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CoCoHaLoの愛車 [ルノー カングー]

パーツレビュー

2020年1月29日

RS-MTX Electric Turbo Supercharger Kit  

評価:
4
RS-MTX Electric Turbo Supercharger Kit
※(^^;)※

取付後のインプレッションの前にKangoo KWK4Mの仕様を確認しましょう。
エンジンは1598cc 105ps /15.1kgmの性能ですが、いかんせん車重が1460kgとヘビー級ですので、『遅い』又は『かったるい』と形容されるのが普通です。
パワーウエイトレシオは13.9kg/psとその数値からもあきらかです。

ターボ付きの軽に置いて行かれることは日常茶飯事。
平坦路をのんびり走るぶんにはとりあえず不便は無いが、高速道路への進入加速や坂道の登り、追い越し加速等、交通の流れによっては自分の都合だけではなく周囲のクルマの動きにも迷惑をかけてしまう場面が少なくありませんし、周囲も自分自身も含めてストレスを生じる事が多々あります。

そこで可能なパワーアップ方法を考えると以下が考えられます。
1,2000ccのF4エンジンを移植
2,ボアアップ等のメカチューン
3,ターボやスーチャー等の過給器の取付

そして現実的には
1,タダでF4エンジンが転がっていればエンジン換装が手っ取り早いですが、中古のセニックやメガーヌ等から移植するしかありませんのでそれなりに費用が掛かりますし、移植が可能かどうかはやってみないと判りません。(時間と広いスペースがあればトライしてみたいですね(^^;)
2,ボアアップ等のメカチューンは可能かも知れませんが、これは間違いなく多大な手間とコストが掛かります。
3,過給器は市場にボルトオンキットが販売されていれば一番楽に出来そうですが、当然のようにカングー用は何処を探しても存在しません。

さて、どれもこれも簡単には行きそうにありません。
カングーにスポーツカー並みの速さを求めているわけではないので大きな投資をしないで済む方法が一番です。

この中では過給器が現実的な選択肢となりますが、ターボは排気マニホールドを含めた交換が必要ですので『×』
機械式スーパーチャージャーはクランク軸からベルトを介して動力を得るのでその周辺にスペースが必要になりますが、何処をどう見渡してもスーパーチャージャーのコンプレッサーを取付可能なスペースは見あたりませんのでこれも『×』
あるとすればエアコンのコンプレッサーとトレードするしかなさそうですが、サーキットを走るクルマならイザ知らず、普通のファミリーカーからエアコンを取るなんて現代ではあり得ない選択です(>_<)

そこで唯一考えられたのはスーパーチャージャーのコンプレッサーをモーター駆動することでした。
一時は本気でルーツ型やリショルム型のコンプレッサーをモーター駆動する事を検討しましたが、その大きさや重量も含めてカングーのエンジンルームには収まるスペースがありません。

となるとHKSのGTスーパーチャージャーのような遠心型のコンプレッサーをモーター駆動する?構想も頭をよぎりましたが、いかんせん高価なので、うまくいくかどうかも判らないような個人のお遊び的実験に使うにはいささか覚悟がいります。

数年前から電動スーチャーの実用化についてはアウディなどから発表されており、身近なモノになりつつありましたが、2017-8年頃のネットショップにはいかにも効きそうにもない電動ブロワーはあれども電動コンプレッサーは見つかりませんでした。

当時、手っ取り早い実験として落ち葉などを吹き飛ばす為のバッテリー式電動ブロワーをエアクリーナーを外して取り付けて試して見ました。
しかし、そこは所詮ブロワー、自然吸気よりはちょっぴりトルクが増えたような感触はありましたが、コップレッサーではないので負圧がゼロに近づく程度のモノで気のせい程度の変化しか無かったのが正直なところでした。

