
あなたの「青の瞬間」とは?
「魚つき林」へ、ヨソ者の私が地元県民を連れていくお話
~真鶴(まなづる)へGO!~
あるブログにものすごく触発された。
去年12月からみん友さんになってもらった人のものだ。
「山は海の恋人」
こっちにもあるよ~、それ!
私の大好きな場所
行ってみようかな、久しぶりに

平塚からのドライブルート
一人で行ってもよかったのだけど、久しぶりに横浜のNを誘おうと思った。
それにはある目論見があったから。
運転なんて面倒くさ~い!
同じ県内だもの、Nに運転してもらおう。
助手席に座って、ゆっくり景色を眺めた~い!
おおよそみんカラに投稿するに相応しくない思考が、頭の中を駆けめぐる。
前にも話したが、Nは家族をフリードに乗せて広島まで帰省するツワモノだ。
交代要員のいない運転で10時間ほどで着くそうだ。
真鶴くらい大したことないだろう。
「ねえねえ、Nの運転で行こうよ!」と勢いよくお願いする。
「待ち合わせ場所まで電車で行こうと思っているんだけど…」
Nからは戸惑い気味な返事が返ってきた。
「第三京浜から横須賀新道へたぶん走るんだろうけど、いつも間違えてね…
ちょっと予習がいるかな」
「予習?私も昔、江の島へ行くのにたぶんその道使ったことあるけど、そんなに難しくなかったと思うよ?」と、食い下がってみた。
「なぜか圏央道に入っちゃって、相川(相模原市)まで連れていかれちゃうんだよね。戻ってくるの大変だったよお」
関東地方に詳しくない人向けに言えば、
海に行こうとして西へ行く代わりに、
北上して山方面へ連れていかれてしまったということだ。
トホホ…
私が誘ったのに、「車出して」というのはさすがに少々乱暴だったかもしれない。
「わかった。私のクルマで行こう。あっち方面の道は明るいから」
ということで、埼玉県民の私が神奈川県民のNを乗せて、神奈川県最西部へ遊びに行くことになった。

9時半に平塚駅南口で待ち合わせる
7時15分に自宅を出て、5分前の9時25分には到着した。
圏央道をずっと南下するだけだから、シンプルなルートだ。
道の混み具合はまあまあかな。渋滞はしてなかったけど、一部ノロノロ運転だった。
Nは事前の連絡どおり、小6の息子のTちゃんを連れてきていた。
Tちゃんは私のことはすっかり忘れているみたいだけど、もっともっと小さい時にお姉ちゃんを交えたボール遊びにつき合わされて、クタクタになった思い出がある。
「Tちゃん、お久しぶり!」と元気よく私は声をかけた。
「あら、お父さん、そっくりね」
「…」
あわててNが助け船を出す。
「お父さんに似てないもんね~」
「へぇ、じゃあ、お母さん?
いやー、そんな風には見えないけど…」
…あ、そっか!私ったら
「あ、ごめんごめん。誰にも似てないんだよねぇ~」
思春期に入ろうとする少年のハートはナイーブだ。
イケずうずうしいオバちゃんでゴメンねぇ~
「さあさ、乗って乗って」
Nは助手席、Tちゃんは後部座席に座った。

Nに撮影してもらった
西湘バイパスをのんびりと走る。
せっかくの海岸線だから、ゆったり走って景色を楽しもう!
ん!?
なにかが違うぞ
いつもだと「海だ!海だ!海だ!」とテンション高く叫ぶんだけど、何となくそんな気分になれなかった。
Nとおしゃべりしていて、景色はところどころ見るって感じ。
埼玉県民たちと一緒だと皆でいっせいに叫ぶのにね。
海あり県在住のN達にはそれほど珍しい光景ではないのだろう。
どうやらそのテンションの低さが私にも移ったらしい。

この先、間違えて早川出口で降りてしまった
しかしその後、二人は海の美しさに、青さに感動していた。
横浜の港のきたない海とは全然違うと何度も強調していた。
それには私も「そうなのね」くらいしか返せなかった。
きたならしい海をわざわざ見に行くことがないので、ピンとこないのだ。

真鶴(まなづる)半島の先端にある駐車場に到着。
Chérieちゃんを駐車場において、海岸線まで続く森林の中を歩く。
緑が深いのがとても気持ちがいい。

天気もよくて最高な気分!
観光客がそれほど押し寄せる場所でもない。
だから、真鶴にはたまに行きたくなる。

まん中の木と木の間の海上に見えるのが三ツ石
階段を下りて、海辺を目指す。
ほら、あれが三ツ石。
春から秋なら、歩いて先のほうまで行けるのよ
どのくらいかかるの?
今まで4回くらいは歩いてるけど、往復で1時間くらいかかったと思う。
そんなに簡単にたどり着かないのよ。
岩がゴツゴツしてとっても歩きにくいの。
海の先にぽつんとある、岩山の三ツ石を見ながら二人に説明した。

HPより拝借。真鶴半島の地図
5年前に来た時は曇り空で寒かったので、ただ眺めるだけで終わった。
今回は小学生のTちゃんがいるので、自然と冒険モードになる。
足元に集中して岩の上を行けるところまで歩いてみよう。

どんどん海(左側)へ向かって歩いていく

濡れた岩とコケは滑るから気をつけよう
「お姉ちゃんがいたら、ずっとここにいたがるねー
きっと貝殻探しに夢中になるよ」
Tちゃんは嬉しそうに話していた。
お姉ちゃんのMちゃんは冬休みの宿題があるため、居残りだそうだ。

