ブレーキローターの錆対策
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U4x系のブレーキの弱点、フロントローターの錆・・・。実働車でもかなりの割合でフロントキャリパーのスライド側(表側)に錆が出ていて、パッドが全面当たってないことが多いのではないかと思います。
GX号もご多分に漏れず半分近くサビサビでした。それでも、1/3位しか当たり面が出てなかった旧GX号に比べれば、まだマシなほうでしたが。
2
左側もご覧の通りorz
およそ半分以上が錆です。スライドピンの給脂の為に分離してみても、特にグリス切れとかじゃなかったのですけどね。同じスライドキャリパーでも、サンバーなどはこういう極端な症状あんまり出てないように思うのですが、何故なんでしょうね・・・。
個人的にはこういう錆が出てる状態は、レコード盤状態よりも遙かにまずいと思ってます。半分以上錆びてる面のパッドと、ほぼ全面当たっている面のパッドを外して比べてみると、錆びてる面のパッドは全面当たっているパッドの倍くらいの勢いで減ってます。
恐らく、実際にブレーキの接触面として機能している面積が半分しかないので、負荷が2倍になってパッドの減り方も激しくなるのだと思います。
レコード盤状態は、盤面の山の面と谷の面、その間の斜面でそれぞれ面圧が変わってしまうと思うので、真っ平らと比べれば、良くないと言えば良くないのですけどね。
3
旧GX号のように2WDならハブを外してローターをさくっと交換すればいいんですが、4WDはドラシャを抜かなければいけないので結構面倒です。・・・GX号の錆具合考えると、素直にスプラインが抜けるか全然分かりませんしねorz
と、いう訳で。
リンク先を参考に一発ガリッと削りましたw
オフセット砥石で錆を粗方削り落とすと、写真のようにボコボコの巣穴だらけの状態になるので、カップブラシで巣穴の中の錆を削り落として、最後に研磨ディスクで「それなり」に平らに仕上げます。裏側の面も少し錆があったのですが、こちらは研磨ディスクで錆の山になってる部分を落とすだけで精一杯でした。
4WDでしかできない技です。良い子は絶対真似しちゃダメですよ。
最低でも、ローターの回転方向と砥石の回転方向から、どの位置当てたらキックバック食らうかの検討がきちんとできる人じゃないと、絶対やっちゃダメです。私、大バカな自信ありますけど、それだけはマジで何度も頭捻って計算してから作業しましたので・・・。
4
上手い人だとオフセット砥石だけでほぼ鏡面に削っちゃうらしいのですが、私はヘタクソなのでこの位までがやっと。一応は定規当てて、目視ではほぼ平ら位までは頑張りましたが、技術も砥石選びも十分じゃないのにムリしてもしょうがないので、「これは天然のドリルドローターなんです(`・ω・´)キリッ」程度は巣穴を残した状態で収めておきます。これ以上やったら本当にレコード盤になっちゃいますので・・・。
この位のレコード盤相当な状態でも、錆びてるままの回転砥石状態よりは遙かにマシです。
5
パッドもガタガタの状態では組めないので、平ヤスリで定規当てて、目視でほぼ平ら位になるまで削ります。写真の上側の2枚が削った後、下の2枚が削る前です。削るときはヤスリを力強くあてがって、ゆっくり削り込んでいきます。電動工具で一気に削る方法もあるんですが、(ブレーキだから当然なんですが)パッドが物凄く熱を持つので、手工具でちまちま削った方が確実です。
・・・ノーマルパッドって、こんな道具でもかーんたんに削れちゃうんですよ。錆が出てる状態が何故まずいのか、何故制動に全く寄与もしなければ、自力回復もまず無理なのか、良く分かるのではないかと思います。
削った後は元通り組み付けて、作業完了。その後200km近く走りましたが、銀VR号のような微妙なジャダーも、トライ号のようなキーキーという擦れ音も出ることなく、軽いブレーキングからフル制動まで安定した制動力が得られてます。ローターもパッドも新品にしたトライ号より違和感ないのには正直ビックラしましたよ。完全にローター側が一皮剥けて当たりが付くまでは、ギーギーと音がして制動が弱くなるか、逆に物凄いガックンブレーキになるかと思っていたので・・・。
めでたしめでたし。。。
ただし・・・返す返すも申し上げますが、
良い子は絶対真似しちゃダメですよ。。。。
素直にローター交換するか、研磨に出してパッドも新品に替えましょう。
あと悪い子の皆様は、作業の際には最低でも防塵マスクは忘れずに(耳栓と保護メガネもあった方が良いです)。フルード交換とリアシュー回りの目視点検ついでに作業しましたが、粉塵凄くてマスク無しだと軽く死ねますので・・・orz
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