ここで、エンジンの負圧と過給圧について考えてみましょう。
NAエンジンでは大気圧下で回りますから過給圧はゼロというよりも実際の吸気は負圧になります。
1013ヘクトパスカルが平地の大気圧力で、これが1気圧(1bar)です。
この1気圧を基準にして排気量が2倍相当の空気量を押し込む為には2倍の圧力、すなわち+1bar相当の過給が必要です。単純に言えば過給圧1barで押し込めば2倍の排気量と同等の混合気を取り入れられると見なすことが出来るわけです。

実際多くのターボ車では0.5bar、すなわち約1.5倍の圧力で押し込まれていました。
これは圧縮比や燃料供給に依って変わりますので直噴ではないポート噴射のインジェクションやキャブレター等ではノッキングやデトネーション(異常燃焼)を防ぐ為に過給圧も圧縮比もあまり上げられないのです。
過給圧を上げる為には圧縮比を下げることまでしていたため低回転域が犠牲になっていたエンジンも多かったものです。
過大な過給を防ぐウェストゲートも1bar以下に設定されているのが殆どです。
旧世代のターボエンジンがNAに対してそれほど大きな出力を得ていないのはこの辺の事情によるものです。

しかし、直噴ガソリンエンジンが出てからは事情が変わりました。噴射タイミングをコントロールする事によってノッキングやデトネーションのリスクを回避することが可能になったのです。
依って最近のダウンサイズターボでは過給圧を1bar辺りまで上げ、ウェストゲートは1.5bar程度まで引き上げられているものもあります。
もっと深~い話はこちらを参考に。https://www.hks-power.co.jp/basic_tuning/p3.html

話は戻って電動コンプレッサーです。
2019年2月ネットサーフィン中にたまたま今回の電動スーチャーを見つけました。
中国製はいささか懐疑的だったのですが、人間の欲望は万国共通で同じです。
カングーのみならずみんなもっとパワーやトルクが欲しいんです。
値段も送料含めて5万円以下なのでこれは試すしかないと...。

整備手帳の『電動スーパーチャージャーその5』でもスペックを載せていますが、そのカタログ上でも0.2bar程度しか過給出来ません。
先程の圧力の話を基準に1bar過給して100%の出力アップとすれば0.2barはたかだか20%に過ぎません。
このカタログ数値を信じれば最大でも20%なのです。
これはすなわち1600ccのエンジンに取付けて吸入空気量が20%増えたとして1920cc相当がMaxだと。
しかも、思惑どおりうまくいったとしての話です。
ですから効率やロスを考えると15%アップすれば御の字ではないかと...。
だとすれば、やはり1800cc程度のパワー/トルクが得られるのが現実的なところと考えるべきでしょうか。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ここからは本題のインプレッションです。
果たして20%のパワーアップやトルクアップは感じられるでしょうか。

決して大げさな違いではありませんが、答えは [YES] です。

シャシーダイナモ等で測定しない限り、パワーやトルクの数値を確かめる術はありませんが、体感的には15%増しの120ps/17kgmくらいはありそうです。
しかし、コレは私自身の個人的な感想ですので他の人がどう感じるかはまた別です。
たとえ120psだとしてもパワーウエイトレシオは12.2kg/ps程度とまだまだ重いので推して知るべし。

※加速フィーリングは?
劇的な力強さはありませんが、確実に以前よりも加速感が良くなりました。
以前はエンジン回転上昇にトルク感が伴わず、背中がシートに押される様な感覚がまるでありませんでしたが、過給器取付後は踏めば背中を押されるトルクを感じます。
0-100km加速や追い越し加速を測定すれば判りやすいのでしょうが、残念ながらこれまで測定出来る機会がありませんでした。
従ってどのくらい速くなったのかを具体的な数値で示すことは出来ませんが、実際の体感では確実にトルクアップしているのが判ります。

このカングーのアクセルペダルはワザと仕込んであるのかどうか不明ですが、踏み間違い防止の為なのか?思いっきり床まで踏み込むと息付きのようなエンジンストールを起こします。
故にアクセルをべた踏みすることが出来ずフル加速のテストには向きません。
もしかするとアクセルペダルのセンサーが不良なのかも...??

