2014年12月20日
W124の衝撃
二つ前のブログで、エアロパーツの失敗の話を書きましたが、このクルマは、かなりの衝撃を友人たちに与えました。
その1
或る晩のこと、珍しく早く家にいたので、寝ていたところ携帯がなりました。
出てみると友人で、今ある駅前にいるから迎えに来いというのです。
彼は自動車メーカーの設計者、高校生からの友達で日ごろおとなしいのですが、その日は馬鹿に興奮していました。
指定の場所に行くと背広姿の中年の集団がいました。
「オーイボンネット開けろ!」
いつもと違って命令口調です。
さらにテンションが上がり
「こんなエンジンがうちの技術で作り上げられますか?」
と駅前で彼の演説が始まってしまったのです。
酔っぱらいの好奇にさらされ、自分は車の中にいてとても恥ずかしかったのでした。
しかも
「俺と方向が同じ人を送るっ!」
と言って聞かないのです。
確かに日付も変わっており、彼の言うことに従いました。
しばらくして、その中の最年長の人が、
「これがベンツのディーゼルですか?本当にディーゼルなのですか?」
「ええそうですよ。そろそろ10万キロになりますが」
と私
「そうですか10万キロですか・・・ああ」
とその人が、ため息とも、驚嘆ともつかない声を上げました。
その人を下ろし友人が口を開きました。
「いや悪いな突然呼び出して・・・・でもそうでもしなきゃあの人らにベンツのディーゼルの良さを理解させ ることは、できないからなぁ。俺がいくら言っても信じてくれないからどうしても見せたくなってお前を呼んだんだ」
と言われたのでした。
「あのわからず屋ドモを黙らせるには、現物が一番だ!」
と一人悦に入ってました。
彼は、長い休みだと自分の車を私に貸し付け、W124で里帰りを実行していたので、長距離の良さを知っていて、飲んでる時に諸先輩に話を信用されずにいたらしいのです。
彼は、うちの車以降ベンツファンとなり、とうとう購入してしまいました。
其のニ
私の友人Aは、来日の際に送り迎えにW124を使いました。
「ダサい」「野暮ったい」などと罵っていましたが、彼のところへ行ったら、W201になっていました。
突っ込むと
「あれはあれ、それはそれ」
と言ってごまかしていました。
その3
うちに来ている○○トヨタというクラウンなどの高級車を売っているセールスが来て、W124を試乗
「これ乗ったら、クラウンには振り向いてもらえない・・・・」
と言って真っ青な顔をして帰って行きました。
W124は、車好きの概念を打ち壊してしまったようです。
しかし、この話は、もう二十年ほど前の話ですから、今は状況は変わっているかもしれません。
いくら材質が良くても永久不滅ということはありませんから、今W124に乗るとまた印象が変わるかもしれませんね。
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Posted at
2014/12/20 01:38:38
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