【製品開発】 profest（プロフェスト） プロテクション・エンジンガード

プロト二輪オリジナルブランド「profest（プロフェスト）」の立ち上げにともない、新アイテムとして「プロテクション・エンジンガード」の開発を今年の初め頃から続けてきました。

スタートとなる車両選びには頭を悩ませましたが、商品に付加価値を持たせることを前提としていましたので、軽量かつハイパワー、大型バイク初心者にも人気の高い「ヤマハ MT-07」をその車両に選びました。

まずは車体特性を把握することで、商品力となるメリットを表現することに時間をかけました。

そのためには車体の細部に至るまでの構造や仕組み、車体データの収集が必要で、画像のように外装パーツを外して確認をしました。

メーカーの設計思想を勘案しながら、ある仮説を立ててみました。

いつもながら最初は絵を描いていきます（笑）

エンジンガードとしての守備範囲を拡大しながら、スリムでスタイリッシュなデザインを目指しました。

また車体剛性が適度に上がるであろう、ガード本体の取付箇所を検討しました。

これが「乗り味を変化させる」であろう仮説でした。

スケッチをもとに曲げパイプを用意、軽く溶接をして全体像を確認していきます。

この状態の前にも何度かトライ＆エラーを繰り返し、ガード機能としてのデザインを確定していきました。

実はこの頃、パイプの材質をステンレスで商品化しようとしていました。それから紆余曲折があって商品はスチール製としましたが、これもまたチャレンジすることで得た「経験」ということで・・・「失敗は成功のもと」でした。

曲げパイプを使って全体像を造り上げるのと同時に、データを作っていきます。
車体との取付箇所やガードとのクリアランス確保のために必要な周辺部品の位置など、必要なデータは3次元測定器で計測し、そのデータをもとにつなぎ合わせていきました。

図面が完成したらその次は試作！

これがチャレンジした「ステンレス製」試作。

ガード性能は抜群ですが、付加価値とした車体剛性の向上による乗り味の変化が、あまりにも顕著に出過ぎてしまい、ガチガチになったせいで曲がりにくいバイクになってしまいました。
直進安定性や乗り心地は格段によくなりましたが、MT-07の持つ運動性能が完全にスポイルされてしまいました。

結果、適度にしなるスチール材を選択し、適度な車体剛性の向上による「直進安定性の向上」「乗り心地の向上」を実現しました。

今回、新たなブランドコンセプトである「護る・与える・魅せる」製品づくりに邁進しています。
言い換えますと、
「オートバイ（車体）を護る」
「付加価値を与える」
「フィニッシュで魅せる」
と、なります。

ガード機能はもちろんのこと、この製品を装着することで得られる他のメリット、製品の仕上げが見た目の満足感や表現力を持つことを製品コンセプトにもしました。

今回採用した塗料「カラー：バンプ（黒基調の模様塗装）」もそうですが、まずガードパーツに求められる塗装とは？から始まり、結果「密着力が強く金属の変形にも柔軟に追従する塗膜を持つ粉体塗装」を採用し、その塗色についても拘りました。

またエンブレムについても高級感を持たせ、自分が所有する喜びを持てるよう、ブランドとしてしっかりと認知されるよう、各部のフィニッシュに拘りました。

紆余曲折ありましたが、やっと出来上がった最終の量産仕様！

この後、市街地～高速道路～サーキットでテストランを行い、ガード本体にGoProを装着してカメラアングルを確認したり、フォグランプを装着して照射状態を確認したり、小物が入れられるミニポーチを取り付けてみたり、はたまた転倒してみたりと・・・、商品性の検証を数日かけて行いました。

この結果、企画した商品性を確認できましたので、発売にGOサインを出しました！

カラーバリエーションは2色で、前出の「バンプ」と「ガンメタル」。
他の色（ブルー、レッドなどなど）も検討しましたが、まずはこの2色で勝負しようと思っています。
将来的には「カラーオーダー」とかも視野には入っていますが・・・。


商品の企画に入る前の市場調査では、
・エンジンガードはカッコ悪い！
・スライダーで十分！邪魔くさいし！
・どうせ転けたら一緒だよ！
　― って声も多いですが、

・目立たないガードならイイかも！
・デザインがカッコ良かったら！
・フォグランプ付けるスペースが欲しい！
　― なんて声も多かったので、

皆さまの声も反映した製品となっています。

プロフェスト プロテクション・エンジンガード！

拘ったことはまだまだあります！
詳しくは弊社ホームページ http://www.plotonline.com/motor/profest/lineup02.html で確認してください。

ぜひともよろしくお願いいたします<(_ _)>