エンジンオイルを変えてみました。
理由は?
大きくは2つ、
比較的 安価である。
エンジン内部の洗浄と粘度指数が高いと
評判である( ̄▽ ̄)
詳しく話す前に、
このレポートは直噴エンジンのJTSに特化した内容なので、その他のエンジン型式についてはその限りでないのでご了承ください。
さて本題に入りますが、
オイルを変えた理由には、156の乗り方が以前と変わってきたので、それに対処する為でもあります。
どの様に変わったのか?
去年の今頃は、通勤で往復50kmほどを毎日走っていましたが、最近は週末に近所をチョイ乗りするばかり( ̄▽ ̄)
このチョイ乗りが直噴のJTSエンジンには一番良くない!!
以前、エンジンOHのブログの時にも触れたのですが、カーボンが蓄積し易い乗り方があるそうで、ストップ&ゴーを繰り返す渋滞やエンジンオイルが暖まらない様な低速で短距離の走行などがそうみたいです。
そこの貴方も心当たりはないですか?
自宅から駅までの送り迎えとか、近くのスーパーへ買い物とか…
ここでは、カーボンの話は置いといてオイルの話に戻しますが(⌒-⌒; )
オイルの劣化し易い条件の一つにこのチョイ乗りが関係しているとは考えもしませんでした。
特にJTSは、エンジンをかけて動きはじめの時に大量の燃料を噴射する様です。
ストップ&ゴーの繰り返しが正にそれ!筒内で噴射されて燃焼しなかったガソリンは、エンジンオイルを希釈してその粘度を徐々に悪くしてゆきます。
どんなに高価で優れたオイルでもガソリンで希釈されれば、その効果は落ちてしまいますね。
初期の直噴エンジンであるJTSの弱点なのかもしれないですね。
逆にエンジンをかけて、空いている道路をスイスイと走ればエンジンにもオイルにも最適な環境となるでしょう(⌒▽⌒)
しかし、日本の市街地で週末に渋滞が起こらない場所を探して走るのは大変かもしれません。
私はこれまで、オイルはマメに3000km毎には交換して来ましたが、乗り方次第ではもっと早い段階で劣化が起っている
のだと知って…( ̄◇ ̄;)
交換サイクルを早めた方がいいのか?
と考えました。
で、あれば
比較的安くて評判の良いモノはないのか!?
どこでも手軽に入手できるオイルという事で、今回のオイルを試してみる事にしました。
ただ156に使うとなれば納得いくまで調べてからにしようと、私なりにオイルについて勉強しましたので、ここで少しご報告します。
◯対象となるオイルは、純正指定のSELENIAレーシング10W60です。
◯W△△
ご存知のマルチグレードオイル
Wの前の◯は低温、Wの後の△△は高温時の粘度を表します。
純正指定のセレニアレーシングは、数字を見るとハイスペックの高出力エンジン向けのオイルだと分かります。
表の1番右側に高せん断における粘度というのがあります(高温高せん断粘度 HTHS粘度 mPa•s)の数値が高いオイルの方が耐熱・耐高せん断性だけでなく総合的に優れた潤滑油だと言われています。
難しくて聞き慣れない言葉が続いて、よく分からないと思いますので簡単にまとめると…
エンジンが120℃〜を超える高負荷になった時、俗に云う「熱ダレ」の現象が起こると焼き付きや磨耗、油圧の低下につながります。
その為に このHTHS粘度が高い方が優れたオイルだという事です。
ただし、ここで補足しておきますが
粘度が高いオイルはエンジン始動時の低温ではフリクションロスが大きくなり、燃費やレスポンスが悪くなります。
また、低ければ省燃費に寄与しますが、2.6 mPa•s 以下になると磨耗が飛躍的に高くなるのでご注意ください。
そこで、HTHS粘度が高いオイルを選ぼうとすれば、◯w50以上を選んだ方が無難だと思われます。
それに真夏の猛暑が続くこの時期は、低温側の粘度も硬いのを選んでも良さそうな気もします。
もう一度、表を見てください。
◯w40 は同じHTHS粘度が3.7 mPa•s であっても2種類表記されていますね。
低温が15w 以上が3.7でそれ以下は、2.9になっています。
私が使っていたJUMPオイルの5w50も優れたオイルだったと思います。
昨年までの様な乗り方をしていれば、わざわざオイルを変える事もなかったのですが、
これまで以上に交換サイクルを短くする事を考えると、より安くて条件を満たしたオイルが必要になります…どこかにないか?
ありました。
ENEOS サスティナ5w40にロックオンした訳です。
おいおい( ̄◇ ̄;)
さっき上の説明で5w40は、HTHS粘度が低いからって言ってたじゃないか!
…と
お叱りをうけると思いますが、
最近では、粘度の柔らかいオイルに添加剤を配合してHTHS粘度を高くしているオイルが増えています。
じつは、サスティナの中でもこの5w40は欧州車向けでACEA規格のC3を取得しており、高温高せん断粘度(HTHS粘度)が 3.5 mPa•s 以上あります。
そればかりか、三元触媒装着車向けのオイルなので、有害物質の発生を極力抑える基準もクリアしています。
最初に挙げたセレニアレーシングは、同じACEA規格でも古いカテゴリーのA5(2.9~3.5 mPa•s)をクリアしています。両者を比較してもHTHS粘度については、セレニアレーシングの同等以上という事になります。
メーカーの動画にもありましたが、粘度指数が高い事と、洗浄力が優れている事と、摩擦抵抗が少なく省燃費という理由からしばらく使ってみようと思います。
オイル交換直後の体感ですが…
これから朝の空いている道路を走って確認してみます(⌒▽⌒)
オイルの減り具合や粘度保持の耐久性についてのレビューは、
またの機会にご報告したいと思います(^.^)
最後になりますが、一つ重要な事を付け加えておきます。
エンジンオイルの粘度が薄くなってくるとカムを損傷する危険がありますので気をつけてください。
カムシャフトが粘度の薄くなったオイルで磨耗して削れてしまうのです。
最初から粘度が柔らかく、HTHS粘度の低いオイルを使っていると、その分 早く粘度が落ちる可能性もあります。
私の156も昨年のエンジンOHの時に判明しましたが、2番のカムが磨耗していました。
オイルの事を少し理解した今だから分かるのですが、その当時にレスポンスの良さから使っていたオイル EAGLE MAX 5w40は、アメリカのエンジンオイル規格であるAPIのSH/CG4というランクだったのですが、JTSに使うにはランクが低いモノだった様です。
CG-4は、日本のエンジン基準に達しない事もあり、中にはカムが磨耗する事例が報告されています。
早く知っていれば…と
後悔先に立たずです。
当時このオイルを勧めてくれたショップの方もここまでの知識は無かったのでしょうね(⌒-⌒; )
幸いにもカムシャフトを交換後は、このオイルを使って無かったのでホッとしています。
カムシャフトは、エンジンのパワーを最大限に引き出す為の大事なパーツです。磨耗するとパワーダウンやレスポンスが著しく悪化しますのでオイルの管理はかなり重要です。
逆を言えば、オイルさえ間違ったグレードや枯渇、劣化させさえしなければ、カムの磨耗は防げるという事です。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(⌒▽⌒)