
来月は車検があり、また今週末には群馬まで走る予定があるため(関東セリカday)、セリカの気になってた部分の修理を実施しました。走行には支障ない程度のオイル漏れで、車検時にも汚れた部分の清掃で難なく合格できるレベルですが、元・整備業の身としては「漏れた状態で乗る」のが何とも気持ち悪く、でもなかなか時間がなかったので退職したこの機会にゆっくりとしかし確実な整備を施したかったんです。
オイル漏れ箇所はクランクプーリーの所のオイルシールと、ステアリングギヤBOXのセクタシャフトのオイルシール部の2ヶ所。
クランクプーリーのシール(チェーンカバーオイルシール)は2013年にO/Hしたから12年経過してるのでよく持った方だと思います。
コイツを交換するにはプーリーを外しますが、ラジエターを外さないとスペースが確保出来ません。
どのみちクーラントの交換時期でもありましたのでラジエター取り外し&クーラント交換を実施します。
抜いたクーラントは4年前の物。トヨタのスーパーLLCですが、ほとんど劣化していません↓

普通のLLCは2年毎の交換指示があり、それでも茶色に変色劣化し金属腐食を発生させるのに対しスーパーLLCは4年毎の交換指示で金属腐食やシール類の攻撃性はほぼ皆無。しかも冷却性能も高く価格も通常のLLCと大差無いので、特にブン回し系のエンジンには最適です。
ラジエターを外すとようやくプーリーリムーバーのSSTがセット出来るスペースが出来ます↓

車両下部から見た図↓
プーリーが外れた状態↓ 外す前に周囲を軽く清掃したのでオイル漏れしてないように見えますが、ジワジワ漏れたオイルに汚れが付着していてオイルパン周辺が湿っている状態…こ~いうのが何とも我慢ならんのです、元メカニックとしては(^^;
ここのオイルシールは純正新品がまだまだ入手出来ます↓
オイルシールリップ部にグリスをしっかり充填(今回はシリコングリスを使用)して組付けます↓
こうやって写真を見る限りは単純な作業ですが、セリカに18R-Gエンジンは結構スペースが狭く、何をやるにしてもやり辛いです(泣) 気持~ち2T-Gの方がスペースにゆとりがあります。
さてせっかくラジエターを外したので、ついでにフィンの洗浄を実施します↓
自分のセリカはA/C付なのでラジエターのフロント側にはクーラーコンデンサーがあり、こんな機会でもない限りちゃんとした掃除ができません。ラジエター前側は結構なゴミが引っ掛かってます↓
スチーム洗浄機を使いますが、ラジエターに対し垂直に吹き付けないとフィンが簡単に潰れてしまうので気をつけて…↓
このクルマは以前2.2リッターのチューニングエンジンを載せていたのでラジエターは容量アップの3層コアに改造してあります↓

ついでにフィンピッチも詰めて放熱面積を上げたつもりでしたが、フィンの隙間が狭くなり、尚且つ2層コアから3層コアにしたため風の抜けが悪くなり、冷却効果は思ったほど上がらず…この加工を施した場合、風量もアップしないと意味がありません。
そこで18R-GU以降はファンの羽根の枚数が1枚多くなっているのを解説書で見つけたのでこれを機に付け替えてやろうと思ったものの…↓

カップリングのサイズも違い、ファンブレードの交換は諦めました(カップリングのマウント方法が18R-Gと18R-GUとでは全く異なるため)
お次はステアリングギアBOXのオイルシール交換に移ろうとフロントタイヤを外す時、なにげなくタイヤを回したら左側と比べてちょっと回転が重く感じたのでブレーキキャリパーを疑ってバラしてみたら…↓

やっぱり腐食してたか… 当然キャリパー側も↓
ピストンには腐食でカジリ痕も↓
これじゃあ戻りが悪くて当然です。AE86の足入れたのは17~18年前。もちろんO/Hして使ってたんですが、雨天もほとんど乗ってないにもかかわらずこんなにサビるんかいな…
幸いAE86のパーツは潤沢に供給されてるのでピストン&リペアキット交換にて難なく修理できました。
キャリパー側もシール溝はしっかり研磨して↓…(ダストブーツ溝は完全除去に至らず。程度のいいヤツを探さないと)
ダストブーツを先にキャリパー側にセットしておいてからピストンを押し込んで…だったっけかなぁ~…なんて思い出しながらO/H完了。キレイなのはやはり気持ちいいです♪↓
さてピットマンアームを外すにはSSTが必要です。別に取り外しが出来るプーラーを使えばいいんですが、ここはかなり重要な部分なので衝撃を与えたり変形させたらマズいですから正しく専用工具を使用する方が無難だし何より安全で時間も最短で出来ます。
しかし現在店舗でまずこれを使用する車両が入庫してこないため、どこの店舗も持っていないのが現状。発注しようと当時の修理書で品番を確認するもすでに製廃。
しかしトヨタモビリティパーツに代替品を調査してもらったらメーカーに在庫があるとの事で早速入手(定価 税抜き¥6930)↓
こんな感じでセット↓
ここのシールはおそらく新車時の物↓ 圧が掛かる部分ではないのとステアリングの回転速度なんてほとんど無いに等しいので50年持ったんでしょう。
こちらも純正新品が供給さてれるので普通にチャチャっと交換します↓
これにてオイル漏れ修理は完了しましたが、今週末は真夏日の気温予想なので、クーラーシステムも点検します。
クーラーガスが減ってたら足してやろうと思ってましたが、ガス量はバッチリ入ってました↓
エアコンが純正品で、20年以上前にデンソーSS店でコンプレッサーのO/Hとホース類を新調してあるのでガス漏れはこれまで全く発生してないので助かります。
(この時デンソーでもレシプロタイプのO/Hはこれが最後だよって言われて「じゃあ完全O/Hしといてください!」ってお願いしたのが良かったと思います)
このテの旧車はバラしたついでに関連個所もO/Hしとくと後々ラクになります。
何度も同じような作業は時間も費用も結局無駄になりますから(^^;
これからはSSTを元いた会社に借りに行くのは極力避けたいので必要と思われる工具は買っておきました(とりあえずリヤアクスル整備に必要なこの2点↓)
さて関東セリカday、晴れでありますよ~に…(^^♪
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2025/06/24 17:04:22