自作・低予算 スタート&ストップスイッチ反転アダプターの製作(疲れた)
1
★重要★「バイパスコンデンサ(パスコン)」を入れたほうが動作が安定すると思われます。次のコマの回路図の一番左の「電源12V、0V」の部分に0.1uFくらいの積層セラミックコンデンサを入れるのが一般的だと思います。
★余談★バイポーラの555ではうまく行かなかったという記事を別の場所で見ました。なぜだか分かりませんが、そういうこともあるみたいですので、CMOSの555が無難かも・・・。
■チンクは生産時期によっては「始動時にはスタート&ストップが必ずオンになる」という仕様になっています。これを反転させて、「始動時にスタート&ストップシステムを必ずオフにする」というモノです。
==========
お待たせしました!(誰も待ってない?)
エンジンをかけた直後、スタート&ストップシステムの解除スイッチが1回だけ自動で押される回路を「超安価」に自作しました。偉いぞ自分、誰も誉めてくれないから自分で誉めるぞ!(アイドリングストップ大好きの人はこのページを無視して下さい)
無い知恵を絞った結果、使い慣れている定番タイマーICの555を使うことにしました。笑われそうな回路ですが、試行錯誤の結果、うまく行きましたのでご報告します。
2
回路図は左の通り。タイマーICの555を2段使います。前半と後半に回路を分けて考えると良いです。
ワンショット回路の555は2番ピンを一瞬アースに落とす(電源電圧の1/3以下の電位にする)ことでトリガーを掛けますが、今回はアース落としスイッチの代わりにコンデンサC1およびC3を接続します。これはパワーオントリガーという構成で、回路全体に電源12Vが加わった瞬間、2番ピンを一瞬アースに落としたのと同等な働きをします。
補足:左の555の1番端子と8番端子に0.1マイクロファラッド(104)のパスコンを入れたほうが安心かも。
3
車両への繋ぎ込みは次の通り。
・スターター配線は、コラムの下カバーを外して、写真の茶色の線へ接続します。
・エアコンパネルのスイッチへの配線は2本です。いろいろ検証したところ、スタート&ストップシステムの解除スイッチを押すというのは、この2本の線(白地に緑・黒)を390オームの抵抗を介して短絡することにほぼ等しいと思われます。故に回路図のR9は390オームです。
(注:この2本(白地に緑・黒)の配線に接続せずに、スイッチ基板の押しボタン近くに接続する場合は、390オームは不要となります。)
・はっきり言って、回路の製作よりも車両側の分解の方がタイヘンです。
4
動作はというと、キーをひねってエンジンスタート。約4秒後にメーターパネル内の「キャンセル」ランプが点灯します。目的達成です(^^)
当然ながら、この状態でエアコン操作パネルのスイッチを押すと、今度は「スタート&ストップシステム」は生きます(パネル内ランプ消灯)。
5
←ユニバーサル基盤を用いた場合の実体配線図です。
製作費用(概算)は・・・合計460円くらい(ワンコインで実現しました!)
・タイマーIC LMC555 2個 80円
・ICソケット 2個 60円
・電解コン10μF 2個 40円
・電解コン2.2μF 2個 40円
・抵抗300k 1個 10円
・抵抗100k 4個 40円
・抵抗10k 3個 30円
・抵抗390 10円
・2SC1815 3個 90円
・基板 60円
暗電流は・・・駐車時の消費電力はゼロ!です。
もう一度補足:この図の場合は「右」の555の1番端子と8番端子に0.1マイクロファラッド(104)のパスコンを入れたほうが安心かも。
6
以下、詳細説明(読み飛ばし可)
・左図は各部のタイミングチャートです。コラム下のスターター線(茶)の電圧を、全体の動きの統括に用いています。
・スタート&ストップの解除操作は、苦労して検証した結果、エンジンスタート後に「ちょっと一息ついてから」の操作が必要な様です。故にエンジンをかけて、茶線の電圧が復帰して「3.3秒後」に「スタート&ストップシステムの解除スイッチを1回押す」という動作をします。エンジン始動後から数えると、約4秒後です。
・回路の前半部で3.3秒の「待ち時間」を作ります。後半回路は1.1秒間「解除スイッチを押す」という操作をしてくれる部分です。
・右555の3番出力によってTR3がオンになってスイッチが押されると同等の動きをします。
7
詳細説明の続き(読み飛ばし可)
・いろいろ検証しました結果、マネする場合はR9の390オームの値は守って下さい。他の部分は近似値でも何とかなります。
・パワーオントリガーのコンデンサC1とC3は、教科書的な回路構成では0.1μFなどが多いです。しかし、C1(C3)が小さい場合、電源12Vの立ち上がりが「なまる」と上手く動作しない事があります。そこで、念のため2.2μFという大きなC1(C3)を使うことにしました。電源立ち上がりが少しゆっくりでも上手く動いてくれます。教科書通りの0.1μFでも大丈夫かも知れませんが、念のため2.2μFとしました。(備考:この部分は典型的な「積分回路」です)
・(参考)スターターの茶色配線は、アイドリングストップ機能が稼働してエンジンOFF→クランキングとなっても変化せずに常に12Vを出力し続けます。このため、仮にアイドリングストップ機能を生かしても、今回の回路は誤動作したりしません。キーでエンジン始動の直後に1回だけ動作する回路です。
8
[PR]Yahoo!ショッピング
[PR]Yahoo!オークション
タグ
関連コンテンツ( アイドリングストップ の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク