自分の中では『線状降水帯』っていう言葉が初めてメジャーになったと思う2017年7月の福岡県朝倉地区で起こった
『平成29年7月九州北部豪雨』
この時同様に甚大な被害を受けたJR九州の
『日田彦山線』も
福岡県添田駅から大分県の夜明駅まで写真の様に甚大な被害を受け不通となってしまいました。
復旧会議が初開催された2018年の時点では、鉄道での復旧を前提としていましたが、それまでも大赤字路線だったのに加え復旧費用が約56億円と巨額であること、復旧後も大幅な赤字が見込まれることから、JR九州が2019年に資金調達の関係もあり姿勢を転換。
廃線も検討され、鉄道による復旧の場合は年間1億6000万円の運行支援を沿線自治体に継続して求め、支援なき場合としてBRT(バス高速輸送システム)による復旧を提案しました。
沿線自治体は当初は廃線とBRT案に猛烈に反対したんですが、JR九州の強い姿勢の前に矛を収め、最後まで抵抗したのは福岡県の東峰村だけとなりました。
福岡県が仲裁に乗り出し、JR九州が当初提案したよりも専用道区間を伸ばす案を提示。東峰村全体が専用道区間に含まれるようにし、東峰村とBRTで復旧する事となりました。
青い線の部分が該当路線です。
日田彦山線のBRTとは大雨で不通になっていた彦山駅~宝珠山駅間の線路部分を「バス専用道」に整備し、添田駅~彦山駅及び宝珠山駅~日田駅間については、地域住民の生活圏に近い「一般道」を走行することで、利便性の向上を図った物です。
すったもんだがあったものの、ようやく先月に6年ぶりに開通となりました。
しかもBRTバスの中には…
中華製のBYDの電気バスが4台導入されているのでこれに一度乗ってみたいと思い、本日は有給休暇だったので自宅から自家用車を使わずに乗り鉄、乗りバスで乗りに行ってみる事にしました。
まずは
午前10時に自宅近所のバス停から福岡都市高速経由の博多駅行きの路線バスに乗ってスタートです。
ちなみに本日のミュージックセレクトは70〜80年代の歌謡曲とアイドルの聴き倒しとしました。
このバス、始発がここから約30km程の距離がある朝倉市甘木なので定刻より約10分遅れで到着です。
JR電車、間に合うかな⁇
結局は都市高速の渋滞も重なって定刻より20遅れで到着、計画では博多駅ホームの立喰うどんで腹ごしらえをしようと思っていたんですが、いきなりの挫折…何とかギリギリで次のJR福北ゆたか線の快速電車に乗る事が出来ました。
これに乗って今度は筑豊の商都、新飯塚駅まで…
ここ筑豊地区の次に乗る非電化区間はまだSuica等の交通カードが全く使えないので一旦精算してから久しぶりに切符を買いました。
今度は新飯塚駅から田川後藤寺駅までは後藤寺線で1両編成のディーゼル気動車に乗り換えです。
何か昭和の懐かしい揺れ方をするディーゼル気動車で20分…
筑豊地区の中心部、田川後藤寺駅に到着です。
田川後藤寺駅には『炭坑節』や『青春の門』等の昭和の時代に炭鉱で栄えた雰囲気がまだ残っているホームです。
かつては石炭満載した石炭車がたくさんこの敷地に停まっていました。
自分にとっては会社での配属が飯塚で通算15年、田川に6年いたので見慣れた風景なんですけどやっぱり何か懐かしいですね。
ここで後藤寺線から日田彦山線に乗換です。
添田駅まであと4駅、今度は2両編成の気動車です。
15分程揺られて添田駅に到着です。
画像は借物ですが…
添田駅はこの様にホームとBRTバス停が一緒になっています。
車窓からうぉぉ〜、これが電気バスかぁ〜っと思ったら…
残念ながら車窓から見えた2台の電気バスは充電中で…
普通のディーゼルエンジンのバスがお出迎えです。
う〜む、残念…
