「そのタイヤがどんな価値を提供してくれるのか?」
それがタイヤ選びで大切なポイントじゃないでしょうか。クルマが路面と接する部分はタイヤしかありません。だからどんなタイヤを選ぶかはとても重要だし、タイヤでクルマの味付けが変わるのです。
それはタイヤが靴と同じと考えればイメージしやすいかもしれませんね。革靴なのか、それともスポーツシューズか。スニーカーやサンダルという選択肢だってある。選ぶ靴によって歩きやすさから運動性能、そして快適性が違うのは言うまでもないでしょう。高い靴と安い靴でも、やっぱり違いますしね。
ところで昨今の新車といえば、トレンドを越えて定番になっているジャンルがSUV。これを読んでくれている人の中にも、愛車がSUVという人が多くいるかと思います。そして、そろそろタイヤ交換を迎えるという人もいるのではないでしょうか。
もし、いままで履いていたのが純正タイヤ(新車装着タイヤ)であれば、それとは異なる市販タイヤに交換してみるのもいいでしょう。SUVブームを背景に、昨今は“SUV用”を謳うタイヤもたくさん販売されています。
そんななかで、まず心得ておきたいのは「ちゃんとしたタイヤを選ぶべき」ということ。車両重量が重く、重心も高くなりがちなSUVはタイヤへの負担も大きく、それは安全にも直結すること。だから信頼できるタイヤを選びたいところです。
信頼できるタイヤといえば、なんといっても日本を代表するタイヤメーカーのブリヂストン。そんなブリヂストンには、SUVタイヤとして「アレンザ(ALENZA)」というシリーズが用意されています。
アレンザの特徴はまず、SUV専用銘柄だということ。SUVの特徴やウィークポイントをしっかりと考えて作られているというわけです。そしてSUV用ながら“オンロード専用”として開発されたプレミアムタイヤということでしょう。
何を隠そう、そんなアレンザには重視する性能が異なる2つの商品が用意されています。
ひとつは、コンフォート性能を重視した「ALENZA LX100(以下、LX100)」。もうひとつはスポーティな「ALENZA 001(以下、001)」。同じアレンザでも、好みに合わせて2つの個性から選べる展開となっているわけです。
今回は、そんなアレンザの“2つの個性”を同じクルマに装着して両者の違いを明確にしつつ、それぞれのキャラクターを探ってみました。
車両はマツダ「CX-80」。マツダにとってもっともラグジュアリーなSUVである一方で、縦置きエンジンの後輪駆動プラットフォームを採用しスポーティな走りも楽しめる。つまり“LX100”を履くべきか、それとも“001”を選ぶべきか悩みそうな車種と言っていいかもしれません。