【ミニバンにもやっぱりレグノ】

専用設計の新作「GR-XIII TYPE RV」は
全方位で完成度の高い惚れ惚れするタイヤだった

コンフォートタイヤの代名詞であるブリヂストン「レグノ」。「グレートバランス」のコンセプトのもと、タイヤに求められるあらゆる性能を高めてきた名作が「GR-XIII」へと進化した。今回はそんなGR-XIIIに新たに追加されたミニバン・コンパクトSUV向けの新商品「TYPE RV」をトヨタ「アルファード」で徹底テスト。果たしてその実力はいかに。

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CHAPTER. 01

ミニバンやコンパクトSUVのことを考えた「レグノ」が登場

自分よりも大切だと思える存在ができたとき、人はミニバンを選ぶのかもしれない。

運転席よりも後席のことが気になり、乗り心地はどうか、空調は適切か、不快な音や眩しさ、揺れなどで不安になっていないか。ちらちらとルームミラーで確認しながら走る、そんなドライブの時間が私は嫌いじゃない。

できればもっと家族や仲間たちが快適に過ごせる環境を整えてあげたいが、それにはタイヤ選びも重要なカギを握るポイントだ。

コンフォートタイヤというと、真っ先に思い浮かぶブリヂストンの名作「レグノ」。早くから「グレートバランス」という高みを目指し、ハンドリング性能や乗り心地、静粛性やウェット性能といった、タイヤに求められる要件をすべて満たす“完全”を追求し続けてきた。

これまではプレミアムセダンに相応しいイメージがあったのだが、実はコンパクトカーや軽自動車にもマッチするレグノ「GR-XIII」に加えて、ミニバンやコンパクトSUVのことを考えた「GR-XIII TYPE RV」が新たに登場している。

重心が高くハンドリングや乗り心地などで不利となるミニバンやコンパクトSUVの弱点を、独自のパタン設計などの技術でクリアし、レグノの名に相応しい性能を手に入れているだけでなく、低燃費性能や耐摩耗性向上といったサステナブル性能まで実現。後席の快適性も考えられたタイヤになっているという。

そんな「レグノ GR-XIII TYPE RV」を体験してみたくて、「アルファード」で東京ー千葉・房総を往復する日帰りドライブに出かけた。

1981年に登場し、タイヤに求められるすべての要件を満たし完全を追求するブリヂストンのプレミアムタイヤ「レグノ」。「グレートバランス」という普遍の設計思想は初代から脈々と受け継がれている。

2024年に登場した「レグノGR-XIII」に新たに加わったのが、ミニバン・コンパクトSUV向けの「TYPE RV」。専用設計により、RV車両特有のふらつきや偏摩耗を抑制する。

テスターは自動車ジャーナリストのまるも亜希子さん。ミニバン界の王者とも呼べるトヨタ「アルファード」を使って、ドライブフィールから後席での快適性まであらゆる性能を徹底チェックしてもらった。

CHAPTER. 02

このタイヤはなにかがちがう

早朝の都心は、街が目覚める少し前の静けさに包まれている。あまり大きな音を立てて出発したくないシーンだが、レグノを履いているとスーッとなめらかに路面を捉えながら、静かに走り出せたことに感心した。

ステアリングから伝わる路面の感覚もどこかしっとりとしていて、丁寧に運転したい気分になる。短い距離で連続する信号待ち。素早く曲がりたい右折交差点。

こんな時、重く背の高いミニバンをなるべく後席に負担をかけまいと丁寧に運転するには少し気を遣い、手足を動かすにも集中力が必要で疲れがち。だが今日は、普通に運転していてもブレーキングで前のめりになりにくく、交差点での安心感もアップしていると感じた。

このタイヤはなにかがちがう。そう感じるのはブリヂストンが“新たなプレミアム”を創造する商品設計基盤技術「ENLITEN」が日本国内で初めてこのレグノ GR-XIIIシリーズに搭載されているからだろうか。

ゴムを、接地を、モノづくりを極めることをコンセプトに、「薄く・軽く・円く」というタイヤの基本性能を徹底的に磨き上げ全方位で性能を向上しながら、商品ごとに最適な性能にエッジを効かせ“究極のカスタマイズ”を追求するというENLITEN。ミニバンで走るいつもの道が、ちょっとリラックスできるだけで、いい1日のスタートが切れた幸せを感じる。これはきっと、後席に乗っている家族にも伝わるだろう。

タイヤの基本性能を徹底的に磨き上げ全方位で性能を向上させつつ、性能にエッジを効かせることで、ユーザーの求める“最高”を追求する技術が「ENLITEN」。

タイヤを薄く・軽く・円く作ることで、高い静粛性と応答性の良いハンドリングだけでなく、サステナブル性能も追求。再生可能資源を使用し次世代のコンフォートタイヤに仕上がった。

ロゴには、微細加工を施し鮮やかな黒のコントラストを表現する「ラックスブラック」を採用。さらに「グレートバランス」の世界観を表現する「分銅繋ぎ」など、細部までこだわり抜いたデザインがレグノらしい高級感を演出する。

CHAPTER. 03

ちょっと運転が上手くなった気分に

人とクルマの往来が多くなってきた街を、静かで落ち着く空間に身を置きながら走り抜け、高速道路を目指した。

ETCレーンをくぐって本線までの合流で一気に加速していくときも、本線にサッと合流するときも、しっかりとグリップしてくれるレグノのおかげでミニバン特有のぐらつきや加速の遅れがまったくない。ちょっと運転が上手くなった気分だ。

