何にも言えず靖国の

何にも言えず靖国の
宮の階ひれ伏せば
熱い涙がこみ上げる

これは「そうだその意気」という歌の出だし。

「何にも言えず靖国の」というフレーズでググって、初めて聞いた。
「国民総意の歌」の副題があるそうだ。




「もの食う人びと」辺見庸　著の「ある日あの記憶を殺しに」という話の中に出てくる。

「従軍慰安婦だった三人の韓国人女性が、いったん自殺を図るが制止され、それからもう７０才を超えても従軍慰安婦にさせられた記憶を殺したいと叫ぶ場面で、逆手に胸を刺す動作をして「死にたい」と叫んだあと、突然に、艶のある、いい声で歌いだしたのが。」

　　「なんにも云えず　靖国の　
　　宮のきざはし　ひれ伏せば　
　　熱い涙が　こみあげる　
　　そうだ　感謝の　その気持　
　　そろうそろう気持が　国護る」



この場面で、３人が歌う、自分の知らない昔の歌が次々と出てくる。




「さうだその意気」（そうだそのいき）は、1941年（昭和16年）5月25日にコロムビアレコードから発売された国民歌謡「海の進軍」のB面の楽曲である。作詞は西條八十、作曲は古賀政男で、歌は霧島昇、李香蘭、松原操。「国民総意の歌」の副題がある。＜ウイキ＞




だからといって、美化するつもりはない。



同時に読んでいるのは
「残留日本兵　アジアに生きた一万人の戦後」林英一著　中公新書