ここからは『ひこぼしライン』という名称がつけられています。
でも、このバス…おろしたての新車のバスでした。
新車の路線バス、生まれて初めて乗った…
新車の匂いはプンプンするし、ウッド貼りのフロアはLEDのイルミネーション付きで走行時は点灯しているし乗降ドアが開いている時はシーケンシャルの点滅点灯となるし…
座席前には全席USBコンセントが装着されているし…
マイクロバスや小型バスでは見た事あるけど、大型タイプでフルオートマミッションでしかもボタン選択式のバスってのは初めてでした。
西鉄バスでも見た事ないなぁ…
8分待ちの乗継でいよいよBRTひこぼしラインバス出発進行です。
最初は一般道を普通通りの路線バスで走って行きますが、彦山駅からいよいよ専用道に乗り入れです。
専用道の入口にはゲートがあり、運転手さんが安全確認してから車内からリモコンでゲートと上げていました。
道中、何ヶ所かあるこのゲートが踏切の遮断機と同じ役目となっている様ですが、普通は線路と一般道が交差する所は車や歩行者が一旦停止しますよね。
でも専用区間は車や歩行者が優先でバスが一旦停止します。
何か不思議な感じだなぁ…
専用道ではこの様に走行します。
その中でも初めてだったんですが、釈迦岳トンネルという直線4kmちょっとのトンネルを通るんですが、元は鉄道の線路だったので
借物画像ですが、入口入った途端に4km先の出口がはっきり見えるんですけどいつまで経っても到着しないというこれまた何か不思議な感じでした。
気動車なら見る事出来ないんでしょうけど、バスはフロントガラス越しにはっきりと出口が見えます。
自分でトンネル運転しててもこんな経験はないな…
そんなこんなで1時間半、結構楽しかったBRTひこぼしラインの終点である大分県の日田駅に到着です。
この時点で14:30…日田駅周辺で遅めのお昼ご飯です。
やっぱり名物の…
全国的にも有名なパリパリ麺の日田焼きそばを頂きました。
お腹も一杯になったし、さぁ帰ろう…
悩んだんですが、今回はここからは鉄道ではなくバスで帰る事にしました。
ここから久大線の気動車に乗って久留米駅で鹿児島本線の電車に乗り換えて自宅から徒歩30分のJR水城駅で降りるか、もしくは西鉄乗り継いで自宅から徒歩5分のバス停で降りるかで考えたんですけど今回は後者で…
まずは…
現在は大分県から福岡県の間は一般路線バスでは県境越えの路線がありません。
過去にはあったみたいですけど廃止になった様です。
テレビの太川陽介さんばりに歩いて県境越えする様な根性はないので一区間だけ高速バスを使いました。
西鉄グループの日田バスに乗って大分県の日田インターから次の福岡県の杷木インター横の杷木バス営業所まで20分程、とっても快適なバス旅でした。
ここからは始発から終点まで
この杷木営業所バス停が始発で太宰府市の隣の市、筑紫野市の西鉄朝倉街道駅行きに乗り終点まで1時間半程の路線バスでした。
次はバス停の目の前の西鉄電車朝倉街道駅から2つ先の都府楼前駅まで電車に乗り…
最後は太宰府市のコミュニティーバス
『まほろば号』
に乗って15分程揺られて18:30に無事帰宅しました。
合計、8時間半程の楽しい遊びでした。
かかった運賃は…
水城〜博多駅(路線バス) ¥450
博多〜新飯塚(JR) ¥760
新飯塚〜添田(JR) ¥500 切符購入
添田〜日田(JR BRT) ¥860
日田〜杷木(高速バス) ¥680
杷木〜朝倉街道(路線バス) ¥1100
朝倉街道〜都府楼前駅(西鉄電車) ¥220
都府楼前駅〜水城台中央(コミュニティバス)¥100
合計 ¥4670
久しぶりの乗り鉄、バス楽しかった〜
またいつかやってみよう。