飽きやすい性格なのとネタ切れで、1年後にはほぼ放置ブログになっていると
思いますが(笑)、このブログを開設したのは、i-getエンジンを採用したGTS150の
インプレ等がほとんどないため、購入検討時に苦労したというのがベースにあります。
そんなマイナー車ゆえの悩み抱える情報難民に、ユーザー視点のインプレをお届けするのが
目的だったので、ちょい長めですが、ここはググッと深堀りしてお届けちゃいますよ〜。
さて、現行GTSシリーズには、150と300があります。2車の見た目は瓜二つですが、
エンジンは全く別モノです。
ちなみに前モデルはワタシも所有していた250ccですが、
ディーラーで乗った300ccとの違いはあまり感じませんでした。
それもそのはず、300といっても実際の排気量は278cc。
250の244ccと30ccちょっとしか変わりません。
多少トルクが太くなっていますが、最高出力も同じ21PSであることから、
パワーアップのためではなく、パワーを落とさずエミッション対策するための
排気量上乗せなのだと思います。なので、今後文中で250と300のどちらかだけの表記も
特に意図はないものと思ってくださいね。
250搭載のクォーサーエンジンは痛快そのものです。
ちょっと圧縮比が高そうなはじけるようなエンジンのパルスが特徴で、
トルクがあるのでボーッとマシン任せで走っていると、
いつの間にか法定速度を上回っていたりしてチコちゃんに叱られる!?
そのパーシャルからアクセル一捻りでビッグバイクばりの怒涛の加速を味わえます。
たいがいのスクーターはまったりトルク重視の特性ですが、
クォーサーは2スト的といっていいような爽快な吹け上がりが楽しいエンジンです。
このみなぎるパワーはかわいらしいベスパの見た目とのギャップもあって、
とてもエキサイティングなものですが、日常使いでは気ぜわしく感じることもあります
その点150の走りはとてもジェントルで、乗り手を急かせることがありません。
良くも悪くもとがったところがなく、必要十分なパワーと扱いやすさが特長です。
そのキャラクターの源となっているのが、新開発の水冷i-getエンジン。
海外では2、3年前からMedleyというモデル等に採用されていたようですが、
日本へはGTS150が初上陸となります。GTS150は2018年モデルで、
これまでの空冷3バルブのリーダーエンジンから水冷4バルブのi-getエンジンに
フルモデルチェンジをしています。
(i-getはリーダーベースなのかな? いずれわかったらお伝えします)。
4バルブ化により、パワーは11.6hpから14.4hpまで24%もアップを果たしました。
旧モデルと同系のスプリント150に試乗したときは、
正直これで高速は乗りたくないなーと感じた記憶がありますが、
i-getでようやく高速巡行もこなせるスペックになったんじゃないでしょうか。
同時に低エミッション化も図られ、低燃費化(40km/l超!?)やオイル交換1万kmの
ロングサイクル化(マジ?自分は5000kmくらいで替えるかな)を実現しています。
このように、i-getエンジンは最近の環境に配慮しつつ走りの良さも両立するという
グローバル化の流れをくんでいます。特にホンダのPCXからは、
ブラシレスモーターによるアイドリングストップを採りいれるなど、
相当インスパイアされていますね。
市街地走行は快適そのもの。ゼロ発進からスムーズで、80km/hくらいまでは
パワー不足を感じることもありません。ほんの気持ちウエイトローラーが軽いような
やや高めで変速している感はあるのですが、クラッチ側とのバランスが絶妙で、
駆動系がとてもよくチューニングされている印象を受けます。
パワーの出方がピーキーな250に比べ、トルクがないぶんスリ抜けなどの極低速域や
Uターンでも緊張感がありません。慣らし中なのでそこまで回していませんが、
最高速はメーター読みで110〜115km/hくらいだと思います。
ただし、巡行走行からアクセルをあおっても、250のように意のままに加速することは
ありません。よっこらしょと面倒くさそうに車速をあげるだけで、
待ってました〜のクォーサーエンジンとは違います。
このあたりのキャラの違いは150と250とで好みの別れるところだと思います。
バイクは趣味のもので、乗るのはたまの休日のみ。高速での数百キロの移動もするし、
乗っているときは常にワクワクしてたいね〜という人なら刺激的な250で決まりです。
一方150は良くできたオールラウンダーです。
これはあくまでスクーターに求める私的スタンスですが、
「まず手軽に乗れるコミューターとしての使い勝手のよさがあり、
その上で所有満足度もあればベター」と思っています。
そんな自分のライフスタイルに対して、パフォーマンスと見た目の良さ、
モノとしての所有満足度も高いGTS150Superのキャラクターは
マッチしていて、とても良い選択だったと満足しています。
それでは次回、車体編&操安編をお届けします。