小田原方面を望む

三ツ石と熱海方面を望む
ちなみにNがすべって、どすんと尻もちをついたことはナイショしておこう笑
Tちゃんがお母さんを気遣っていたのが印象的だった。

HPより拝借
真鶴の森林は「魚つき林」と呼ばれており、森が魚を育てることを実感できる場所だ。簡単に3つの角度から説明しておこう。
①森林から流れ出る地下水にはミネラルなどの栄養分がたっぷり
↓
海藻やプランクトンが育つ
↓
魚介類にとっては格好のエサとなる
②森林によって海に木陰ができる
↓
海水温の急激な変化を防ぎ、風や波を緩和する
↓
稚魚の成長に適した安定した環境となり、魚たちの居着き場となる
③森林が土砂の流出を防ぐ
↓
水を清浄に保つ働きを果たす
昔から漁師たちはこういったことを経験的に知っていて、自分たちの漁場に近い森林を「魚つき林」と呼んで、保護、手入れを続けてきていたそうだ。
いいことばかりじゃない!
豊かな森林に、豊饒の海がセットになっている。

戻る途中に見つけたスイセン
ランチは真鶴港近くまで戻って「いずみ」でいただいた。
名古屋と三重の旅の時に、食べ切れないほどのご飯がやってきて四苦八苦した経験から、値段は抑え気味のメニューを頼んだ。
しかし同じ海とは言え、ここは首都圏。
きちんと食べられる量だった。
簡単に言うと、首都圏の観光客のやってくる地域では、それなりの金額を出してもご飯(お米じゃない)の量は適量、もしくは少ない目。
でも、首都圏の観光客が来ない地域まで行くと、同じような金額を出したらトンデモナイ量が出てくることがあるということだ。
いろんなところでイタイ目に合っているのでいい加減、さし加減を覚えたい。

三重・松阪の「ととや」にて
肉ではなく魚を食べたのは、ひたすら時間に余裕がなかったから。

写真ではわからないかもしれないが、ぶり大根の量に多さにびっくり
もう少し歩こうということで、湯河原の万葉公園へ向かう。
万葉公園はは山がちなところにあった。
そして駐車がやっかいだった。
駐車場の幅も目の前の道路も狭い上、傾斜のある道に停めるのはかなり怖い。

Nの誘導は完璧だった

せせらぎの音が豪快だった
陽がかげってきて、ひんやりとしてきた。
それでもいろいろ歩いて冒険した。

坂道を下って公園の表玄関を目指す
夏に近い時期に来ると涼しいかもしれないね。
さあ、そろそろ帰るころかな。
その前に、お茶をしましょう。
じつはお出かけをするときの一番の楽しみがお茶をすること。
ずっと戻るようにして走り、小田原に到着。
陽の明るさはあるものの、ずいぶんと冷え込んできた。
あらかじめ調べておいた「oTo」というカフェに寄った。
暖かい部屋で、椅子に座ってリラックスする。

緑を基調とした店内に観葉植物
ケーキとお茶を楽しみ、ゆったりとしたところで
ふと思いついたように、私はTちゃんに話しかけた。
「ねえ、Tちゃん
明日はさ、学校行ったほうがいいよ」
実はTちゃん、不登校である。
「楽しいことのあとはさ、ツラいこともがんばらなくちゃね。
だって、楽しい楽しいばかりが続くと、楽しさも大したことなくなるじゃない。
たまに楽しいからいいんだよ」
「お父さんと同じことを言うね」となぜか母親のNが答える。
「あ、そうなの笑」
Tちゃんはうんともすんとも言わなかった。

私はタルトが好き
そう、限界効用逓減の法則だ。
ピザが大好きでも、食べ過ぎれば飽きてしまう。
1枚目に満足しても、2枚、3枚と食べ続ければその満足度はどんどん下がっていく。
楽しさも同じ。
遊んでばかりだと、1つ1つの遊びに対して当たり前となってしまい、ありがたみや楽しさもあまり感じられなくなってしまう。
私達3人は大学の同級生同士で、経済学部出身。
だからあの法則が共有されているのだ。
ちなみにN夫婦は経済学をきちんと学んだ人達。
私は落ちこぼれていた涙
それにしてもTちゃんと話す時は、Nの夫君を「お父さん」と呼ぶのもオモシロい感覚がするなぁ。本来は苗字に「君」づけで呼んでいたのにね。
後日聞いたら、Tちゃんは翌日学校へ行ったという。
よかった。
また、どこかへ遊びに連れていってあげるね。

帰る頃には日も落ちていた

入り口までちょっとした空間があり、ゆとりが感じられる
「そろそろ帰ろう」とNが切り出した。
近くの小田原駅でいいよとNは言うが、平塚駅まで送る。
だって平塚まで戻って圏央道に乗るから、全然かまわないのよ。
「じゃあね、またね~」
「気を付けてね」
紅茶を飲んだせいかトイレが近くなってしまい、圏央道に乗る手前のコンビニでトイレ休憩。
圏央道に乗ってあまりに眠くなって、休憩がてら狭山PAで二度目のトイレ休憩。普通なら絶対に寄らないPAなんだけど、眠気には勝てない。
それでもN達の到着から30分遅れでの帰宅だった。
今回のお出かけの走行距離:300km