KWK4MでATのオーナーならば判って戴けると思いますが、ノーマルではアクセルペダルを踏んでも緩慢な加速にさらに踏んでもまるで変わらない加速度にアクセルペダルは殆どONかOFFかのスイッチ的なものに扱う癖が付いてしまいがちですが、この電動スーチャー取付後は踏んだなりの加速感の変化が感じ取れるようになり、アクセルペダルは制御するものに昇格しました(^^;)

もう一つの変化はATのシフトアップが早くなったことです。
どうやらATのシフトスケジュール管理にエンジン吸気負圧も絡んでいるようで以前は3000回転あたりまでシフトアップしない場面が多かったのですが、2000回転くらいでシフトアップしてくれます。
しかし、これはその時の走行状況で変わりますので負圧が高くなりがちなパーシャルスロットルを維持してゆっくり加速すると以前のように3000回転あたりまでシフトアップしないこともあります。ですからわりとアクセルを踏んだほうがポンポンと早めにシフトアップしてくれます(たったの4速ですが)。
このことは燃費にもプラスに作用するはずです。
でも加速力と引き換えにほぼプラスマイナスゼロでしょうけど。

何度も書きますが、決して大げさなパワーアップではありません。
ささやかなトルクアップが良いとこです。
しかし、たかだか15%程度だとしても、ドライバビリティは確実に向上しています。

高速道路を走っていると低排気量のトルクの薄い車は上り坂で速度が落ち自分のみならず廻りの車にも影響を与えてしまいます。
かつては我がカングーも例に漏れず速度低下していました。
でもクルーズコントロールを使っていれば速度維持してくれるのでそこは重宝しますが、勾配がきつくなると勝手にキックダウンしてしまうので、巡航中に4速から3速に落とされると3000回転付近でクルーズしてるところに一気に4300回転あたりまで上がり、やかましいのとその頻度が煩わしく不快です。さらに燃費にも悪いことは至って明白。できればシフトダウンせずに登って欲しいのがドライバーの心情。

ささやかながらトルクアップしたことで、ちょっとした勾配でトルク不足の為にシフトダウンする機会は大幅に減り、走りやすくなったのは大きなメリットです。
(但し、DP0(AL4)型AT独特の中低速域での坂道の勾配により勝手にシフトダウンする特性は変わりません)

もちろんですがターボのようなタイムラグもありませんし、0.2bar程度なのでインタークーラーも不要だしデトネーションの心配もありません。

※欠点は?
レゾネーターをカットして取り付けた為、吸気音が大きくなりました。でもうるさい程ではありません。

※燃費は?
ハッキリ言って良くも悪くもありません。
能書きに「3~10%削減」とか、「標準運転は、燃料消費を15%-20%削減できます。」とか書かれていますが、取付後の9ヶ月間で依然と変わらない燃費なので良くなった実感はないです。しかし、トルクが増えた分は燃費向上とも言えます。

※やり残していること
1,ブースト計の取付、実際の過給圧がどの程度なのか確認したい。
2,スロットルボディ直前の部分のオイルキャッチ機能を含むサージタンク的な部分を残した為、高回転域での吸気の流れは良くないと思われるので、コンプレッサーからスロットルボディまで60φのパイプに統一してオイルキャッチタンクも別途設置してやればさらにパワーアップの可能性も?
3,サブコン等による燃調のコントロールが出来れば、さらなるパワー・トルクアップ?
4,もう一つはレデューサーと呼ばれるリードバルブをブローバイガスの出口に取り付けてクランクケースの圧力を逃がすことでパワーロス低減。

等々...何方かこの続きを...如何?(^^;
  • キットの中身。
    これら以外に接続の為のホース・パイプ類が別途必要です。
  • かつて実験に使った電動ブロワー。
購入価格49,826 円
入手ルートネットショッピング(その他) ※AliExpress

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