よりによってこんな時分に中東経由なんて、ミサイルと並走するしかない…か?
何もないことを祈りつつ覚悟を決めて乗り込む機材はバカデカい図体のA380、逃げ足も逃げ場もあったものでないけれど、まあ毎日運航してるでしょうから何とかなるかな。
武力を簡単に使う不穏で危険な地域がひと頃より増えて来た昨今
ロシアや東欧に限らず、戦時中の中東諸国の上空は飛べないから、少し迂回したらやたらと時間がかかってしまう。
ユーラシア東西を行き来する船ですらアフリカ南端の喜望峰を回ってて、その上燃料も値上がりするんなら移動も様変わり。
こんな時は大人しくしてたいけど逆にバタついたりします。
さてもイクサや紛争って周囲には迷惑この上ないし、お金かかる上にあまり報われないけど、首謀者は感覚が麻痺してるのか、自分は正気で正義だと思いながらプライドと自己都合の正当化で勝手に突っ走るところは困ったもの。
今まで頑張ってきてたお見事な妥協の技、塩梅を加減する腕前、研ぎ澄まされたバランス感覚で、際どい綱を渡り歩けてたのに、急に崩れるのは老害なんでしょうか。
潜在するメンツやナワバリ意識なんかの類の面倒くさいものは年取って無くなりゃいいのに、こっちはすり減らないままで他の部分がすり減るから困る。
動物としての本性、化けの皮が剥がれてくると何を言っててもワンワン、ブウブウ、メエメエとしか聞こえない崩れた音楽隊
あぁ、やれやれ、また戦時中の空中を移動するのか。
その昔、折しも湾岸戦争のさなかに乗ったSabenaは乗客がほぼ見当たらず、横一列4人分の席をせしめて肘掛け上げて真横になって寝られたっけ。若いときって怖いものも恥も無し。
そして小生がそのまま無遠慮なのは今も変わらず。これも年取ってすり減らないからやっぱ老害。
ま今回は肘掛け上げずに足は伸ばせてクタクタおじさんにならずに済んだ。
おっと話が逸れました。
飛んで驚いたのはエアバス機。

A380のコクピットはこんな感じ。
デカい図体にデカいジェットエンジンは、さぞうるさいかと思いきや静かでビックリ。
そしてスムーズに振動もほぼ無く飛び上がる。エンジン燃えてる感じがしない。
まるでスーパーの外の大きなエアコン室外機か大型冷蔵庫のポンプの様な、或いはモーターの様な音。
残りは風切音。ただ巡航時でなくとも轟音や低音がほぼしない。
新幹線のトンネル内よりマシだわ。
ノイキャンヘッドホンが無くてもこれなら寝られそう。多分防音も凄く手を入れてるのでしょう。
そしてボディは乱気流でもさほど揺れず、何より小刻み振動が無い快適さ。
乗客数も多い機材はCAも多く必要で、各国から集めてきてるから十数カ国の言語対応という強みもあったり。クルーズ船じゃなかろうかと。
体感的にはあらゆるところで機材の巨体と重量を役に立ててる様な気がします。
鈍重というネガを強力なエンジンが消してて、例え燃費悪くても2機飛ばすよりデカい1機で済むほうが効率良いのでしょうし、それだからか振動も少なく、4発ターボのジェットエンジンはパワーがあるのでしょう、ぶん回ってる感じがせずずっと静か。
このサイズと重量の上手い使い方は多分クルマにも当てはまる? 乗ったこと無いけどロールス、ベントレー、タイカン、GT-R、その他ハイブリッドやEVなどは重さも味方につけてるはず。
自車も重さをフル活用してなんかできそうな気も、、、これは思いつかないので後回しにします。
さて中東の空を経由し、B社の機材に乗り換えたらかなりうるさく、エンジンの振動か、風を切る振動か、始終ゴロゴロにブルブル。
ま、787だと別の怖さもあるから我慢…
ルートはミサイル飛び交う地域から少し南方面に迂回気味なので、遅れるし飛行時間も長くなるし、こっちは忍耐がいる。