実はこれも、車高が高く重いクルマのことを考えてつくられているブリヂストンの技術のおかげ。走行時はタイヤがいびつに変形しやすいため、接地が不均一になりがちなところを、ケースラインを最適化する「GR-tech Motionライン」によって改善。負荷がかかる場面でも均一な変形を実現しており、しっかりと接地させることでふらつきを低減し、安定感のある走りを叶えているという。

速度が上がるにつれて、レグノならではの安定感と静粛性がさらに際立ってくる。いつもなら横風の影響を受けやすい橋の上でも、びくともしない安心感。ロードノイズもパタンノイズも抑えられているから、高速道路とは思えない穏やかな室内空間が保たれている。

アルファードのように、2列目シートが超ロングスライドで運転席から遠い室内でも、声を張らずに会話ができるのはありがたい。

運転していてふと気づくと後席全員が眠っていた、というのは“ミニバンあるある”で、それはそれで幸せな時間でもあるのだが、子どもが何か言っているのに聞き取れないときのもどかしさ。それがなくなるとお互いのストレスが緩和され、もっとコミュニケーションがとりやすくなるはずだ。

独自のRV専用パタン設計により、ミニバン特有のふらつきを低減。軽快かつ安定感のある走りを実現している。

ケースラインを最適化し均一な変形を実現することで、走行性能を向上させる「GR-tech Motionライン」を採用。先代「GRVII」と比べ、接地を最適化することで、高いハンドリング性を実現する。

「3Dノイズ抑制グルーブ」などの採用により、ロードノイズを6%低減、パタンノイズを8%低減した。さらに、人が気になりにくい音へとチューニングされている。

CHAPTER. 04

“何かが足りない”ならそれはレグノで整うはずだ

高速道路を降りると、だんだんと緑に囲まれる田園風景に入っていく。少し路面が荒れているようだが、上下の不快な揺れやノイズがよく抑えられている。

アスファルトの小さな穴を乗り越したときに、これはレグノの恩恵も大きいのではと感じた。従来の「レグノGRVII」と比べたテスト結果では、突起乗り越し時に車軸で受ける上下力がGR-XIII TYPE RVの方が小さくなっており、後席の揺れまで軽減されていることがわかる。

また、路面からのノイズを吸収してロードノイズを低減する、新開発のゴムと構造設計によって、3列目シートでも車内の静粛性がアップ。これなら、3列目シートに座った人でも疎外感を覚えることなく、みんなの会話に加わりながら快適なドライブができるはずだ。

しばらく走るとカーブが続く道に入った。ミニバンが決して得意とはいえないシーンだが、思いのほかキビキビとしたハンドリングで、タイヤがちゃんとグリップして支えてくれグラっとくるような不安がない。これなら普通に運転していても、後席の人まで安心感があるのではないだろうか。クルマ酔いもしにくいかもしれない。

そしてこの日は少し雨がぱらついた程度だったが、雨の日のウェット性能が高いのもレグノの特徴だ。

家族の毎日では、雨の日の方がミニバンの出番が多くなる傾向がある。ブレーキングで止まりにくかったり、ショッピングモールの立体駐車場でつるっときてヒヤリとしたり、憂鬱になりがちな時こそ支えてくれるレグノなら、運転に自信が持てそうだ。

しかも、レグノは全サイズが低燃費タイヤとなっており、偏摩耗を抑制することで長持ちも期待できる。まさに全方位で優秀な、惚れ惚れするタイヤだ。

今回はTYPE RVを体験したが、サイズのラインアップが拡充され、軽自動車からミニバンまでほぼすべての車種をカバーすることができる新しいレグノGR-XIII。ドライブに“何かが足りない”と感じているなら、それはレグノで整うはずだ。

Text:まるも亜希子 Photo:篠原晃一 Edit:橋本隆志(LINEヤフー)

ノイズやふらつきによる不快感など、同乗者への快適性まで配慮し設計された「TYPE RV」。大切な人を乗せる機会が多いミニバンやコンパクトSUVにとって、まさにピッタリのタイヤに仕上がっている。

ブランチ型消音器により気柱管共鳴音の低減が持続することで、レグノならではの上質な静粛性が摩耗時まで保たれるのも「TYPE RV」の特徴の1つ。

「GR-tech Silentゴム」の採用により、静粛性とウエット性能を向上させながら、低燃費性も両立。ウエットグリップは全サイズで最高ランクの「a」を獲得しながら、全サイズ「低燃費タイヤ」となっている。

CHAPTER. 05

サイズ一覧

<20インチ>
245/35R20 95W
245/40R20 99W

<19インチ>
245/40R19 98W
245/45R19 102W
225/45R19 96W
235/50R19 103V
225/55R19 103V

<18インチ>
225/45R18 95W
235/50R18 101V
225/50R18 95V
215/50R18 92V
235/55R18 104V
225/55R18 102V
215/55R18 95V
225/60R18 100H

<17インチ>
215/50R17 95V
225/55R17 101V
215/55R17 94V
205/55R17 95V
225/60R17 99H
215/60R17 96H
225/65R17 102H

<16インチ>
205/55R16 91V
215/60R16 95H
205/60R16 96H
195/60R16 89H
215/65R16 98H
205/65R16 95H

<15インチ>
195/65R15 91H

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