２気筒のレーサー、そしてCBシリーズの成り立ち…。

若い10代の頃、何もかも新鮮で日本にもそんな凄いメーカーがあったんや！って感動した！

そんな奴の布教活動のおかげで、僕は完全にCB党になり、ホンダの歴史で唯一CBを名乗るCB50を買う事になった…。

ただし。

お金は無い。



どうする？



「解体屋いこ！」



奴がそう言うが、解体屋がどこにあるかすら分からない。

そりゃ無理やろ！ってな僕の疑問を全く気にせず奴は突き進む。

そして数日。

奴の地元、岸和田に数台物件が有るのを発見したらしい。



さっそく岸和田へ探検に行く事に…。



いやいや、今でこそネットなどで情報が手に入りますが今から20年以上前、当時の事ですから完全に足で稼いだ情報です。

奴の情熱ってすごかったんやな～って今思います。

なんせ着いた場所は山の中や田んぼの真ん中、港の埋め立て地など普通行かない場所ばかり…。

そりゃもう凄い行動力です。



そして一件の解体屋でなんとか自分の予算で買えるCB発見！



ええ、期待を裏切らない物件ですよ。



まずシート下に蜂の巣。

バイクに近寄れません。

解体屋の兄ちゃん、キンチョールで格闘10分。

やっとバイクのそばへ。

兄ちゃん曰わく「もっと良いの入って来るから待ってたら」
と言うほどボロボロ…。

そんな言葉、もう風が吹いてもギンギンの高校生を止める事は出来ません。

だって目の前にバイクが有るんだから我慢出来る訳が無い…。

バイクを広い場所に運び出すと全体が見えます。

先ずもちろん泥だらけ、ミラーなどおまけ的な物一切なし、タイヤ昇天、各部サビサビ、塗装ザラザラ、完全にゴミの勢い。

でも嬉しくて仕方ない。

なんとか２人で連れの家まで5～6キロ押して帰り、その日は嬉しくて寝れなかった。



それから毎週日曜日になったら岸和田通いで格闘。

プラグに火も飛ばず、ブレーキキャリパーからは水がドバッっと出る、チェーン、バッテリー、タイヤ、全て昇天。

それから１ヶ月位だったか、連れから「火、飛んだぞ！」と連絡が！

悪戦苦闘の末、やっとプラグに火が飛んだらしい！

その時は本当に嬉しかった。

その次の休みに既にOHしてあったブレーキとキャブを持って岸和田へ。

感動の初走行！



なんとも過激な音と高回転形のエンジン特性にびっくりでした。

その当時周りはスクーターばかりでミッションのスポーツ車は金持ちのボンボンの乗るNSRやYSR位でしたから…。



って事を、毎年涼しくなるといつも思い出す…。



この連れのおかげでバイクに乗る事になり、今や生業に…。

あの時、あいつが居なくても、解体屋じゃ無くても、CBじゃ無くても、こうなってたかもしれない。

でも、あの頃って本当に楽しかった！

あいつとやから楽しかった！



その後、その連れとこのバイクのおかげで色々な出会いがあって色々な世界を見て今の自分がある。



先日、カブで小排気量ツーリングに行った時、この頃の気持ちが蘇って来て懐かしかった…。

そろそろ直そうかな～…。



実はまだ有るんですよ。

その時のバイク(笑)

物持ち良すぎ～！



※画像は同型他車。