そして向かったのは、昔戦いに明け暮れて辟易し、まとまることを選択した人々がいる地域。
歴史の中で何度も酷い目に遭って、懲りない限りは分からない、と分かった人達の居る地域。
その中でも酪農が盛んな(イメージが先行してる)B国、経済大動脈のほとりで各種産業が同時進行。
この国と隣のN国は、一旦街中に入れば車道と歩道に加え自転車通行帯もきちんと個別に整備・分離されてて。
歩道と共有されるエリアが多いから何気なく歩いてると自転車ゾーンに踏み入っててベルを鳴らされたりするデジャヴュ。
自転車道を走るキックボードの数も今どき増えてました。もはや当然の通勤手段ですね。
驚くのは自転車に乗れない様な小さな小学校低学年がランドセルを背負ってキックボードで通学している光景をあちこちで見ること。
きちんと乗り物と通行路が分離され、ルールが遵守徹底されているからこそ出来るんでしょう。
どうやら幼稚園の年から歩行者としての教育が始まるとか。
子供には学校単位でキックボードの免許制度もあって、D国などでは学校に警察が来て1週間程度かけて道路標識や実際の路上のリスクなどを教育し、最後に実技と学科試験を合格したら個人のキックボードを登録して通学可能としているらしい。
運転の適正度も評価され、親に内容と傾向がフィードバックされるとも。こうなるとホントの免許です。
日本でも学校によっては自転車で似た仕組みがあるようですが、子供の頃からこんな制度や交通に慣れてると、将来のドライバーの意識や熟成度合いも大きく違ってくるのでしょう。
この辺りはそもそも国土がほぼ平野であって、各主要都市も日本で言えば福岡市内のように平坦路が多いお土地柄。
加えて海運や陸上交通の要衝で、道路の渋滞も朝夕はひどい中、自転車やキックボードならば無公害でかつほとんど渋滞も無く遅れない。時間のムダがなく、平坦だから疲労も少ない。
昔から歩道も自転車道もセットで整備されて、自転車ありきの都市計画。自転車も雨が降ったら電車に乗せられるし、キックボードなら同僚の車のトランクやバスにもさっさと入れられるし。
これが生活様式であり都市構造でもあり、移動文化として長い年月かけて築き上げられてるので一朝一夕に追いつけません。
お城やお寺かと思いきや、大多数が通勤する駅舎の内部だったり。
この裏ではホームも多層化し、来る電車も多様。
その前の広場は多くの歩行者、キックボード、自転車、トラム、バイク、乗用車、バス、などなどが雑多に溢れ交錯する街。
でもどの手段もそれぞれの合理性があってこそ共存できている。
効率から言えば、元からシンプルにまとめた方がベターなんでしょうから、恐らくWoven City辺りではこんな複雑な交通手段の交錯は想定されてないかな?
とはいえ移動手段は放置しておくと生物かのように自然に分岐して個別の進化の道を進むでしょう。
狭いガラパゴスでなく、広く世界に向かって多様化していく宿命の一部なのか。
そして多様化がいくら非効率であっても面白いし見飽きない。
みんな違ってみんないい世界。
奪い合うよりも、叩き合うよりも、抱き込むよりも、もっと個が生きる世界でいろいろな形の移動体験が人を人らしく変えていく、そんな機会がもっと増えると良いなと密かに願います。
乗り物を操縦してる人って子供から年配まで何だか気持ち良さそうです。
利便性も危険性もわきまえて、お互いに理解しあって使っていれば発展していくはずです。
さて梅雨が無い地域はもう初夏の暑さの日も。歩き疲れたオジサンはやはりアイスクリームにたどり着きました。
横の窓越しに気軽に対面販売で買えたりする。
これでいいんです。
青空のもとで頂きます。
平和が一番です。