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イイね!
2011年08月05日

今ドキの家

今ドキの家 先月上棟式を行った妹夫婦の家ですが、直後の台風にもびくともせず(って当たり前ですが)順調に工事が進んでいます。
現在は防水工事と窓の取り付けを終わり、屋内の配線工事が進行中です。

さてこの家の建築業者、実は15年前に建てた私の自宅と同じ業者が建築しています。
同じ建築業者にした理由は、顔なじみということもありましたが、現在の自宅の機能や施工にも満足しているのが大きな理由です。

この現在の自宅を新築した15年前。
まだ阪神大震災の記憶も新しく、それに合わせて木造建築の施工基準が変更された年でもありました。
当然、私の自宅もその新しい基準に沿って建てられたもので、当時はまだ珍しかった新しい建材や施工方法に感心したものです。

で、その時の記憶を元に今の建築現場を見ている訳ですが、これがまた浦島太郎状態。
建築基準自体は15年前と変わっていませんから、同じ業者なら施工方法も同じだろうと思っていたのですが、やはり15年の年の流れは大きい。
建材も施工方法も大きく様変わりしていました。

まず変わったのは、建材。
基本的な構造は、在来の木造軸組構造ですが、使っている建材がほぼ全て集成材で、(写真参照)ムク材は、2階の天井部分のみでした。
施工方法も、上棟式後に建物に合わせて足場を組むのではなく、まず足場を組んでから建築を始めるという、従来とは逆の手順。
しかも建材一つ一つに、組付け位置を指定した記号を直接建材に印刷されていて、現場で混乱しない様な工夫がされていました。
ちなみに私の自宅の場合、主構造の梁と通し柱、一部の筋交いに集成材が使われていましたが、主だった部材ははムク材で全面的には使っていません。
上棟式の時は、足場がまだ組まれて無く、餅投げの時にはとってもコワい思いをしました(汗)

この様に同じ建築業者でも時代とともにやり方は大きく変わっていますが、建材の変遷にはそれとは別の理由があります。
その理由はいくつかありますが(木材価格の上昇など)、最も大きな理由は、集成材の方が構造計算がやりやすいからだそうです。

ムク材の場合、部位によって木質の密度が異なり、同じサイズでも強度にバラツキがあります。
なので必要な設計強度を出す場合、安全を見越して必要以上に太い建材を使う傾向があるそうです。
現在の耐震設計の基本は軽い構造体である事が重要視されるので、それではその主旨に反する事になります。
そこで強度の安定している集成材を多用しているんだそうです。
こうなってくると、主構造が在来工法だとは言ってもかなり規格化が進み、どちらかと言うと2X4工法やプレハブ工法に近いものになっていると言えます。

もちろんお客さんの中には
「ムク材でなければダメだ!」
という人もいらっしゃるそうで、そういった場合はムク材で建てる事もあるそうです。
が、大抵の人はそこにこだわる事はなく、現在の手法で施工しているのが殆どだとか。

集成材は、異なった木材を特殊な接着剤で接着することにより一つの建材としているので、安定した強度と建築後の寸法の狂いが出にくいという特長があります。
なので、建築後のひずみやキシミも出にくく、古い家特有のギシギシと言った音が出にくいのは大きな利点です。

ただ、使用実績の歴史がまだ浅い為、接着剤の耐用年数などまだ良く分かっていない部分があるのも事実です。
下手をすれば、強度はあるけど耐久性がないなんていう、矛盾した事態に陥らないとも限りません。
もっとも日本の平均的な一般住宅の使用年数は大体30年前後だそうなので、それくらいは問題ないそうですけど。

それにしても、必要な強度をより軽く作るとか、強度はあるけど耐久性がないとか、何だか現代のクルマ造りと良く似た様な話だと思うのは、私の錯覚なんでしょうか?

かつてのクルマ造りも、試行錯誤の連続で構造を決めていった部分があるので、今の目で見たら過剰品質な作り方をしていたのは事実です。
ですが、その事が同時にクルマの味となっていたとも考えられるので、一概に否定できないよなぁと思ったりもします。

家の場合でもクルマの場合でも言える事ですが、どちらも生活必需品であると同時に生活に潤いを与える存在でもあります。
であるなら、そんな過剰とも言える余計な品質も時には必要なのかなぁなんて、今度の家造りを見てちょっと思ってしまいました。

追伸
まぁ別に、現在建築中の家造りを批判するつもりは、全くないんですけどね……(^_^;)
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Posted at 2011/08/05 10:51:23

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